不動産売却の失敗を防ぐ!物件を売り出す前にしておきたい準備とは
2022.02.07
「思っていたより高く売れなかった」
「手続きに時間がかかって売却に手間取った」
といった不動産売却の失敗やトラブルを回避するために必要なのが、事前の準備です。
ただし、売却の準備に何をすれば良いのかと聞かれても、初めての不動産売却なら答えられないのが当然のこと。
そこで今回は、不動産売却をスムーズに進めるためにやっておきたい、売却の準備をご紹介していきます。
地域の相場と成約価格の調査
●相場を調べることで安売りを防ぐ
不動産を売却する場合、地域の相場を調べましょう。
基本的に、不動産は築年数と広さ、そして地域ごとに異なる相場によっておおよその取引額が決まります。
地域の相場を知っていれば、「相場より安く売り出してしまう」という事態を防げるのでおすすめです。
地域の相場に関しては、不動産の広告サイトを利用して調べると良いでしょう。
どういった広さや立地の物件が多いのか、同じ間取りや築年数の物件で地域ごとにどれくらいの価格差があるのか等を押さえておくと、これから売り出す物件の需要も見えてきます。
その上で不動産業者の査定を利用し、物件自体の価値を調べて、値付けのミスを防ぎましょう。
●成約価格を知っていれば安易な値引きも回避可能
成約価格とは、実際に不動産が売却された金額のことです。
実は、不動産売却では交渉の結果値引きが行われたり、売れ残ったことで売り主が値引きをしたりするため、物件情報サイトに掲載されている価格と成約価格が違うケースが少なくありません。
しかし、売り主にとって売却物件の値引きは自らの利益を減らしてしまう行為です。
少しでも値引きの幅を抑えるためにも、成約価格を調べておきましょう。
なお、不動産の成約価格はREINSと呼ばれる不動産業者用のデータベースで検索できます。
住宅ローン残債の確認
●ローンを完済できるかどうかで手続きが変わる
不動産をローンで購入している場合、売却代金でローンを完済できるかどうかで売却手続きの中身が変わってきます。
ポイントは、抵当権です。
売却代金でローンを完済できず、ローンと抵当権が残ったまま買い主に物件の所有権を移すと、正当な手続きで不動産を購入していても、売り主がローンを滞納した際に物件が差し押さえの対象になってしまいます。
そのため、ローンを完済できない場合、家を売ったお金を返済にあてつつ抵当権を解除できる任意売却といった方法で売却をする必要があるのです。
●金融機関に問い合わせて正確なローン残債を調べよう
住宅ローン残債は、お金を借りている金融機関に問い合わせることで教えてもらえます。
ローンの返済は元金+利息の合計額を支払うため、「多分残りこれくらいだろう」という推測が間違っていることも多いです。
不動産売却では、基本的にローン残債以上の金額で不動産を売れるかどうかで売却プランが変わるので、査定を受ける段階でローン残債を把握しておきましょう。
売り先行か買い先行かの決定
●時間に余裕があるなら売り先行
マイホームの売却では、新居の準備と引っ越しが必要になります。
そこで問題になってくるのが、旧居の売却と新居の購入、どちらの手続きを優先するかです。
売り先行にも買い先行にもそれぞれのメリットがあるものの、もし時間に余裕があるなら先に売却を進めると良いでしょう。
不動産売却に時間をかけると、無理な値引きをする必要がなくなりますし、家を売ったお金で新居の予算を検討できるためです。
●資金に余裕があるなら買い先行
資金的に余裕がある、またはローンを完済していて住居費の負担が少ない場合、先に新居を買ってしまうという手もあります。
早目に引っ越しできるため、旧居を空き家にした状態で内覧の案内ができるほか、新居探しに時間をかけられるのがメリットです。
ただ、不動産売却が遅れると固定資産税などの維持費が負担になってくるため、買い先行でもできるだけ早く不動産を売る必要があります。
売却スケジュールの調整
大雑把にいうと、不動産を売ろうと思い立ってから売却代金を受け取るまでにかかる時間は、3ヵ月から半年ほどです。
どれだけ急いでも査定結果を待つ時間や買い主が申し込んだ住宅ローン審査の時間などは短縮できませんし、なかなか買い主が出てこない場合もあるので、不動産売却は余裕のあるスケジュールで進めましょう。
いつまでに売りたいのかをあらかじめ考えておき、予定日から逆算すればスケジュールの遅延を避けられます。
まとめ
不動産売却の失敗を防ぐためには、事前に準備を整えることが重要です。
売り出し価格を設定するために相場を調べ、住宅ローン残債や売り先行・買い先行かを決めて、売却スケジュールを立てましょう。
無計画で動くと、スケジュールの帳尻を合わせるために大きな値引きをすることになるといった対応も必要になってきます。
不動産の売却額アップという面でも、準備が大切です。