将来不動産を高く売るために知っておきたい住宅のお手入れ方法とは
2021.06.02
中古不動産の売却価格は、「立地」と「築年数」によって決まるのが一般的です。
同じような条件の住まいが近隣地域に複数あった場合、外観や中身がきれいで健全な状態を保っている物件の方が良い条件で売却できます。将来不動産を高く売りたい、年齢や家族構成に合わせて自宅を買い替えたいと考えているなら、住まいの資産価値を維持するお手入れのポイントを知っておきましょう。
この記事では、未来の不動産売却に向けて知っておきたい、お手入れの重要性やメンテナンスの方法をご紹介します。
外観・内装がきれいで健全な住宅は将来高く売りやすい
中古不動産市場において、適切にメンテナンスされている住宅は有利です。なぜなら、ボロボロの住宅よりもきれいな住宅の方が、買い主に気に入ってもらいやすいから。不動産には相場があっても定価はないので、最終的に「売り出した物件をほしいと思う買い主と出会えるかどうか」で契約の成否が決まります。
ただ、日本全国に大量の物件が存在し、地域によってある程度相場が決まっている以上、買い主の注目してもらうためには何らかの魅力が必要不可欠です。
その点、「見た目がきれい」「丁寧に管理されており補修の必要な箇所が少ない」物件は、写真や内覧で簡単に状態の良さを伝えられるため、問い合わせを集めやすいです。逆に、十分なメンテナンスをされておらず、修理の必要な場所が多かったり基礎が傷んでいたりすると、リフォームや建て替えが必要になるため、なかなか買い主が決まりません。より多くの買い主から魅力を感じてもらえる状態を住宅のメンテナンスで維持しておけば、結果的に手持ちの不動産を高額売却できる可能性が高まるのです。
外壁・屋根・エクステリアのお手入れ
住宅の外壁・屋根・庭や門扉を含んだエクステリアのお手入れにおいて重要なのは、定期的に掃除をすること。風雨にさらされる住宅の外側は、例えば大雨が降ったり台風がきたりした後に汚れが溜まります。汚れやゴミが付着した状態で放置すると、小さなキズがひび割れや破損、塗装の剥がれやサビにつながってしまうため、数ヵ月に一度は全体を掃除しましょう。住宅の高い場所は掃除するのが大変なので、家庭用の高圧洗浄機等を使うと便利です。
また、目視によるチェックで外観にひび割れや破損を発見した場合、できるだけ早く修理することをおすすめします。ひび割れた部分や破損した箇所に雨水が染み込むと、内部の腐食等が進んでしまい、修理費が高額になってしまうからです。そのほか、屋根や外壁の塗装も、おおよそ15年程度で劣化します。再塗装すれば雨や紫外線による建材のダメージを軽減できるので、壁を触って手に白くざらざらしたものが付くようになったら、再塗装も検討しましょう。
内装のお手入れ
住宅の内装メンテナンスのポイントは、掃除です。特に、自然素材を使っている部分は定期的なお手入れの有無で寿命が大きく変わってくるので、場所ごとに掃除の周期を決め、お手入れできるようにしておくと良いでしょう。
また、内装に関しては湿気対策も重要です。高い湿度はカビや腐食の原因となります。24時間換気システムの搭載された住宅であれば、意識して換気をしなくてもある程度湿度を保てますが、親から相続した古い住宅や中古の住宅だと、こまめな換気が必須です。木材など、住まいの建材は一度腐食してしまうと元の強度に戻せません。掃除をするついでに、湿っていたり波打っていたりする部分がないかをチェックして、問題が見つかったら初期段階で修理業者を呼びましょう。
水回りのお手入れ
キッチン・トイレ・浴室の水回りは、住宅内でも特に劣化しやすい場所です。日常的に水やお湯を使って濡れるため、基本的には湿気や水濡れに強い素材が使われていますが、それでも長年濡れた状態で使い続けるとサビてしまう場合があります。金属部品は、一度サビると強度が下がりますし、見た目も悪くなってしまうので、普段から使用後に水分を拭き取ったり換気をしたりして、乾燥させましょう。
水濡れ状態を回避すれば、カビや雑菌の繁殖を抑制できるので、家族の健康面を考えても水回りはこまめにお手入れするのがおすすめです。ただし、水回りの掃除は手間がかかったり体力を使ったりするものも多いため、お掃除グッズを使ったり設計の段階で通風用の窓を設置したりして、日々のメンテナンスを楽にしましょう。
まとめ
持ち家の売却や買い替えを検討している場合、住宅の内外を定期的に掃除し、破損した場所があればすぐに修理することをおすすめします。住宅の劣化は、放置すると修理費用が高くなってしまいますし、たとえば建材が腐食すると工事をしても元の強度には戻せません。きれいに維持した物件は、買い主の興味を引きつけやすく、結果的に好条件で売却しやすいです。
家をきれいに保てば日々の生活も快適になるので、スケジュールを立てて周期的に掃除や目視によるチェックを行いましょう。