中古物件の高額買取は、メンテナンスが決め手!
2016.01.26保有している一戸建てを売らなければならなくなったとき、またはこれから売ってみようかな、と思ったとき、多くの人がまず「いくらで売却できるのか」という考えを思い浮かべることでしょう。
もちろん、その金額は高ければ高いほどいいわけです。
インターネットでなんとなく似たような物件の価格を見て「だいたいこのくらいで売れるのだろうなぁ」と考えているとしたら、それはちょっと危険です。
築年数や駅から徒歩○分など、数字には表れない査定ポイントがしっかりあるからです。
ここでは、どんな要素が中古住宅の価格を決定づけているのかを見ていきたいと思います。
家の新しさや駅からの近さが重要なポイントであることは間違いありません。しかし、それだけではありません。高価買取してもらえる中古一戸建ての条件とは一体何なのでしょうか?
どうやって中古住宅の価格は決まる?
中古住宅の価格を考えたとき、まず大きな要素が「規模」です。シンプルに言えば、「大きければ大きいほど高い」ということ。
不動産業界には坪単価という「ひと坪いくら」の単位があるくらいですから、敷地が広ければ広いほど、家が大きければ大きいほど価格が高くなるというのは当然と言えるでしょう。
次に、「立地条件」。代表的なところでは、駅から物件までの距離が短いほど、価格は高くなる傾向にあります。
また、スーパーやコンビニエンスストアが充実しているか、学校が近くにあるかなどの住みやすさ、いわゆる「住環境」の良し悪しにも価格は左右されます。このあたりは、住む側の需要・人気を踏まえて相場観が作られています。
そして「築年数」。よほど歴史的な建造物でもない限り、古い物件ほど人気はなくなり、価格も安くなるというのが一般的。
こういった傾向を活かして、値段が下がった中古物件をターゲットにして、自分好みのリフォームをして割安に住宅を購入しようとする2~30代の家庭も増えてきています。
それでは、規模も立地も築年数も、すべて同じ物件として、それ以外に大きく価格に影響するのは何でしょうか。
それは、「メンテナンス」。どれだけその家が大事に使われてきたかということが、実は非常に重要なポイントなのです。
査定に響く!? メンテナンスのポイントは?
住宅というのはメンテナンスフリーなアイテムではなく、長く住んでいく上では定期的な手入れがマスト。手入れをされてこなかった住宅は、修繕費用に想像以上の金額がかかってしまうので、売却する際もどうしても安く査定されてしまいます。
普段住んでいると後回しにしてしまいがちなメンテナンスですが、いざ物件を市場に出す(売却する)となるととても重要です。
購入希望者も、前のオーナーがキチンとした人物かどうかは気になりますよね。十分なメンテナンスをしてあると「大切に住まれた家なんだな」と購入意欲も上がってくるというものです。
では、査定に特に影響する部分はどこでしょうか。それはずばり、「外観」です。
水回りなど、室内がきれいにメンテナンスされているほうがポイント高いのではないか?と考える人は多いと思いますが、先に述べたような中古リフォームの流行もあって、室内は「自分好みに変えればいいか」と考えるのが一般的です。
一方で、外観の修繕となると大規模な工事と費用が必要となってきます。また、購入希望者が最初に目にする部分でもあり、物件のイメージにも大きくかかわってくる部分。
「中古住宅の良し悪しは、外観のメンテナンス具合で決まる」といっても過言ではないのがお分かりいただけると思います。
外観の査定ポイントをチェック!
外観といっても、不動産会社はどの部分を見て査定額を決めているのでしょうか。まず大きなところでは、外壁をチェックしていきます。
汚れ具合がないか、亀裂はないか。また、窓との境目に隙間や亀裂がないかどうか等を見られます。
次に屋根。屋根材自体に割れがないか、ズレがないか。雨どいがきちんと機能しているか、詰まったりしていないかを見ていきます。
当然ここで外れたり歪んだりしているとマイナス査定になっていくわけです。
普段住んでいると、室内のことは気になっても外観は意外と気にならないもの。自宅を査定してもらった時に「思ったよりも査定額が低いな…」と思ったら、外壁や屋根などに原因があるのかもしれません。
外壁は家を守る超重要パーツです!
築年数の浅い物件では外観上の査定というのはあまり差が出ませんが、築10年を超えたあたりからメンテナンスの有無によってかなり差が出てきます。
これは、外観を再塗装するタイミングと関係があります。
外壁は雨の浸入や風の吹込みなど、あらゆる外的要因から室内を守る部分。そのため、蓄積するダメージは室内の比ではありません。
このダメージを放置してしまうと、亀裂が入ってそれが広がり、最終的には根幹部分が腐ってしまうなど大変なリスクを抱えることになります。
そのためにも、多くの住宅では、外壁のメンテナンス時期として7年~10年に一度というタイミングを推奨しています。
もちろん材質によって多少異なりますが、特に耐用期間が長いとされているシリコン系塗料を採用したものでも約15年が目安となります。
一方ウレタン系塗料では5~10年ほどになりますが、イニシャルコストとしてはこちらのほうが安くあげることができます。
売る・売らないに関わらず、メンテナンスは必須!
外壁の塗装費用の目安を一例として紹介すると、木造2階建て・延床面積30~40坪程度で50万~100万円程度かかります。
この費用を見ると少々腰が引けてしまうかもしれませんが、これはあくまで定期的に手を入れている場合のこと。
仮にしばらく放置した外壁を、思い立って より高額な費用となることが予想されます。
こういった高額な部分だからこそ、住宅の規模や立地、築年数と同様に査定金額決定時の大きな要素となってくるのです。
さらに言えば、メンテナンスは「査定金額を左右するから重要」というだけのものではありません。購入した住宅の性能を十分に発揮するためにもメンテナンスは必要不可欠です。
たとえば、せっかく断熱性の高い住宅を手に入れても、そのまま放置すれば少しずつ性能は衰えていってしまいます。
自分の住宅を売る・売らないということに関わらず、普段から定期的な手入れを心がけ、気持ちよく暮らしていきたいものですね。