初めてでも安心!土地売却の流れや費用・注意点を解説
2021.09.22多くの方にとって、土地の売却は人生に一度経験するかどうかの手続きです。そのため、いざ土地を売却することになった場合、何から始めたら良いのかわからず戸惑ってしまうことも多いでしょう。
ただし、不動産売却では、知識を持つことで売却費用を節約したり売却価格をアップしたりできます。
今回は、初めて土地売却に取り組む際に役立つ売却手続きの流れや費用、手続き上の注意点を押さえていきましょう。
土地売却手続きの流れ
●業者に任せる場合の流れ
土地を始めとした不動産の売却は、不動産業者に物件を預けて買い主を仲介してもらうのが一般的です。業者にお任せした場合、以下のような流れで土地売却を進めていくことになります。
- 不動産業者を探して査定を受ける
- 業者を決定し媒介契約を結ぶ
- 土地の買い主探し&内覧対応
- 買い主の決定後契約書の取り交わしと引き渡し
この中で、最も重視して欲しいのが不動産業者選びです。不動産はどの業者に仲介してもらうかで売却価格や成約にかかる期間の長さに差が出ます。最悪の場合、悪徳業者にだまされて土地を安く買い叩かれてしまう可能性もあるため、「不動産業者ならどこでも良いだろう」という考えは一旦忘れましょう。時間はかかりますが、相見積もりを取って面談を行い、説明が丁寧で対応の誠実な業者を選ぶのがおすすめです。
●買取をお願いする場合の流れ
土地売却の手法には、市場を通さず直接不動産の買取業者に売る「買取」サービスが存在します。買取の場合も、大まかな流れは仲介による売却と同じです。買取に対応している業者を相見積もりで探し、買取価格に納得できたら不動産の売買契約を結ぶだけで土地を現金化できます。
ただし、買取は仲介による売却よりも売却価格が安くなるため、「一刻も早く現金化したい」といった事情がある場合に利用すると良いでしょう。
土地の売却時にかかる費用
●測量の費用
古くから所有している土地や、塀などがなく境界線がどこにあるのかわからない土地を売却する場合、どこからどこまでが自分の土地なのかを確定させる「測量」という手続きが必要です。
土地の価格は、面積×地価で考えるのが基本となっています。境界が不確定だと隣地の所有者とトラブルになる可能性もあるため、リスクを回避するためにも測量費用は必要経費だと考えておきましょう。具体的な測量費用は土地によって変わってきますが、一般的な宅地なら10~20万円が相場です。
●仲介手数料
不動産業者に支払う手数料のことを、仲介手数料とよびます。法律で請求額の上限が決められているため、上限額である「不動産売却価格×3%+6万円」請求されるのが一般的です。
なお、仲介手数料は成功報酬であり、媒介契約の締結時や広告期間中に請求されることはありません。一部の特例や実費を除いて、不動産業者に支払うお金は仲介手数料だけなので、仲介手数料以外のお金を請求されたら悪徳業者の可能性を疑いましょう。
●その他手数料
不動産売却時には、その他に以下のような費用もかかります。
- 印紙税
- 譲渡所得税
- 不動産の登記手続き費用
- 登記手続きを司法書士にお願いするための報酬
不動産の取得費用や売却の必要経費よりも売却価格の方が大きく、黒字になると譲渡所得税等の納税も必要です。
ただ、相続で手に入れた実家の土地売却等であれば、効果の大きい節税特例を利用できます。あらかじめ特例の利用に必要な書類を揃えておき、確定申告を行って売却費用を節約しましょう。
土地売却の注意点
●土地売却には時間がかかる
不動産売却は、おおよそ3ヵ月程度の時間がかかります。郊外や遠方の土地、不整形地など需要の低い土地であれば売却できるまで1年かかることも少なくないため、売却期限の希望があるなら早目に準備を始めましょう。
売却期間に余裕を持っておくと、売り急いだ結果値引きに応じてしまうといった事態を避けられます。
なお、不人気の土地を持て余している場合は、買取サービスの利用を検討するのもおすすめです。
●セットバックなど制限の有無を確認しよう
土地を売却する場合、事前にその土地に対してどのような制限があるのかを調べておきましょう。たとえば、土地の前面に接する道路の幅が4メートルに満たないと、緊急車両が通行できないため、建物を建てる際に自費で道路を広げる必要があります。土地によって建物を建てられる高さの上限が違ったり、目の前の道が私道だったりするケースも多いです。どのような問題があるのかを把握しておけば、売却後のトラブルリスクを減らせますし、内覧などの際にセールストークもしやすくなります。
まとめ
土地の売却は、不動産業者を探して仲介を任せるのが一般的な流れです。
ただし、契約を交わす業者によっては土地を安く買い叩かれたり、積極的に宣伝活動をしてくれなかったりする場合もあります。手続きの流れや土地売却の注意点を知っていれば、対応の良くない業者との契約を避け、余裕のあるスケジュールで売却に取り組めるので、土地を売るときは信頼できる不動産業者探しから始めましょう。