折り上げ天井って何?メリット・デメリットや導入時のポイントを紹介
ここでは、折り上げ天井の概要から、折り上げ天井のメリット・デメリット、導入時に押さえておきたいポイント等を共有していきます。
2024.11.21
お金を稼ぐ以上、切っても切り離せない所得税や住民税は、ローンを組んで家を買ったりふるさと納税をしたりすると、節税できます。
そして、住宅ローン減税制度とふるさと納税は実は併用可能です。
ただし、それぞれの制度の仕組みや使い方を理解していないと、減税効果を最大限に受けられません。
そこで今回は、住宅ローン控除やふるさと納税を併用する際のポイントと、注意点をお伝えします。
住宅ローン控除とは、住宅ローンで家を買った人だけが使える所得税と住民税の減税制度です。
制度を利用すると、ローンを組んでから10年間、年末時点のローン残債の1%(2022年以降は0.7%)を所得税と住民税から控除できます。
1年間の控除額は最大40万円、10年間で合計400万円となっており、新築に限らず一定の要件をクリアしていれば中古住宅の購入時やリフォームでも利用可能です。
なお、一定以上の性能を持った住まいの購入時は、控除額が年間50万円まで拡張されます。
また、2019年の消費税増税や新型コロナウイルスによる経済への影響を考慮して、本来10年の控除期間を13年まで延長できるようになっているため、消費税10%で家を買うとお得です。
住宅ローン控除は、家を買う人を支援してくれる公的な支援金や減税制度の中でも、特に節税効果の高い制度となっています。
そんな住宅ローン控除の受け方は、ローンを組んだ翌年の確定申告期間中(2月16日から3月15日まで)に、確定申告を行うことです。
会社勤めのサラリーマンだと、給与の申告や納税を会社がしてくれるため確定申告を行うことはありませんが、家を買ったことや住宅ローン減税を受けることは会社側が把握できないので、自分で申告する必要があります。
2年目以降は会社にローン残債を証明する書類を渡せば控除を受けられるので、ローンを組んだら確定申告を行い、住宅ローン減税を受けましょう。
ふるさと納税とは、自分で選んだ自治体に寄付を行った場合、2,000円以上の部分を寄付控除として所得税や住民税の控除に使えるという制度です。
たとえば、1万円のお肉をふるさと納税で購入した場合、8,000円の控除を受けられます。
2019年の改正によって、返礼品の価値は「寄附金額の3割まで」となったため、この場合は実質2,000円で3,000円のお肉を入手し、さらに8,000円の寄付控除を受けられるわけです。
控除を受けつつ全国各地の名産品を手に入れられることから、手軽に使える減税制度として人気を集めています。
ただし、ふるさと納税で控除してもらえる金額は、本人の年収や扶養している家族の数などによって変わるので注意が必要です。
上限額を超えた寄付をしても、ただお金を使っただけになってしまうため、ふるさと納税を使う場合は、自身の控除上限を事前に確認した上で寄付しましょう。
ふるさと納税を使って税金の控除を受ける方法は、確定申告をするやり方と、ワンストップ特例を使うやり方の2通りです。
確定申告で控除を受ける場合、以下のような流れで申請をすることになります。
ポイントは、ふるさと納税の決済を年内に済ませておくことです。
所得税や住民税は、控除も含めて「1月1日から12月31日の結果」で納税額が決まるため、年が明けてから寄付をすると翌年の控除になってしまいます。
ワンストップ特例とは、
という条件をクリアしていたら、確定申告なしでふるさと納税の控除を受けられる制度です。
個人事業主や医療費控除を利用する方など、確定申告を行う場合は利用できません。
そんなワンストップ特例利用時の流れは、以下の通りです。
寄付をした自治体に申請書を提出すれば、自治体側で納税額を調整してもらえます。
特例の申請書は自治体から送られてくることもありますが、申請期限が年始なので、ふるさと納税のWebサイトから書類を印刷して送付しましょう。
住宅ローン控除は、「課税額」から直接差し引ける控除ですが、ふるさと納税は「所得」と「税額」の両方を控除する仕組みになっています。
そのため、確定申告をする場合、「ふるさと納税の寄付金を所得から引く」「課税額を計算しなおす」「課税額からふるさと納税と住宅ローン控除を控除する」というステップが必要です。
