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鰊(にしん)を食べて春の味覚を堪能しよう

2019.03.08

『鰊(にしん)を食べて春の味覚を堪能しよう』

ウグイスが「春が来たよー」と鳴けば、それに応えるように暖かく心地よい風が「そうですね」と優しく流れる。ほのぼのとする優しい春がやってきました。

そんな中、海でも「春」を告げる魚が元気よく泳いでいます。
その名も「鰊(にしん)」。別名「春告魚(はるつげうお)」です。

鰊(にしん)

「ヤーレン、ソーラン、ソーラン、ソーラン、ソーラン、ソーラン♪
ニシン来たかとかもめにとえば~、あたしゃ立つ鳥、波に聞け~チョイ♪」

北海道の「ソーラン節」に登場する「鰊(にしん)」の本名はアイヌ語の「カド」。

お正月に皆さんが食べる「数の子」も言わずと知れた「にしん」の卵巣です。
「数の子」は、この「カドの子」がなまって「数の子(かずのこ)」となりました。

「鰊(にしん)」がおめでたいおせち料理に登場するようになったのは、
語呂あわせで「鰊→二親」ということで「両親」から多くの子供が生まれるようにとの縁起かつぎからだそうです。

食されるようになったのは江戸時代

江戸時代、一定期間に大漁に獲れた「鰊(にしん)」は「身欠き鰊(にしん)」に加工されました。

「身欠き」というのは文字通り「身を欠き出すこと」です。江戸時代の漁師達は「鰊(にしん)」の内臓を取り出して天日干しにすることで長く保存できるようにしていたのです。

実は「鰊(にしん)」の名もこの「身を二つに割く」ということから「二身(にしん)」と呼ばれるようになったと言われています。

また京都名物の「にしん蕎麦」が誕生したのも、この「身欠き」のおかげと言われています。

保存期間が延びたことで長距離運送が可能となり「鰊(にしん)」は全国に広まっていきました。

だからこそ獲れるはずのない京都に「にしん蕎麦」という名物ができたのだそうです。

鰊(にしん)は「焼き」がオススメ。

「鰊(にしん)」のオススメの食べ方はやっぱり「塩焼き」でしょう。手間がかからないところも良いですね。

その他にも「フライ」、「てんぷら」、などなどさまざまな調理法があります。こちらも大変おいしいですよ。

コンブで巻いて煮締めた「こぶ巻き」に「マリネ」や「燻製」もおいしいので、時間があるときは是非作ってみてください。

余談ですが、インターネットなどでよくみかける○の中に「a」と書いて「アットマーク」と呼ばれるあのマーク。

チェコでは「ニシンの巻いたもの」と呼ばれているそうです。

食卓に春を彩りたい皆様。
「春を告げる」、春の魚「鰊(にしん)」。是非一度ご賞味ください。

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