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相続した土地・一戸建てを売却するための手順とは

2016.01.26

土地

土地や一戸建てを相続した場合、そのままにしておくべきか売却した方がよいかと悩むケースがあります。
また、相続という法的な部分も関係してきますので、名義の問題などややこしく感じてしまう方も多いでしょう。

しかし、自分が相続した土地や一戸建てについて、何らかの対応をした方がよいという事を理解されているはずです。
ここでは、売却の手順や相続した土地や建物を放置しておくことのデメリットをご紹介いたします。

相続した土地・一戸建てを売却するまでの手順

  1. 相続登記をして、自分名義に名義変更する
  2. 相続不動産の価値を自分で調べて、売却に必要な書類を準備する
  3. 相続不動産の査定をしてもらう(できれば訪問査定が良い)
  4. 仲介会社の選定と媒介契約の種類(専属専任媒介、専任媒介、一般媒介)を決める
  5. 一般媒介契約の場合には、複数の仲介会社を選定して契約する
  6. 買い主と売買契約の合意
  7. 売買契約締結
  8. 決済と所有権移転を行い取引終了

売却の3つの注意点

●1 相続登記を行わないと売却ができない

1つ目は、今回のような相続不動産の場合、一般的な不動産取引では行わないある法律行為が必要になります。

それは、「相続登記」を行わないと、相続した土地・一戸建ての売却手続きに入れないという点です。

理由については想像できると思いますが、あなたが買い主としての立場であれば、売り主が「私が相続人ですので安心して下さい」と言われても信用できないからです。

また、相続人が複数いる場合は、相続人全員の同意がなく、その中の一人だけが売却の意志があったとしても売買は成立しません。

まずは買い主の方が安心して取引に望めるように相続登記の手続きをして下さい。
登記の専門家である司法書士に依頼すると、スムーズに相続登記が完了しますので知り合いの司法書士か仲介会社に紹介してもらいましょう。

ただし、必要書類費用や登録免許税、司法書士報酬がかかりますので事前に見積もりを出してもらうとい点を忘れないようにしましょう。

●2 不動産の相場を知らないと損をしてしまう

2つ目は、相続した土地・一戸建ては実家というケースが多いですので、売却価格について慎重にならなければ損をするという点です。

自分が住んでいない地域の不動産の価格を決める事は非常に難しいことです。例えば、学生時代に実家を出て30年程経過すると、その地域は当時と比べると大きく様変わりします。
当時は田舎だった地域が、今では駅も開通して人口も増えて周辺環境も整備され、地価が上昇しているという話はよく聞きます。

反対に、当時は人口も多く町に活気があったが、今では高齢化の影響で空き家も増えて、多くの商業店舗も廃業して地価が下がるというケースもあるでしょう。

このような地価の動きがあった場合は自分で調べるだけでは情報が足りません。
対策としては、仲介会社の査定価格をすぐ受け入れるのではなく、一つ一つの根拠を聞きながら自分なりに考えましょう。そうする事により相続した不動産の現在について把握できます。

●3 不動産会社とコミュニケーションがとりづらい

3つ目は、不動産仲介会社とのコミュニケーションが取りにくいという点です。

一般的な不動産取引では、売り主と仲介会社は状況報告などで頻繁に連絡を取る事が多いです。しかし、仲介会社が遠方であると頻繁に顔を会わせての打ち合わせもないでしょうし、電話での会話も少ないでしょう。

そうなると、仲介会社があなたの不動産について買い主を見つけようとする気持ちが弱くなる可能性がありますので、最低でも1ヶ月に1回は連絡を取り合うようにしましょう。

相続したものを放置しておくデメリットとは

相続した土地・一戸建てをそのままにしておき「そのうち何らかの対応をしよう」と考えている方もおられるでしょう。しかし、その考え方には賛成できません。
なぜなら、放置してしまうことにより3つのデメリットが考えられるからです。

●デメリット1 地価が下落している場合は後で後悔する

先ほどもお話しましたが、相続不動産の地価は上がっている場合もありますが、下がっている場合もあります。放置によるデメリットとなるのは、地価の下落が続いている場合です。

例えば、相続時点での相場が年々下落しており、1坪30万円だったとしましょう。そのような状況にも関わらず5年ほど放置しており、重い腰を上げて売却しようしたとします。
残念ながら下落が続いて1坪20万円になっていたら、3分の1程財産を捨てたことになります。

●デメリット2 固定資産税を払い続けなければならない

相続が発生すれば、不動産にかかる固定資産税も相続人が引き継ぎます。そうなれば、自分が住んでもいない不動産に税金を払わなければなりません。
これが一度きりでしたらまだわかりますが、ご存じのように固定資産税は毎年支払う義務があります。

1年程度でしたら負担は大きくないでしょうが、5年、10年と放置すればそれだけ固定資産税を支払い続けるというデメリットが発生します。

●デメリット3 「特定空き家」と判断される可能性が出てくる

以前までは行政機関は空き家に対して寛容でしたが、ここ2、3年でその流れが変わりました。

現在では、倒壊の危険や衛生上の問題、近隣住宅へ迷惑がかかると行政が判断すれば「特定空き家」となり撤去命令や罰金などの処分がされるようになりました。

放置している空き家が「特定空き家」と判断されれば、行政罰を受ける可能性が発生するというデメリットがあります。

まとめ

相続した土地・一戸建てをそのままにしていても、相続人にとって得する事は何もないということがお分かりいただけたと思います。
焦って売却をするという気持ちまでは必要ありませんが、まずは相続登記をして売却の準備に入るべきです。

また、自宅の近所に相続した不動産があるケースは少なく、多くの場合は現在自分が住んでいない地域でしょう。
相続不動産周辺の相場や周辺環境などの立地条件などの情報が少ないでしょうから、電話でもよいので仲介会社と頻繁に打ち合わせをして売却価格を決めましょう。

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