マンション売却の罠!売却に失敗する人の共通項とは
2021.04.08マンションを売却するときは、できれば高い価格で買い主を見つけたい、または有利な条件で売却したいと考えるのが一般的です。
しかし、残念なことにすべての売り主が売却結果に満足できるわけではありません。
では、どうして売り主によって売却結果に満足できたり、不満が残ったりするのでしょうか。
今回は、マンション売却に失敗してしまうケースの共通項と、その対策について解説していきます。
1社の見積もりで売却を決めてしまう
●1回の見積もりだけでマンションの価値はわからない
マンションの売却価格は、不動産業者による査定結果を参考にするのが一般的です。
しかし、一口に不動産業者といっても、実際には得意な売却物件の種類や地域での実績、在籍している営業マンのスキルに差があります。
たとえプロの業者であっても、見るポイントや不動産売却に対する方針によって査定結果が違ってくるので、マンションを売るときはできるだけ複数の業者から見積を取りましょう。
相見積を取ってその結果を比較すれば、売りたいマンションの価値がどれくらいなのかを客観的な視点で把握できます。
●不動産業者の選り好みをするためにも相見積もりが必要
相見積は、不動産業者の選り好みをするという意味でも効果的です。
たとえ見積結果が同じでも、不動産業者のカラーや営業マンの性格によっては、対応に不満・不安を感じる場合も出てきます。
このとき、相見積を取っていれば、「見積は同程度だが、より対応の細やかな業者にマンション売却をお願いしよう」といった選択肢を取れるのです。
不動産業界において、相見積は日常的な行為なので、利用者側が遠慮する必要はありません。
むしろ、積極的に相見積していることを伝えて、それでもマンション売却に関する不安や疑問を解消してくれる業者を選ぶと良いでしょう。
物件の売却を急いでいる
物件の売却を急いでいる、期日の直前になって慌てて売却を始めたといったケースも、良くある失敗談です。
不動産は高額な商品なので、適正価格で売り出しても買い主が決まるまで時間がかかります。
そのため、早く売るならある程度、自主的な値下げが必要です。
ただ、一度売り出し価格を下げるとその後値上げするのが難しいため、マンションの売り出し価格は慎重に決める必要があります。
また、物件を売り急いでいると交渉に十分な時間をかけられなくなり、買い主を逃したくないという意識から値下げに応じる可能性が高くなるので、交渉を有利に進めるためにも売却期間は余裕を持って取ることが大切です。
押しに弱い
マンション売却では、少なくない割合で買い主から値引き・値下げの交渉を持ちかけられます。
もちろん、値引きに応じるかどうかは買い主の判断次第です。
しかし、押しに弱いと直接対面した際に押し切られてしまう場合があります。
一般的な商品やサービスの値引きは、「1回目に損をすることで2回目、3回目も利用してもらう」ためのものなので、一期一会の交渉となる不動産売却では値引きに応じるメリットがありません。
買い主側が強気で交渉に出てきた場合など、値下げに応じる際に、損をしないラインを見極められるように、「いくらまでなら値引き可なのか」「いつまでに売れなければ値引きに応じるのか」等を考えておきましょう。
プロに任せておけば高く売れると考えている
●マンションの細かい魅力を知っているのは売り主だけ
不動産売却では、物件の査定や宣伝、広告といったほとんどの実務をプロである不動産業者に任せることになります。
また、不動産売却の手続きや法律は内容が難しく、専門用語も多いので、つい「プロだから大丈夫だろう」と任せきりにしてしまいがちです。
しかし、いくら確かな知識と経験があっても、査定という短時間の確認でマンションが持つすべての魅力を見つけられるわけではありません。
そのため、そのマンションで暮らしたからこそわかる魅力、住民として知っていると役立つ情報などは売り主が積極的に提供する必要があります。
ただ、不動産売却の知識を持たない売り主が、自ら情報を取捨選択して伝えるのは困難です。
仲介を任せた後も定期的に担当者と話し合いを行い、どのような協力があると喜ばれるのか聞いておきましょう。
売却に協力的な姿勢を見せれば、不動産業者側も提案や意見をしやすくなりますし、連絡の頻度を増やすことで細かい不満を溜め込む前に解消できます。
まとめ
- 相見積を取らない
- 売り急いでいる
- 値引き交渉の押しに弱い(値下げについて事前に考えていない)
- 業者任せにしている
と、マンションの値切りや不利な条件による売却につながりかねません。
マンション売却の成功には、売り主と不動産業者の協力関係が必要不可欠。
プロだからこそわかることもあれば、長年マンションで暮らしている売り主だからこそわかることもあるので、不動産売却では相見積を取って信頼できる業者を見極め、担当者と話し合ってより良い売却の進め方を考えましょう。