不動産売却時に必要な荷物整理のポイントや不用品処分の方法を解説
2021.05.13自宅を売却する場合、物件を買い主へ引き渡す前に住宅内の清掃と不用品の処分をする必要があります。ただ、長い間暮らしていた住宅をきれいに片付けるのは、大変な作業。引っ越しの経験が少なければ、何から手を付けたら良いのかわからなくなってしまう場合もあるでしょう。
そこで今回は、不動産売却をする際に役立つ効率の良い荷物整理のポイントや、不用品処分の具体的な進め方を解説します。
家を売るときは住宅内の荷物を撤去するのが一般的
住宅売却に向けた荷物の整理や不用品処分の方法を押さえる前に、知っておきたいのが不用品整理の必要性です。不動産売却手続きでは、すべての荷物や家具を撤去し、空き家の状態にしてから引き渡すのが一般的だとされています。
理由は単純で、旧オーナーの荷物が残っていると、買い主の荷物を運び込む際に邪魔になってしまうからです。また、床や壁の状態を隠してしまうと、内覧の邪魔になりますし、物件の広告写真撮影時も細部がわかりません。家を売るなら、荷物の撤去も必須の作業だと考えておきましょう。
効率良く荷物を整理するポイント
●新居で使うものとそうでないものをリストアップする
不動産売却に向けた荷物整理を効率良く進める第一のポイントは、不用品とそうでないもののリストアップです。多くの場合、長年住んでいた家の中には大量の荷物があります。新居に持っていくものと処分するものを仕分けしていないと、荷物をひとつずつ取り出しては要不要を考えるという手間がかかってしまうので、最初にすべての荷物の要不要を選り分けてしまいましょう。
ただ、荷物すべてを出すのは困難ですし、最初から梱包まで作業を進めると時間がいくらあっても足りません。最初の段階では、必要なものをリストアップしつつ、テープ跡の残りづらいふせんなどを使って、要不要をひと目でチェックできるように工夫することをおすすめします。
●選別作業はダンボールや大きな袋を使って大雑把に進める
日用品や衣類といった小さなサイズで、多少手荒く扱っても壊れないものに関しては、ダンボールや大型のゴミ袋を使って大雑把に選別を進めましょう。要不要それぞれの容器を準備し、部屋の中にある日用品を放り込んでいけば、手を止めたり思い出に浸ったりすることなく選別できます。
なお、このとき、各人の私室にある荷物は、本人に整理を任せましょう。たとえ家族だとしても、一方的な判断で相手が大切にしているものを捨ててしまうと、家族仲に亀裂が入ってしまいます。選別後の荷物が多すぎる場合は、再度必要なアイテムの中で要不要を選別すれば良いでしょう。
●入居者が欲しがりそうなものは希望を聞いた上で残すのも手
不動産売却では、家の中を空にするのが鉄則です。しかし、エアコンや照明など、設備によっては買い主から「可能であれば置いていって欲しい」と頼まれる場合があります。ただ、後日「欲しいとは言ってない」といわれてしまう可能性がある以上、やり取りの結果は書面化しておくべきです。買い主に頼まれて一部の荷物を残していく場合は、付帯設備表に荷物の型番や数量を記入したり、残置物の引き渡しについて一筆書いてもらったりしておきましょう。
●トランクルーム等を利用して家の中を不用品だけにしよう
自宅の整理を一気に進めたい場合は、トランクルームなどを利用するのがおすすめです。要不要を選別した荷物のうち、必要なものを新居やトランクルームに預けてしまえば、家の中にあるのは不用品だけなので、回収業者などを呼んで荷物をまとめて処分できます。場合によっては、半日から一日で不用品の処分から室内の清掃まで進められるでしょう。
新居の確保が間に合っておらず、しばらくの間売却予定の住宅で過ごす場合でも、一度まとまった量の不用品を処分しておけば、後日引っ越す際の労力を減らせます。
不用品処分のやり方
不用品処分の具体的な進め方は、以下の通りです。
- リサイクルショップや回収業者を利用する
- フリマアプリで売る
- 粗大ゴミとして処分する
売却日まで余裕がある場合、時間をかけてフリマアプリやオークション系のサービスで不用品を現金化しましょう。時間がない場合や荷物が破損している場合は、リサイクルショップ・回収業者を頼るのがおすすめです。また、最寄りの粗大ごみ回収センターなどへ自分で荷物を持ち込めば、粗大ごみの回収費用を節約できます。
まとめ
自宅を売却するときは、荷物の整理と不用品の処分が必要不可欠です。ただし、荷物を一つひとつ選別していると、時間がいくらあっても足りません。新居で使うものと不用品の選別はふせんや袋などを使って手早く進め、不用な荷物は業者や自身の手で一気に処分してしまいましょう。あらかじめ家の中を整理しておけば、引っ越し準備や内覧前の清掃も楽になります。