早期に方針決定をしたことで、1ヶ月でマンション売却に成功した体験談
2017.02.03マンションを高く早く売却したければ、キチンと最初に方針を立てて、いかに部屋を綺麗な状態で見せるかが大切です。一見当たり前に聞こえますが、意外とこの当たり前の事が出来ていない不動産会社と売主は多いです。
今回は、キチンと方針を立て、部屋の状態もベストにして見学者を迎えた事により売却を成功させた事例をご紹介します。
まずは方針を決める
売却の方針を決めるという事は、「高く」売る事を優先するか、「早く」売る事を優先するかを決めるという事です。売却までに時間がある人は「高く」を優先することが多く、早期に売りたい場合は多少安くても「早く」を優先させます。
●今回は「早く」売る事を方針にした
売主であるAさんは、次の新築マンションを購入したこともあり、今のマンションを売却する事にしました。次の新築マンションへの入居は半年後ですので、もし今のマンションが半年以内に引渡せない場合は、今の家と新しい家のダブルでローンを支払うことになります。
マンションの売却期間は概ね3ヵ月程度と言われていますので、売却開始から引渡までは半年程度かかります。つまり、普通に売却すると半年以上かかる可能性もあったため、今回は「早く」売却するという方針にしました。
●売り出し価格の設定と今後の方針
いくつかの不動産会社に査定依頼をしましたが、その中でも直近で成約実績もあり、査定額の根拠も納得性が高いX社に仲介を依頼しました。X社の査定額は2,900万円であったので、売り出し価格は2,980万円に設定しました。
ただ、「早期売却」の方針にしていたため、2,980万円で一定数の集客がなければ、1か月後に2,880万円、それでも一定数の集客がとれなければ2,780万円まで下げるという方針にしました。
部屋を綺麗に見せる
また、新築マンションに移り住むことは決まっているので、万が一今のマンションが売れなくても引越しをします。そのため、Aさんは今のマンションを売りやすいように、今のマンションを引越して仮住まいに移る事にしました。
●空室の方が綺麗に見える
一旦、部屋の荷物を全部仮住まいに移動したので、部屋の中は空っぽになりました。そこで、Aさんは水周りやバルコニーなどを含めて、部屋を徹底的に掃除しピカピカにしました。
どうしても家具や家電があると掃除がしにくかったり、生活感が出てしまったりします。仮に、購入検討者が新築物件を並行して検討している場合には、余計に中古物件の生活感はネックになります。
部屋を空室にする事により、ピカピカに掃除が出来る上に、生活感をなくすことが出来るので、部屋の見栄えは良くなりました。
●空室の方が広く見える
空室にするという事は、床に一切家具や家電を置かないという事です。そうなると、床面が普段よりも多く見えます。部屋は、床面が見える範囲が多いほど、全体的に広く見えるのです。
そのため、空室にして売却するという事は部屋自体を広く見せるという効果もあるという事です。
順調な売却活動
準備万端にした甲斐あってか、見学予約も入って順調な滑り出しを見せていました。毎週のように2~3組以上の見学予約が入り、見学者の評価も上々です。しかし、はじめの3週間は成約には至りませんでした。
しかし、売却を開始して4週間が経った頃、ある検討者が本格的に検討してくれました。ただ、売り出し価格2,980万円に対して2,880万円(100万円の値引き)なら購入するという申し出を受けました。
当初の方針では、1か月で目標集客に到達しなければ2,880万円に価格を下げると決めていました。そのため、売主と不動産会社の間の会話もスムーズで、買主の希望通り2,880万円で手を打つことが出来ました。「早く」という方針にしていた事によって、予想よりも早い「1ヵ月」という短い期間で売却できました。
ただ、最初に方針を決めておかないと、欲が出て中々値下げには応じられないものです。しかし、値下げに応じずに強気な姿勢を貫くと、せっかくの検討者が離れていってしまいます。特にマンションを売り出した最初の1か月間は、見学者も検討度合いが高い人が見学に来ます。
そのため、最初の1カ月の集客が良いため、強気な姿勢で値引きに応じなかったことにより、2か月目以降で大苦戦する物件も少ないのです。
また、購入者は新築マンションを最初は希望していて、中古マンションは検討外だったそうです。そのため、あまり期待しないで来訪した結果、「中古の割には綺麗な部屋だ」と思い、検討度合いが高まってきたとの事です。
このように、売却前に方針を立てておく事と、部屋を綺麗にして見学者の印象を良くすることは、マンション売却において非常に大事な事になります。
まとめ
このようにマンション売却をする上で大事なポイントは、「方針決め」と「部屋の価値を上げる」という事です。後者の「部屋の価値を上げる」は、上述したように仮住まいなどに引越し今の家を空の状態にすることが理想です。
また、方針を決める時には、不動産会社と相談しながら決めた方が精度が高くなります。そのため、マンション売却のポイントは「信頼できる不動産会社選び」も付け加わります。