ふるさと納税のワンストップ特例を利用すると、控除の対象が「所得税と住民税」ではなく、「住民税のみ」となります。
確定申告する場合よりも少し計算が簡単です。
という流れで、還付される金額を求めます。
住宅ローン控除とふるさと納税を併用する際の注意点は、それぞれの制度に控除額の上限設定があることです。
住宅ローン控除の場合、所得税額をオーバーした金額は住民税から控除できますが、住民税から控除できるのは課税される所得の7%まで、最大でも13万6,500円までと決まっています。
また、ふるさと納税の控除額は、所得税だと総所得金額などの40%まで、住民税に関しては総所得金額などの30%が上限です。
さらに、住民税の特例分(所得割とよばれる、年収に応じて高くなる住民税)に関しても、特例分の20%までしか控除できません。
上記の場合、住宅ローン控除がある分住民税から控除できる額が圧迫されるため、寄付した金額によってはふるさと納税の住民税控除額を使い切れなくなってしまうのです。
確定申告でふるさと納税と住宅ローン控除を併用すると、「総所得が減る=控除の上限額も減る」「住宅ローン控除の住民税控除がふるさと納税の住民税控除を圧迫する」ため、控除を使い切れない場合が出てきます。
そんなときに役立つのが、ふるさと納税のワンストップ特例です。
ワンストップ特例を使うと、控除を住民税だけに限定できるので、所得税から差し引くふるさと納税の控除額を考える必要がありません。
所得税は住宅ローン減税で、住民税はふるさと納税で節税するため、両方の控除額を最大化しやすいです。
ただし、ワンストップ特例は「確定申告しないこと」が利用条件になっています。
住宅ローン控除は、サラリーマンであっても初年度に必ず確定申告をする必要があるため、住宅ローン控除とふるさと納税のワンストップ特例を併用できるのは2年目以降です。
初年度から併用する場合、確定申告で住宅ローン控除とふるさと納税を利用することになります。
医療費控除や副業収入が年間20万円以上ある場合も確定申告が必要なので、「毎年確定申告をしているか」によってワンストップ特例を利用するかどうか考えると良いでしょう。
年収400万円で共働き・子なし夫婦の所得税と住民税は、それぞれ約9万円・約18万円です。
この条件だと、ふるさと納税の控除上限は4万2,100円です。
ノンストップ特例を使わず、確定申告をした場合、ふるさと納税の控除で所得が減るため、所得税は約8万円、住民税は約17万円まで下がります。
所得税から22万円の住宅ローン控除を差し引くと、納税額は0円です。
残った約14万円は住民税から控除しますが、住民税に対する住宅ローン控除は、所得の7%または13.5万円が上限となっています。
控除できるのは12万円程度なので、住民税額は約6万円です。
さらに、ふるさと納税の住民税控除を行うと、最終的な住民税額はおよそ2万円です。
節税対策をしなかった場合の納税額は約27万円なので、25万円ほど節税できています。
住宅ローン控除22万円+ふるさと納税4万円の合計、26万円全額を控除できるわけではありませんが、約25万円戻ってくるのは大きいです。
同様の計算結果を年収と住宅ローン控除別にまとめると、以下のようになります。
年収・住宅ローン控除 | 併用前の納税額 | 併用後の納税額 | 節税額 |
---|---|---|---|
400万円・22万円 | 27万円 | 2万円 | ‐25万円 |
600万円・30万円 | 52万円 | 14万円 | ‐38万円 |
800万円・40万円 | 93万円 | 41万円 | ‐52万円 |
ローンで家を買った人が利用できる住宅ローン減税と、好きな自治体に寄付すると控除を受けられるふるさと納税は併用可能です。
ただし、どちらの制度にも控除できる上限額が設定されているため、併用すると控除を使い切れないケースも出てきます。
最終的には年収や住宅ローンの利用額、各種控除の有無によって節税できる最大額が変わるので、家を買うときは、節税額を事前に計算してローンの金額を決めましょう。
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