折り上げ天井って何?メリット・デメリットや導入時のポイントを紹介
ここでは、折り上げ天井の概要から、折り上げ天井のメリット・デメリット、導入時に押さえておきたいポイント等を共有していきます。
2024.11.21
住んでいる地域に、もう何十年も誰も住んでいない空き家はありませんか。以前の住人が引っ越したあと誰も入居していないとか、住んでいた人が亡くなってしまい、そのまま撤去もされず朽ちるに任せているような状態とか、そのような空き家が全国いたるところで増えています。火事になる危険性や倒壊する危険性、また見た目の悪さなどもあり、問題になっています。これは人口の減少が著しい地方だけの問題ではなく、都市部でも抱えた問題となっています。問題を解決するため、空き家対策特別措置法が制定されました。どういうことなのか、詳しい中身を見ていきたいと思います。
平成26年11月、「空家等対策の推進に関する特別措置法」(空き家対策特別措置法)が成立しました。これにより、行政による空き家対策が本格化してきたといえます。総務省が平成26年7月に発表した「平成25年住宅・土地統計調査」によると、平成25年10月時点の空き家数は820万戸で、5年前の調査に比べ63万戸の増加になりました。また、総住宅数に占める空き家率は13.5%と、どちらも過去最高の数値となり、年々空き家が増えていることがうかがえます。防災や防犯においてはもちろん、衛生的な問題であったり景観が悪化したりなど、地域住民にとっては生活環境に深刻な影響を及ぼしているといわざるを得ません。この状況に対し、地方自治体では空き家の管理条例などを制定して対応をしていました。認定NPOまちぽっとによると、空き家の管理条例は平成26年4月の段階で、全国に303の条例があり、このうち「行政代執行」を規定している条例は177条例と、半数を超えています。空き家といえども、個人の財産であることに変わりはありません。条例などによって所有者に適切な管理の勧告や命令を行うことになりますが、それでもなお適正な管理が行われない場合が多いのが現状です。放置されたままでは地域住民の安全が損なわれると判断された場合、地方自治体などの行政機関が所有者に代わって撤去などをします。これが「行政代執行」です。このような状況を踏まえ、国による基本指針の策定、さらには市町村による空き家などへの対策をバックアップするためにこの法案は成立したのです。
この法案により、国は「空き家等に関する施策を実行するための基本事項」、つまり大まかな枠組みを定めることになります。これを基に市町村が「空き家等対策計画の作成」「その他の空き家等に関する施策を推進するために必要な事項」を作って空き家等に関する施策を推進していくことになるのです。
具体的には「特定空き家等」への対策が挙げられます。「特定空き家等」とは倒壊の恐れがあったり、衛生面で有害、もしくは著しく景観を損なっている、などに該当する空き家のことです。この「特定空き家等」への市町村の立ち入りが認められ、所有者に撤去や修繕を命じることができるようになりました。命令に違反した場合は、50万円以下の過料を科すといった罰則規定も設けられています。これまで、そもそも空き家の所有者が誰なのかわからず、確認するための作業が自治体の負担となっていましたが、固定資産税の納税者情報が利用できるようになったことで、所有者の特定が容易になったといえるでしょう。もうひとつの対策として、使える空き家の活用が挙げられます。空き家だからといってすべてが人の住めない、老朽化した建物ではないのです。空き家のデータベースを整備し、活用方法を市町村に求めています。
例えば、京都府京都市は「空き家活用×まちづくり」というモデルプロジェクトを立ち上げています。京都の強みである地域力を活かした空き家活用を促進するため、空き家を様々な形で活用できるまちづくりの資源と捉えた新しい活用方法の提案を募集しています。また、石川県金沢市は、空き家の有効活用により定住を促し、地域の活性化を図ることを目的にした空き家バンクを設置しています。個人では情報収集が困難な空き家について、家屋所有者と入居希望者を結び付ける役割を果たしています。
国は今回の法案には盛り込まれなかった固定資産税の優遇の見直しも検討しています。住宅の敷地の固定資産税は200㎡までは本来の6分の1に軽減されます。住宅が空き家であっても軽減が続きます。そのため空き家を撤去して更地にしてしまうと固定資産税の軽減措置が受けられなくなるので、空き家が撤去されずに長期間放置される一因になっていると考えられるからです。また、空き家の中でも屋根が飛んだり悪臭がしたりと周りに迷惑がかかる物件も優遇の対象から外されることになります。
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