不動産の売値はどうやって決まるの？不動産査定の流れと中身を解説

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不動産の売値はどうやって決まるの？不動産査定の流れと中身を解説

2022.06.23

不動産の価格は、政府が調べた土地の基準価格に需要と供給を上乗せして決まるため、定価という概念がありません。
そのため、不動産を売り出す場合は、自分で売り出し価格を決める必要があります。

しかし不動産の売り出し価格を一人で決めるのは大変です。
そこで今回は不動産の売値を決める重要な手助け、不動産査定の流れや査定の中身について解説します。

不動産の査定とは

●不動産の売却予想額を調べてもらうサービス

不動産の査定とは、土地や建物の売却予想額を不動産業者に調べてもらえるサービスのことです。
ほとんどの場合、これから不動産を売りたいと思った売り主は、最初に不動産業者の査定を受けることになります。
なぜなら、不動産売買に馴染みのない一般人だと、そもそもどうやって不動産の売値を決めれば良いのかわからないからです。
査定を受け、気に入った不動産業者と契約し、不動産業者に仲介してもらって買い主を見つけるというのが一般的な不動産売却の流れとなっています。

●何社頼んでも査定にお金はかからない

なお、不動産の査定は無料です。大手不動産業者に頼んでも、地元の不動産業者に頼んでも、5社10社と複数の業者に頼んでもお金はかかりません。
不動産売買の仲介において、不動産業者が請求できるのは、実費を除くと後払いの成功報酬だけだからです。
不動産業者と契約し、買い主を見つけて不動産の売却代金を受け取ったら、その代金の一部を業者への手数料として支払います。
不動産業者を探すときは、査定にお金がかからないので安心して査定を頼みましょう。

査定内容の違い

●机上査定

机上査定とは、机の上でわかる情報、具体的には不動産の住所地や面積などを元にして売却予想額を調べるやり方です。
営業マンが現地を訪れる必要がないため、短時間で結果がわかるものの、査定の精度自体は下がります。
不動産業者のホームページなどで簡単に申し込める査定、たとえば「○分査定」といったものは、机上査定のことを指すのが一般的です。
精度はやや低いですが、ネットで査定を依頼でき、結果もメールで教えてもらえるため、手軽に利用できる査定となっています。

●訪問査定

訪問査定は、不動産業者の担当者が実際に現地を訪れ、土地の広さや周辺環境、建物なら経年劣化の度合いなどをチェックした上で査定額を決める査定方法のことです。
机上査定に比べて、不動産の現物を確認するため精度の高い査定結果を得られます。

ただし、机上査定よりも結果が出るまで時間がかかる点には注意が必要です。
日程を調整し、現地を訪問して調査を行い、後日周辺地域の不動産取引データ等を参照しながら査定を行うため、訪問査定の結果がわかるまで1週間ほどかかります。

●一括査定

一括査定は、机上査定を同時に複数の不動産業者へ依頼できるサービスです。
一括査定のサービスを提供している企業や業者が、机上査定の依頼を自分の代わりにさまざまな業者へ送ってくれるため、一度の申し込みで色々な業者の査定結果がわかります。
また、結果もまとめて受け取れるので、査定結果の比較もしやすいです。

一方、査定後に勧誘の営業が行われる場合があること、あくまでも机上査定であり、訪問査定や実際の売却額とは価格が違うこともあることなども理解しておく必要があります。
訪問査定をお願いする業者を見つけるための、下調べだと考えておけば良いでしょう。

不動産の査定結果を決める3つの手法

不動産の査定結果を決める手法は、大きく分けると以下の3つです。

取引事例比較法
原価法
収益還元法

取引事例比較法は、売りたい不動産と条件の似ている不動産が過去にいくらで売れたのか、つまり相場を参考にするやり方です。
原価法は「仮に今同じ建物を建てるとしたらいくらかかるのか」を計算し、そこから経年劣化分を差し引いて現在の不動産価値を求める方法です。
そして、収益還元法では「将来この物件を運用するといくら稼げるのか」を計算し、割り出した金額を不動産の査定額とします。
取引事例比較法や原価法は土地やマンション、一戸建ての査定で利用し、収益還元法は賃貸物件の査定額を出す際に使うのが一般的です。