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仲介手数料について

2016.06.02

仲介手数料について

不動産の売買や賃貸時に、不動産会社に仲介を依頼すると、その不動産会社に仲介手数料を支払う必要があります。一般の人にとって不動産の取引はなかなか経験できないもの。仲介手数料の内容についてしっかりと理解して、不動産の取引を少しでも有利に進められるようにしましょう。

仲介手数料とは

不動産会社に支払う仲介手数料とはどのようなものなのでしょうか?
マンションや土地、一戸建てなど不動産を売却する場合、通常不動産会社に広告を打ってもらったり、見学会を開催してもらったりして、買主を探してもらうことになります。このように、不動産会社に仲介を依頼して、実際に買主との間で契約が成立すると仲介を依頼した不動産会社に仲介手数料を支払います。

また、同様に賃貸用不動産を所有していて、入居者の募集を不動産会社に依頼して行い、実際に不動産会社が入居者を見つけて成約すると、その不動産会社に仲介手数料を支払います。
不動産の売却において、自分で買主を見つけられれば不動産会社に仲介手数料を支払う必要はありませんが、不特定多数の他人に対して広告を出して募集するには広告料がかかりますし、不動産の契約自体、境界や欠陥など後々のトラブルになることも多く、実際には仲介手数料を支払ってでも不動産会社を利用することがほとんどです。

また、不動産会社の中には仲介手数料不要というところや、通常の半額としている場合もあるので、仲介手数料を支払いたくなければそうした会社を探してみるのも良いでしょう。

仲介手数料の計算方式は?

仲介手数料は、法律で上限が決められています。

不動産の売買の仲介手数料の上限は以下のように定められています。

契約金額仲介手数料の上限
200万円以下の部分契約金額の5%+消費税
200万円を超え400万円以下の部分契約金額の4%+消費税
400万円を超える部分契約金額の3%+消費税

例えば、仲介を依頼した不動産が2,000万円で成約した場合の計算式は以下の通りです。

  • 200万円以下の部分→200万円×5万円+消費税=10.8万円
  • 200万円を超え400万円以下の部分→(400-200)×4%+消費税=8.64万円
  • 400万円を超える部分→(2000-400)×3%+消費税=51.84万円

合計:11.6万円+8.64万円+51.84万円=71.28万円

以上のように仲介手数料は求めることができますが、少し複雑です。実際の不動産取引は400万円を超えることが多く、その度に上記の計算をしなければならないとなると不便です。

そこで、もっと簡単に仲介手数料を計算する計算式があります。
まず、先の計算式を図で表すと以下のようになります。

200万円以下3%1%1%5%
201万円~400万円3%1%4%
401万円~3%3%

この図で分かることは、
契約金額が201万円~400万円の場合には、200万円×1%=2万円を4%に足せば良く、
契約金額が401万円~の場合には400万円×1%=4万円と、200万円×1%=2万円を3%に足せば良いということです。

上記の図を計算式に表わすと以下のようになります。

契約金額仲介手数料の上限
200万円以下契約金額の5%+消費税
200万円を超え400万円以下契約金額の4%+2万円+消費税
400万円を超える契約金額の3%+6万円+消費税

仲介を依頼した不動産が2000万円で成約した場合の例を計算すると、(2000万円×3%+6万円)×1.08=71.28万円となります。

仲介手数料の計算上の注意点

仲介手数料の計算をする際には、1つ気をつけておくべき点があります。

それは、仲介手数料の計算の基準となるのは、「消費税を含まない契約金額」であるということです。
例えば、3,000万円(税込)の場合、消費税は222万円、仲介手数料の計算の基準となる契約金額は2778万円となります。この場合、仲介手数料は、(2778万円×3%+6万円)×1.08=96.4872万円と計算できます。

また、不動産の売買対象に土地が入っている場合には、土地の消費税は非課税である点に気を付けましょう。
例として、3,000万円(税込)の物件の内訳が、建物2,000万円、土地1,000万円である場合を考えましょう。この場合、消費税は建物部分のみの148万円で、仲介手数料の基準となる契約金額は1,852万円+1,000万円=2,852万円となります。仲介手数料は(2,852万円×3%+6万円)×1.08=98.8848万円となります。

仲介手数料はいつ支払う?

仲介手数料は成功報酬のため、契約が成立しない間は費用がかかることはありません。成約までにかかる広告費用や、現地の案内費用は仲介手数料の中に含まれているためです。
例外的に、依頼者の特別な依頼に基づいて発生した広告費等の実費については請求することが認められていますが、基本は不動産会社から別途広告費等を請求されることはありません。

また、仲介手数料の支払いですが、

  • 契約時に仲介手数料の50%を支払い、決済時に残りの50%を支払う。
  • 契約時に仲介手数料の100%を支払う。
  • 決済時に仲介手数料の100%を支払う。

等、いくつかありますが取り決めはありません。不動産の売買は契約してから決済までの間にさまざまな手続きを進める必要があり、場合によってはうまく決済できない可能性もあります。そのため、一般的には契約時に50%、決済時に残りの50%を支払うという形が多くなっています。

一般の人にとって、不動産の売買をできる経験は少なく、こうした、取り決めがないことについては経験豊富な不動産会社に有利な形で進められてしまうことが多いものです。こうした仲介手数料の支払いのタイミングは、仲介の契約段階でしっかりと話し合っておくと良いでしょう。

まとめ

仲介手数料の額の取り決めは、あくまでも上限を定めたものです。また先に示したように仲介手数料の支払いに取り決めはありません。少しでも良い条件で契約できるよう、契約段階でしっかりと交渉しておくと良いでしょう。

 

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