新築マンションの売りやすさとメリット・デメリット
2021.09.22販売されてから間もない新築マンションは、一般的な中古住宅よりも売却しやすいです。
ただし、本当に新築マンションを手放した方が良いのか迷ったり、新築マンション売却のデメリットを知りたいと考えたりすることもあるでしょう。
そこで今回は、新築マンションの売りやすさと、新築の状態でマンションを売却するメリット・デメリットについて解説していきます。
新築マンションは売れやすい?売りづらい?
結論からお伝えすると、新築マンションは非常に売りやすい不動産です。いわゆる中古住宅は、基本的に築年数が古くなればなるほど売却するのが難しくなってしまいます。
理由は単純で、コンクリート製の建物は新築のときが最もきれいで健全だからです。コンクリートは、時間経過で劣化したり風化したりすることはあっても、古くなることで頑丈になる素材ではありません。丁寧にメンテナンスをしていても、古いマンションは間取りが現代の世帯構成に合っていなかったり、最新設備の取り付けが困難だったり、設備に不具合が出ていたりするため、売りづらいのです。
日本では、上屋の価値の大半が築年数で決まります。逆にいえば、新築マンションは資産価値も需要も高く、特に何か工夫をしなくても高く売却できる可能性の高い優良物件なのです。
新築のマンションを手放すメリット
●高く売れる
新築のマンションは、多くの場合新築購入時の価格と近い金額で売却できます。中古の不動産は、おおよそ築20年程度で大幅に価格が下がってしまうため、売却しても大きな利益を得づらいですが、新築マンションなら大きな赤字を出すことなく不動産を売却できるのでお得です。状態がほとんど同じでも、入居から1年程度の物件と5年住んだ築浅物件では売却価格が変わってくるため、何らかの事情で新築マンションを手放すかどうか考える事態になったときは、できるだけ早く売却することを検討した方が良いでしょう。
●比較的短期間で売れやすい
新築マンションは、買い主から見て条件が良いため短期間での売却もしやすいです。中古マンションならではの古さや劣化、隠れた問題点のリスクなどを考える必要がなく、新築ということもあって外観や内装にほころびのない新築マンションは、多くの買い主に注目されます。新築に近い好条件の物件を、新築より安く買えるのも人気のポイントです。需要の高い物件は、高額売却・短期売却に向いているため、好条件で売れる内に手放すことをおすすめします。
●物件の資料が揃っており売却の準備が楽
新築でのマンション売却をおすすめする理由として、無視できないのが売却準備の楽さです。
通常、不動産を売却する場合はさまざまな物件資料を集める必要があります。しかし、古い建物だといつの間にか近所の病院が移転したり、店舗が閉店したりしていることも多く、入居当初の資料が当てになりません。
その点、新築マンションは購入してから日が浅いため、購入時に参考にしたパンフレットや間取り図など、売買契約や物件広告で使う書類を流用できます。
新築マンション売却時のデメリットと注意点
●オーバーローンになりやすい
オーバーローンとは、マンションの売却価格よりも住宅ローンの残債が大きくなってしまうことです。ローン返済中の不動産には金融機関の抵当権が設定されており、抵当権を解除してもらうためにはローンを完済する必要があるため、オーバーローンの不動産は基本的に売却できません。特に、返済初期は金利負担が大きいので、多少返済していても元金がほとんど減っていないというケースが大半です。新築マンションを売却する場合、いくらで売ればローンを完済できるかを考えて値付けする必要があります。
●売却理由を聞かれてしまう
新築マンション売却では、高確率で売却理由を聞かれることを知っておきましょう。買い主の質問に対して返答を濁すと、「よほど悪い事情があるのでは」と勘ぐられてしまいます。買い主候補に不信感を持たれてしまうと売却しづらくなるので、プライベートな事情であってもできるだけ具体的に売却理由を答えられるようにしておくのがおすすめです。
●節税の特例を選んで利用する必要がある
不動産の売却時や住み替え後は、譲渡所得税を軽減する3,000万円の特別控除や住宅ローン控除といった節税の特例を利用できます。
ただし、特例の種類によっては併用ができません。一度利用すると今後数年間利用できない制度などもあるため、「どの節税対策を使うと一番金銭的に得するのか」を考えた上で節税に取り組む必要があります。
まとめ
新築マンションは、設備も間取りも新しく外観・内装共にきれいなので、一般的な中古マンションよりも高額・短期売却しやすいです。
ただし、新築マンションを手放す人は少ないため、売却時は高確率で売却理由を聞かれてしまいます。オーバーローンにもなりやすく、利用できる節税特例を吟味する必要があるため、新築物件を売るときは信頼できる不動産業者と相談しながら話を進めましょう。