査定から確定申告まで!不動産売却の必要書類を紹介
2021.10.12
不動産売却という手続きには、様々な書類が必要になってきます。
ただ、なかには取得に手間や時間のかかる書類もあるため、あらかじめどういったものが必要なのかを調べていないとスムーズに売却手続きを進められません。
この記事では、不動産の査定から売却後の確定申告までに必要な書類、あると助かる書類をご紹介していきます。
不動産売却の必要書類
●住宅ローンの残高証明書
売却を検討した時点でまだ住宅ローンの返済を続けている場合、正確なローン残債を確認できる書類が必要です。
ローンが残った状態では不動産を売却できないため、残高証明書や今後の返済予定表を提出し、売却代金でローンを完済できることをアピールしましょう。
ローン残高証明書は、年1回郵送されているものを提出すれば問題ありません。
●登記済証(権利証)または登記識別情報
家を建てたとき、または不動産を手に入れて登記をしたときに発行される書類です。
登記済証または登記識別情報は、「不動産の法的な所有者が誰なのか」を証明する書類となっています。
持ち主が売り主以外の個人になっている場合は登記の変更が必要なので、不動産購入時に受け取ったものを用意しておきましょう。
権利証や登記識別情報がわからない場合、本人限定郵便を使った本人確認や士業による本人確認で代用できますが、2週間ほど時間がかかります。
●印鑑証明書
実印の信頼性を証明するための書類です。各種契約書へ捺印する際必要になります。
基本的に、契約書類に添付する印鑑証明書は取得から3ヵ月以内のものを求められるため、以前取得した古い印鑑証明を使い回すのはやめましょう。
印鑑証明書自体はコンビニでも発行できるため、不動産業者との契約や買い主と交わす売買契約の前に取得しておくと安心です。
●固定資産税納税通知書・固定資産税評価証明書
不動産の価値や税金の滞納がないかをチェックできる書類となっています。
固定資産税納税通知書に関しては、1月1日時点の住所地に送られてくるため、その年に届いたものを残しておくと良いでしょう。
書類を紛失している場合、最寄りの役所で固定資産公課証明書や固定資産税評価証明書など、納税額や課税対象額の分かる書類を発行すれば代用できます。
●本人確認書類
本人確認書類も必須です。
運転免許証やマイナンバーカードなど、有効期限内で本人確認ができる書類も契約時や査定時に持参しましょう。
公的に有効な本人確認書類には、パスポートや健康保険証などもありますが、相談している不動産業者によっては手続き時に別の書類の提出を求められる可能性もあるので、不安なら事前に確認しておくことをおすすめします。
●付帯設備表
不動産に備え付けの設備や家具などをまとめた書類です。
査定時には必要ありませんが、不動産の売買契約時に利用します。
「内覧のために照明を付けているが、引き渡し前に取り外す」「住んでいる状態で内覧してもらったため、残すのは一部の家具だけ」など、家具・家電等の残置物に関するすれ違いを回避するのが目的です。
付帯設備表を作る過程で故障の有無もチェックするため、売った後しばらくしてから「設備が壊れていた」といったクレームが入るリスクの対策にもなります。
●物件状況確認書(告知書)
雨漏りやシロアリ被害の有無など、不動産の現状をまとめた書類です。
基本的には問題点や不備を詳しく記載して不動産業者や買い主と共有します。
住宅の不備を隠して不動産売却を進めると、売り主が責任を追求されてしまうため、くれぐれも隠し事やごまかしは避けましょう。事前にトラブルの要素を書き出しておき、同意を得た上で売却すれば買い主とのトラブルになりません。
不動産の売却時にあると助かる書類
●マンションの管理規約
マンションは建物ごとに管理規約が違います。
住民以外はマンションの管理規約を閲覧する機会がなかなかないため、可能であれば売却前に管理規約を印刷しておきましょう。
ペット飼育の有無や駐輪場・駐車場の使い方、修繕計画などについての情報を共有することで、買い主の安心感を得られます。売買契約を交わす前に提示するのがおすすめです。
●売却する不動産を買ったときの書類
不動産購入時に手に入れたマンションのパンフレットや売買契約書、各種手数料の領収書があると、不動産の物件説明がしやすくなりますし、確定申告で経費を申請しやすくなります。
特に、確定申告で購入費用等が分からない場合は必要経費を割合で計算することになり、課税額が増えてしまうこともあるため注意が必要です。
できるだけ多くの資料を集めて、物件の売り込みや確定申告に役立てましょう。
まとめ
不動産売却を成立させるためには、住宅ローンの残高証明書から不動産購入時の各種資料まで、幅広い書類が必要になってきます。
必須の書類に関しては、ないと手続きを進められませんし、あると助かる書類は不動産売却やその後の確定申告を手助けしてくれるため、準備しておくに越したことはありません。
準備は大変ですが、その分売却手続き自体がスムーズになるため、査定前から少しずつ書類を集めましょう。