中古マンションの相場を調べる方法とは
2017.02.02マンションを売却する前には自分である程度の相場を調べておくことが大切です。
今回はレインズ・マーケット・インフォメーションや不動産価格指数等を活用して中古マンションの相場を調べる方法をお伝えします。
中古マンションの相場を調べる方法とは
マンションを売却する際には不動産会社から価格の査定を受けることになりますが、その査定価格が正しいかどうかを見極めるためにも自分である程度の相場を調べておくことが大切です。
一般的に、マンションの査定は以下のような方法で行われます。
・原価法
・収益還元法
・取引事例比較法
●原価法
原価法は、簡単に言うとそのマンションをもう一度立て直す場合どのくらいの費用がかかるかを計算して価格を算出する方法です。
材料費等の知識やデータが必要なため素人には手を出しづらい方法です。
●収益還元法
収益還元法は、そのマンションが生み出す収益に着目して価格を算出する方法です。
売却マンションを投資用マンションとして売却することも考えているのであれば計算してみても良いでしょう。
毎月の家賃と、利回りを設定するだけなので素人でも使える方法です。
●取引事例比較法
取引事例比較法は過去に取引があった類似物件から価格を算出する方法です。
プロであれば過去の取引事例や経験から価格を算出しますが、最近ではインターネットで過去の取引データを得られやすくなったこともあり、素人にも扱いやすくなっています。
取引事例比較法は、実際にマンションの価格査定をする際には必ず使われる方法です。
レインズ・マーケット・インフォメーションを活用
レインズ・マーケット・インフォメーションは、国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営する不動産流通標準情報システムで、全国で実際に売買が行われた物件の価格等の取引情報を検索することができます。
レインズ・マーケット・インフォメーションでは調べたい場所の都道府県と地域を選択すると過去にその地域で取引がなされた物件の大まかな所在地や坪単価、間取りや築年数等を調べることができるのです。
選択した地域毎に直近2年間の平均的な取引情報をグラフにしたマーケット情報を見ることもできます。
売却したいマンションが存在する地域の平均成約価格や、過去から現在にかけての推移を見ることもできるため、査定を受ける前に一度は確認しておくと良いでしょう。
国土交通省の不動産価格指数を活用
国土交通省が発表している不動産価格指数は、全国や地域別、住宅、商業用別に不動産の市場の動向を表したものです。こちらのデータは登記移動情報やアンケート調査票、現地調査による3つの方法で採集されています。
不動産価格指数(住宅)では、戸建住宅とマンション(区分所有)、住宅地に分けてその推移がグラフ化されており、その価格推移からこれから高くなるのか、安くなるのか、もしくは今が売り時なのかといったことの参考にすることができます。
データはブロック別(北海道地方、東北地方、関東地方、北陸地方、中部地方、近畿地方、中国地方、九州沖縄地方)と都市圏別(南関東圏、名古屋圏、京阪神圏)、都道府県別(東京都、愛知県、大阪府)に分かれています。
多少大まかな括りとなってしまいますが売却するマンションの地域の指数を1度調べておくと良いでしょう。
マンションは過去の取引事例から価格を算出しやすい
不動産の中でもマンションは相場が形成されやすく、例えばある駅から徒歩3分以内の物件であれば坪単価○万円といったデータを算出しやすく、実際にその価格で取引されることが多いのが特徴です。
また、同じマンション内で直近で取引事例があるのであればその価格を参考にするのも良いでしょう。
現在売りに出されているマンションの価格を調べることも大切
レインズ・マーケット・インフォメーションでは過去の取引事例を調べることができますが、それとは別に現在売りに出されているマンションの価格を調べておくことも大切です。
売りに出されているマンションを探す際には、駅からの徒歩分数や間取り、階数等が似た物件をインターネットの大手不動産情報サイトで探すと良いでしょう。
その際には、掲載されている価格はあくまでも売り出し価格で、実際にはもう少し低い価格で取引がされていると考えておきましょう。
査定を受ける前に相場を調べておくと価格の根拠を理解しやすい
不動産会社から査定を受ける前にこうして大体の相場を調べておくと、その価格の根拠を聞く際により納得して聞くことができるはずです。
付近の取引事例よりも価格が高い(低い)理由は何なのか、質問もしやすくなるでしょう。
まとめ
中古マンションの相場を調べる際には過去の取引事例から価格を算出する取引事例比較法を利用するのが良いですが、その際には今回ご紹介したレインズ・マーケット・インフォメーションや不動産価格指数を活用するようにしましょう。
不動産会社に査定を受ける前にこうした方法で相場を調べとおくと、納得して査定価格の根拠を聞くことができるはずです。