どこを修理すれば良い?売却前のチェックポイントを紹介
2021.11.12中古不動産売却において、「購入後に修理が必要な箇所の多い物件」は買い主から敬遠されがちです。
だからといって、コストを考えれば住宅全体をフルリフォームして売るわけにもいきません。
最低限の修理で不動産を売り出せるように、売却の妨げになりやすい箇所を知っておきましょう。
今回は、不動産の売却前に知っておきたい住宅のチェックポイントをご紹介します。
修理の必要な箇所に対処すれば不動産は売りやすくなる
長く暮らした不動産を少しでも良い条件で売りたいと思ったとき、ぜひ取り組んで欲しいのが壊れた箇所の修復です。
中古不動産市場では、多くの場合近隣エリアの金額・立地・間取りが同程度の物件が多数存在します。
- 給湯器が壊れていてお湯が出ない
- 雨漏りしている
- 畳が腐食しており足が沈んでしまう
- 壁に大きなキズがついている
など、建物自体や設備に不調がある物件はライバル物件と比べたとき魅力的に見えないため、売るのが難しいのです。
現状渡しで値引きを行い、そのまま売却するという手もありますが、訳あり物件はたとえ安くても購入したいと考える買い主の数が限られてしまいます。
適度に修復を行った方がアピールできるターゲット層を広げられるので、住宅各部のどこに問題が起こりやすいのか、どの程度の問題なら修理すべきなのかの基準を持っておきましょう。
建物外観のチェックポイント
●壁・軒下・玄関ポーチ
建物の外観をチェックする場合、壁・軒下・玄関ポーチ・屋根などを場所ごとにチェックしていくのがおすすめです。
基本的に、住宅の外部は物理的な損傷を起こしているケースが多いため、
- コンクリートのひび割れ
- 金属部品のサビ
- 外壁材の浮きや割れ
など、見たり触ったりすれば分かる問題がないか確認します。
また、普段目を向けない軒下や地面に近い基礎部分を丁寧に見て回ることも重要です。
場所によっては明るさが足りず十分なチェックができないため、スマホのライトや懐中電灯等を利用し、明るさを確保した上で日中に目視でチェックすると良いでしょう。
●雨樋や外構のチェックも忘れずに
建物の外観を確認するときは、雨樋や外構のチェックも必須です。
雨樋はそれほど頑強な設備ではないため、大雨や台風等の後壊れてしまっている住宅も少なくありません。
本来なら雨水が大量にかからないはずの場所に雨水がかかり続けた結果、壁のひび割れから内部に浸水してしまうといった被害が出ている事例もありますし、雨樋の破損は見た目が良くないので修理した方が無難です。
また、ブロック塀の破損や色あせなども目立ちます。手すりや門扉のサビ、排水溝のつまりも注意しましょう。
水回りのチェックポイント
●設備の見た目と動作
キッチン・浴室・トイレ・洗面台といった住宅の水回りに関しては、見た目と動作のチェックから始めるのがおすすめです。
水回りは中古住宅の中でも特に厳しく買い主から見られる部分なので、サビを落として金属部分をポリッシャー等で磨き上げ、くすみや汚れのない状態を目指しましょう。
また、意外と見落としやすいのが動作確認です。
蛇口やシャワーの水量に排水のスムーズさ、お湯が出るまでのスピードに加えて、戸棚など実際に触る部分のきしみや破損もチェックすべきポイントです。
●音や匂い
水回りに関しては、音や匂いも確認しましょう。
給湯器を使うと異音がする、排水の音が響く、換気扇の音がおかしいといった異常に一早く気づけると適切な対処を取れるようになります。
ただし、生活臭やこびりついた匂いについては、長年暮らしている住人だと鼻が慣れてしまっていて気づけないケースが多いです。
可能であれば、第三者を頼って気になる匂いがないかを確認してもらいましょう。
居室や設備のチェックポイント
●壁と床のチェックは必須
居室や住宅設備に関しては、目で見て指で触れて一つひとつ確認するのがおすすめです。
壁紙の汚れやシミを始め、凹みや畳の手触りといった内装の問題は、大抵の場合実際に触れてみれば不動産業界の関係者でなくても気づけます。
特に、壁際や天井際などは仕上材が剥がれやすいため、剥離や浮きなどがないかチェックしましょう。
●普段使わない設備や収納も隅々まで確認しよう
普段使う設備はもちろん、普段あまり使わない設備や空間も隅々まで確認することが重要です。
たとえば、客室のエアコンやドア・サッシのガタツキなどは実際に使用してみないと問題があるのかわかりません。
また、物置として使っている空間は空気の出入りが少ないため、住宅によってはカビや湿気の被害が出ているケースもあります。
まとめ
壊れていたり、汚れていたり、一部異常があって不便だったりする住宅は中古不動産市場で人気が出ません。
住宅の不備は、買い主にとって値引きを持ちかけるチャンスになってしまうので、不動産を売るときは事前に住宅のチェックを行い、最低限見た目や機能に問題のないよう修理を行いましょう。
ただし、やみくもに修理を実施すると修繕費がかさんでしまいます。
不動産業者の査定を受け、売却の妨げになる問題に対処して不動産の売却期間や売却条件を向上させると良いでしょう。