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不動産売却査定の「簡易査定」と「訪問査定」の違いやメリット・デメリットとは?

2016.01.26

メリット・デメリット

不動産取引において、売り主が売却価格を設定した場合は自分の主観的要素が大きく、物件について過大評価、過小評価をしやすいです。

売却依頼を受ける仲介会社の方も、長年の付き合いがある友人や知人などでなければ、お客さんに気を使って売り主の売却価格を変えず営業活動を行うケースが多いです。

そのようなやり方で売却価格を決めることは、不動産を正しく評価していない可能性が高いためおすすめできません。

売却価格を決めるには、自分の主観的判断ではなく査定が必要でしょう。査定には「簡易査定」と「訪問査定」の2種類がありますので、それらのメリットとデメリットを今からから詳しく見ていきます。

簡易査定とは

簡易査定とは、業者は依頼者から基本的な情報を聞き、時間をかけずに様々な情報をもとに物件価格を査定します。
利用する情報については、売却物件の公示、固定資産税、相続税路線価、査定物件の近隣の成約事例、現在売りに出ている物件価格などを参考にするでしょう。

また、依頼者が提供する情報については、

  • 物件の種類である一戸建て、マンション、土地、空き家など
  • 物件所在地住所
  • 土地や建物の面積や間取り(大まかでも大丈夫です。)
  • 道路との位置関係(公道や私道に何メートル接しているかなど)
  • 建物の築年数
  • 売却予定日
  • 売却理由

について答えれば、後は業者の回答を待つだけです。

簡易査定のメリットとデメリット

簡易査定のメリットは、3つあります。

●メリット1 長くても2時間程で結果がわかる

先ほどもお話ししましたが、簡易査定は売却物件を見るのではなく、売却物件に関わる情報をもとに判断しますので、短時間で回答を出してもらえます。

依頼先の業者が忙しくて対応が遅くなることもありますが、査定自体は長くとも2時間もあれば結果が出ます。早い場合は30分程で回答する業者もありますが、あまりにも回答が早い場合は丁寧にデータ分析をしていない可能性もあります。

このようなに、業者の簡易査定が早い場合は「どのようなデータを用いて査定されたか教えてください」と注意深く根拠を聞きましょう。

●メリット2 電話やインターネットやメールを利用して地域の異なる複数業者に依頼できる

簡易査定は、物件に関する基本的な情報を伝えれば良いので、簡単に複数の業者に依頼できます。さらに、データのみで判断しますので地方にいても首都圏の業者に依頼が可能ですので、例えば、売却物件地域の査定業者、首都圏の査定業者、隣の県にある査定業者3社に簡易査定依頼をして、簡易査定価格の比較もできるでしょう。

●メリット3 準備書面がいらないのですぐに査定依頼できる

不動産の取引には権利証などが必要になります。しかし、簡易査定の場合は、電話などでよいため権利証などの準備書面が必要ありません。査定のために、書類を探さないといけないと考えると「また後日にしよう。」と先延ばしせずにすぐに行動できますので、忙しい方には大きなメリットとなるでしょう。

ただし、建物や土地の面積やだいたいの築年数などの物件についての基本的な情報は把握しておかなければなりませんのでご注意下さい。

次に簡易査定のデメリットですが、2つあります。

●デメリット1 正確な査定が難しい

物件を見ずに査定しますので、どんなに数多くの情報を用いても建物の状態等を確認していない以上、正確な査定は難しいです。
簡易査定価格はおおまかな目安として考えるべきでしょう。

●デメリット2 ここ1年程で土地価格の変動が大きい地域は査定を間違いやすい

簡易査定のデータは、過去のデータを中心に利用します。売却物件地域がこの1年で地価の上昇が大きく見られる場合は、将来的な値上がりも考えられますので査定価格が実勢価格を大きく下回る可能性もあるでしょう。

訪問査定とは?

訪問査定とは、簡易査定に用いるデータと不動産仲介業者の担当者が現地を確認して査定をします。
実際に物件地域の様子を確認して、建物の状態を細部までチェックしますので、簡易査定に比べて査定の精度が高いです。

訪問査定のメリット/デメリット

訪問査定のメリットは2つあります。

●メリット1 建物、土地を確認することにより査定価格の信頼度が高い

簡易査定では、情報のみであり物件を確認しませんでしたので、物件に大きな欠点があれば価値が大きく下がる可能性がありました。
しかし、訪問査定では物件の立地や建物の状態まで確認してからの判断ですので、査定価格を信頼しやすいでしょう。

●メリット2 物件価値を高めるアドバイスをもらいやすい

中古物件は、ちょっとした工夫で価値があがり売却価格に影響する事が多いです。例えば、雑草が目立つために古びて見える、一部分の塗装が剥げて老朽化しているように見える、玄関タイルが黒ずんでいる等それぞれの物件に悪い点があります。

そのような点について、訪問査定の時に担当者のアドバイスをもらいましょう。費用がかかる場合は検討しなければなりませんが、数千円から数万円で対応できるのであれば実行しましょう。そうすれば数十万円程売却価格を高めに設定できるかもしれません。

次に、訪問査定のデメリットは2つあります。

●デメリット1 準備書面を数多くそろえる手間がかかる

訪問査定では、担当者に次の書類を見せなければなりません。

  • 権利証
  • 測量図
  • 建物図面
  • 固定資産証明書
  • リフォームや建物工事の概要がわかる書面

このような準備書面をそろえるのに時間がかかるでしょう。

●デメリット2 早期の契約をすすめられる可能性がある

訪問査定は、仲介業者が人件費、交通費などのコストがかかりますので、仲介の契約を早くしましょうと言われることが多いですので、断る事が苦手な方は注意しましょう。

ただし、訪問査定を依頼時に「今すぐは売却する予定はないので、それでよければお願いします。」と申し出ておくと契約について強くはすすめられないでしょう。

まとめ

こちらの記事では、簡易査定と訪問査定について比較してきました。

売却しようという考えが少しでもあるのであれば、簡易査定よりも「物件地域のデータ」と「物件についての情報」双方を考慮した訪問査定を選び、仲介業者の担当者に少しでも高く売却できるように協力してもらうと良いでしょう。

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