高額売却を目指そう!築浅物件を売るときのポイントと注意点
2022.06.22
不動産市場において、築浅物件は人気があって売りやすい不動産です。
ただし、たとえ築浅物件であっても、売り方が悪ければ不動産の売却価格は下がります。
不動産を売るときに高額売却を目指すなら、物件に合わせた売り込みのポイントを知っておくことが重要です。
ここでは、築浅物件を高く売るためのポイントと売却時の注意点をお伝えします
新築物件と築浅物件の違い
築浅物件を売却する上で、最初に押さえておきたいのが「新築」と「築浅」の違いです。
不動産業界では、新築と築浅で売却価格が大きく変わります。
なぜなら、新築物件には、メーカーが家を建ててから最初の持ち主に渡るまでの期間にかかった宣伝広告費が上乗せされているから。
新築住宅の需要が大きい日本では、新築であること自体に大きなブランド価値があります。
そのため、日本では「住宅の品質確保の促進等に関する法律」という法律で、新築と呼んで良いのは「建ってから1年未満であり誰も住んだことのない住宅」だけだと制限しているのです。
一方、築浅物件に関しては明確な定義がありません。不動産業者によっては築10年でも築浅と捉える場合もあります。
ただ、一般的には築5年以内の不動産が築浅として扱われるケースが多いです。
一口に築浅といっても、築年数や状態に幅があるからこそ、築浅物件を売るときは物件を見てどう売り込むかを考える必要があります。
築浅物件を高く売るときのポイント
●できるだけ早く売り出す
築浅物件を高く売りたい場合は、できるだけ早く売り出しましょう。
理由は簡単で、中古不動産の売却価格は築年数が浅ければ浅いほど高くなる傾向にあるからです。
大雑把な考え方でいうと、不動産は築5年の時点で売却価格が10%から20%ほど下がります。
同じ築浅でも、築1年の物件と築5年の物件では売却価格が数%変わってくるため、売却を待つ理由がないなら早めに売り出した方がお得です。
また、売却開始を早めることで、住宅設備の老朽化も抑えられます。
売却までに売り主が負担する維持費や修繕費も節約できるため、築年数の浅い物件は早く売りましょう。
●頑固な汚れは業者にクリーニングを頼んできれいにする
築浅物件の売却時は、家の中も外もクリーニングしておくことをおすすめします。
中古住宅の買い主は、多くの場合価格を重視するので、多少見た目が劣化しても成約に影響はありません。
しかし、築浅物件は中古住宅の中でも高価です。
あえて築浅を狙う層が求めているのは、「新築よりは安いが一般的な中古住宅よりも新しい物件」なので、水回りのシミや壁紙の汚れが大きなマイナス評価につながってしまいます。
汚れや劣化の状態によっては素人だと落としきれないものもあるため、お金をかけてでも新築同然の内装に仕上げ、きれいな状態で内覧を行いましょう。
●売却期間を長く取る
築浅物件に限らず、中古不動産を手放すときの重要なポイントの一つが、売却期間に余裕を持つことです。
不動産には定価がないため、多くの買い主はダメで元々という気分で値引き交渉を持ちかけてきます。
このとき、短期間で売却したいといった事情があると、当初考えていた期間内で売れなかった場合に大きな値引き交渉を受ける必要性が出てくるのです。
不動産の売買は、多くの場合一期一会の取引であり、同じ買い主と何度も土地や建物を取引することは滅多にないので、売り主にとっては「今後の関係性を考えた値引き」に応じるメリットがありません。
当然ながら、値引きせずに売る方が高値で売却できるので、安易な値下げを避けるためにも売却期間は長く取りましょう。
築浅物件を売るときの注意点
●ローンの残債が多く完済するのが大変
築浅物件は、購入してからローンの返済をした期間が短いため、住宅ローン残債が多く残っています。
ただ、ローンで買った家を売るためには、売却時にローンを一括で完済し、抵当権を外すという手続きが必要です。
不動産の売却代金でローンを完済できない場合、預貯金等を使って繰り上げ返済することになります。
売却価格によっては、売り主の負担が大きくなってしまうことを知っておきましょう。
●高確率で売却の理由を聞かれる
新しくきれいで条件の良い築浅物件を売るときは、高確率で「なぜ売るのか」を質問されます。
プライバシーの問題があるため、売却の理由を伏せたいと考えるのも当然ですが、多くの買い主は「事故物件や大きなトラブルのある物件購入は避けたい」と考えているので、売却理由を濁すと成約できない可能性が高いです。
転勤や離婚、介護などこれから住む人にとって悪影響のない理由は、積極的に買い主へ伝えましょう。
まとめ
築1年以上または誰かが住んだことのある物件、築浅物件は新築に次いで高く売れる不動産です。
ただ、売却期間を短く設定したり、内装に汚れや劣化があったりするとせっかくの築浅物件も良い条件で売れません。
十分な売却期間を取ったり、築浅を好む層のニーズを考慮し売却理由を素直に伝えたりして、できるだけ高い金額での売却を目指しましょう。