田舎の家や土地は売るのが難しい!売却時のポイントや注意点を紹介
2022.06.22立地が良く、人気のエリアにある不動産は特に何か工夫をしなくても良い条件で売却できます。
しかし、田舎や郊外にある不動産は、利便性の高さという強みが少ないため、そのまま売り出しても良い結果につながりません。
だからこそ、田舎の不動産を売るときは、事前に「なぜ売るのが難しいのか」「どうやって売れば良いのか」を考えた上で動くことが重要です。
そこで今回は、田舎の家や土地を売却する際に知っておきたいポイントや、注意点をお伝えしていきます。
田舎の家や土地は売るのが難しい
●高齢化によるニーズの低下
田舎の家や土地の売却難易度が高い理由の一つが、不動産需要の少なさです。
都市部と違って田舎はそもそも人口が少なく高齢者が多いため、「家を建てたい」「マンションが欲しい」「土地を探している」買い主の数も少なくなります。
ペットボトル飲料など、定価のある商品でも山の上の自販機だと価格が高くなるように、売買される商品の価格は需要と供給のバランスで上下するのが経済の基本です。
田舎のように不動産需要が少ない地域だと、「この家が欲しい」「この土地を買いたい」と思う買い主達の競争も起きないため、売却価格が上がりづらいという特徴もあります。
●利便性の悪さ
利便性の悪さは、田舎の家や土地の売却が難しいとされる大きな理由です。
徒歩圏内にデパートや24時間営業のスーパーにコンビニ、飲食店なども揃っている都市部の駅前エリアと比べて、田舎の不動産には駅からも商店からも遠いという弱みがあります。
居住地域としての不便さは個人で解決できる問題ではないため、田舎の不動産売却では利便性以外の部分をアピールすることが重要です。
●相場情報の少なさ
不動産売却では、築年数や不動産の状態だけでなく、過去に同じ地域で似たような条件の不動産がいくらで売れたのかを参考にして査定価格や売却価格を考えます。
しかし、人口が少なく不動産の売買数も限られている田舎だと、そもそも信頼性の高い相場情報を確保できません。
不動産は、売り出し価格の前後で成約することの多い商品です。
売り出した後に価格を数百万円単位で上げ下げすると、訳あり物件のイメージができて売れづらくなるため、田舎の不動産は売り出し価格を慎重に考える必要があります。
田舎の家や土地を売る際のポイント
●専任媒介契約を結んで自分でも買い主探しをする
田舎の家や土地を売るときは、不動産業者と契約しつつ、自分でも買い主を探しましょう。
不動産業者と売り主との間で交わす契約には、「複数の業者と契約できるもの」「自分でも買い主を探せるもの」「完全に業者に買い主探しを任せるので自分で買い主を探せないもの」があります。
それぞれ一般媒介契約・専任媒介契約・専属専任媒介契約と呼ぶのですが、一般媒介契約は不動産業者側が営業に力を入れてくれない可能性がありますし、田舎だと知り合い経由で買い主が見つかる場合もあるため、専任媒介契約がおすすめなのです。
●境界線を確定させる
田舎の家や土地は、境界線があいまいになっている場合があります。
ただ、境界線があいまいだと買い主が家を建てたり土地を使ったりする際隣地の所有者とトラブルになる可能性があるので、土地の境界が分からない場合は、土地家屋調査士等に頼んで測量手続きを行いましょう。
境界線を確定させることで、田舎の不動産も売りやすくなります。
●古屋がある場合は解体後に売る
築年数の古い住まい、特に基礎等に問題が出ている家がある場合は、解体して更地の状態で売りましょう。
古屋のある土地は、家を建てる場合も駐車場等にする場合も、建築工事の前に解体工事を行う必要があるため、土地の用途が狭まります。
特に、「田舎に家を建てたい」という買い主にとって、解体工事の費用分お得度の低い不動産に見えてしまうため、売りやすさを重視するなら状態の良くない古屋は解体するのがおすすめです。
田舎の家や土地を売るときの注意点
田舎の家や土地を売るときは、不動産業者を挟まない取引、個人間取引をしないように気をつけましょう。
不動産の売買は大きなお金の動く手続きです。
たとえ知り合いでも、絶対にだまされないという保証はありませんし、誤解や知識不足から取引の後トラブルになる場合もあります。
プロに仲介してもらえば法的な問題点のない契約書を交わせますし、売買にあたっての重要事項も不動産業者に説明してもらえるため、トラブルのリスクを減らせるのです。
田舎は人間関係が緊密なので、トラブルを回避する方法も覚えておきましょう。
まとめ
人口も不動産の需要も少なく、利便性の良くない田舎の家や土地は、単にそのまま売り出しても売れない可能性が高いです。
そのため、田舎の不動産を売るときは、不動産業者の力を借りつつ自分でも買い主を探しましょう。
また、プロに仲介を頼むことで、不動産売却トラブルも回避できます。
小さな工夫を積み重ねて売却のリスクを下げ、少しでも良い条件で田舎の家や土地を手放すことを目指しましょう。