魅力的な物件広告づくりのポイントとは?戸建て編
2021.04.08
一戸建てを始めとした不動産売却では、物件広告を作り込むことで売却期間を短縮したり、より良い条件で交渉をまとめやすくなったりします。
ただ、買い主の好みや属性によって見られやすい広告の種類は違うため、全てのケースで同じような物件広告を作れば良いというわけではありません。
ここでは、戸建て売却のターゲットを考えた物件広告づくりのポイントをお伝えします。
戸建て広告は周辺環境の説明が大事
●家ではなく家を買った後の生活を売る
戸建て広告を作るうえで、最初に意識してほしいのが広告の方向性です。
マーケティングの世界では有名な話ですが、商品やサービスは、「商品それ自体」が目的なのではなく、「商品によって何らかの悩みや希望を満たすため」に入手するもの。
多くの住宅購入者は、純粋に家が欲しいという気持ちももちろん持っていますが、それ以上に「新生活」が欲しくて戸建ての購入を考えます。
そのため、戸建て広告では、周辺環境を含めた「購入後の生活」をアピールすることが重要です。
「3LDKの戸建て」ではなく、「海辺の一軒家」「スーパーや保育園が近い」「高台にあって見晴らしの良い家」など、どのような暮らしが送れるのかイメージしやすい戸建て広告を考えましょう。
●戸建てのターゲットに合った周辺環境とは
一口に戸建てといっても、住宅購入者の年齢や家族構成は人それぞれです。
たとえば、結婚を期に住宅を購入しようと検討している30代の夫婦と、終の棲家へ住み替えようと考えている60代の夫婦なら、魅力を感じる部分は違います。
同じ物件でも、30代の夫婦には「スーパーが近い」といった方が受けは良いでしょうし、60代の夫婦なら「総合病院が近い」と伝えた方が喜ばれるでしょう。
住宅の周辺には様々な施設があるため、「これから売り出す戸建ては、どういう人に魅力的なのか」を考えましょう。
物件写真は家の周りの様子も含めて撮ろう
●高画質な写真が複数あると広告を見てもらいやすい
物件写真を用意する場合のコツは、とにかく高画質の写真を複数用意することです。
解像度の低い写真や画角が狭い写真が1枚あっても、物件の様子は伝わりません。
しかし、大量の写真があれば、買い主候補に好きな写真を見せられるので、物件の内装や外観に関する説明を省略できます。
見てわかる部分について事前に売り主の理解が深まっていると、同じ時間を使って戸建ての周辺環境や定期メンテナンスの頻度・内容といった細かい事情について説明可能です。
●物件広告写真をキレイに撮るコツ
戸建ての物件広告写真を撮るときは、
- 水平を取って写真を傾けない
- できるだけ床を大きく写す
- 部屋の全体像がわかるように撮る
- 写真が暗い場合は別途照明を用意する
といったポイントを意識しましょう。
基本的に、物件広告は明るい方が好ましいです。
暗いと詳細がわかりづらいので、撮影は日中に行い、窓やカーテンを開け放った上で照明も使いましょう。
また、水平でない写真は見る人に違和感を与えます。
カメラの水平器などを使って、縦・横の正確な写真を撮るのがおすすめです。
広告内で伝える情報はあえて絞ったほうがいい
戸建ての広告を作るときは、広告内で見せる情報を取捨選択しましょう。
売却物件の広告を作るなら、できるだけ多くのメリットや魅力をアピールしたいと思うのが人情ですが、物件に思い入れのない買い主からすると、「メリットがいくつもある物件」は、かえって魅力が薄れてしまうもの。
「広々としたリビングがある家族と楽しく過ごせる」「スーパーが近くて買い物が楽」「将来の介護に備えたバリアフリー」「古い住宅だが基礎はしっかりしている」「書斎がある」など、一つひとつは魅力的な要素でも、一気に見せると結局どういう家なのかが伝わりません。
物件に対する事前情報がない状態で、いきなり多くのメリットを提示しても買い主に受け入れてもらえない可能性が高いので、物件のアピールポイントは2つか3つ程度に絞りましょう。
周囲に知られたくない場合は買取サービスもおすすめ
もし、戸建ての売却を周囲に知られずに進めたい場合や、広告づくりで悩みたくない場合は、買取サービスを頼るのがおすすめです。
通常の売却と違い、買取なら業者に直接物件を買い取ってもらえるため、広告を考える必要がありません。
また、戸建てを現金化するまでの期間も短いため、売却を急いでいるといった状況でも便利です。
まとめ
戸建てをより良い条件で売却したいなら、物件広告づくりに力を入れましょう。
「家ではなく家を買った後の新生活を見せる」「高画質の写真を用意する」「アピールポイントを絞る」といったポイントに気をつければ、広告のクオリティを高められます。
また、広告づくりに悩むなら、買取サービスを利用するのも一つの手です。
不動産売却に絶対的な正解はないので、物件や自身の好み、考え方に合わせて売り方を検討しましょう。