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不動産相続・空き家の悩み解消

2015.05.08

不動産相続・空き家の悩み解消

自分も対象者になるかもしれない-相続税と空き家相続への対策

2015年1月から、相続税の基礎控除は「3000万円+600万円×法定相続人の数」と、以前より4割縮小されました。その結果、今までは縁がないと考えていた人たちも不動産相続の際、課税対象になり得ます。そして、結果的に空き家になってしまう家を相続することになり、困惑する場合も少なくありません。
このような悩みを解消するには、どのような方法があるか見ていきましょう。

空き家と相続税

不動産を相続するときの節税方法

 相続税の基礎控除で「×法定相続人の数」の条件は変わっていません。ですから相続人の数を増やせば、1人につき600万円の基礎控除額が追加され、納税額も減ります。その方法として「養子縁組制度」があります。
民法上では養子縁組は何人でも可能ですが、実子がいる場合は養子が何人いても、相続税法では1人という扱いになります。ですから追加される基礎控除額も600万円になります。
実子がいない場合は2人まで認められ、最大1200万円まで追加可能ということになります。
また生前贈与を行い、相続する財産自体をあらかじめ減らしておくのもいい方法です。生前贈与は法定相続人以外にも行えます。1人あたりの非課税額は110万円と固定で、年数制限もありませんので、早くから始めるのがいいでしょう。というのも、法定相続人に贈与をしてから3年以内に相続税の申告をすることになると、生前贈与されたものも対象に入ってしまうからです。また贈与税は相続税よりも高額ですので、非課税枠を越えないように注意しましょう。
同じ生前贈与でも相続時精算課税制度というものもあります。これは課税を先延ばしにするやり方で、2500万円までは贈与税がかかりません。相続税を申告するときに贈与分と相続分が合算され、相続税が精算されます。2500万円以下の賃貸等の収益物件があるときに利用すれば、高額な贈与税が非課税になり、財産に加算されるはずであった物件からの収入には相続税がかからなくなるため有効です。
他に大きな方法として、相続した土地に賃貸住宅を建てるやり方があります。借家権を控除することができるため、評価額を大幅に減らすことができるのです。これについては空き家のところで後述することにします。

それ以外での節税のコツ

それ以外にも、少し違ったアプローチからの節税方法があります。
生命保険の死亡保険金や死亡退職金は、「みなし相続財産」とされ課税価格に含まれますが、「500万円×法定相続人の数」が非課税になります。現金で支払われ、相続人が納税資金などに即活用できるため、保険に加入しておくのはなかなか有効な方法です。
また、墓や仏壇は非課税財産になっています。墓の購入は使用権を買うのであって、土地の購入ではありません。不動産取得税もかかりませんし、墓はいずれ必要となるものです。早めに用意することで、相続人の負担を税金だけでなく、心理的な意味でも減らすことができるでしょう。

節税のコツ

相続する不動産が空き家になってしまうとき

相続することになったものの住む予定が立たず、結果的に空き家になってしまう不動産が増えています。
不動産はそこに住人がいない限り、路線価などによって算出された評価額がそのまま当てはめられてしまいます。住んでいれば敷地の相続評価額が80パーセント減額される、小規模宅地の特例を適用できます。けれど空き家だと、評価額が100パーセントのままになってしまうのです。
しかし資産的価値がないからと建物を撤去し更地にすれば、今度は軽減措置の対象から外れ固定資産税が6倍になってしまいます。相続税の問題もそのままですので、更地にするなら売却を前提に行うといいでしょう。相続税の申告期限から3年以内に不動産を売れば、支払った相続税の一定金額を不動産の取得費に加算することもできます。空き家になることがわかっているなら、早めに手を打ちましょう。
売却以外にも不動産の土地が都市部にあるなら、活用という方法もあります。
都市部では土地の利用価値は高いものです。例えば1人暮らし用のマンションなら、今の時勢にも需要があります。そして賃貸用不動産には、土地評価減の特例が用意されています。賃貸住宅を建設すると、評価額が200平方メートルまでは50パーセント減額になります。自宅併用住宅を建て必要な条件を満たせば、居住用宅地の330平方メートルまでが80パーセントもの減額となるのです。運用する前に利用する層やニーズを深く考え実行できれば、現在低金利になっていることとも合わせて、リスクは低いと言えるでしょう。
それから、どの方法にも共通することですが、まずは相続税にくわしい専門家に相談することが大事です。弁護士や税理士、司法書士への依頼が必要な場合もあり、不動産メーカーによっては専門の相談員やサービスをそろえているところもあります。有効なやり方に関する知識や知恵は、専門家に勝る者はありません。遠慮せずに相談しましょう。
自分に合った方法を見つけて、賢い節税対策を行いましょう。

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