宮城県で不動産売却をする際に知っておきたい路線価比較
2017.06.27宮城県の特徴
宮城県は、東北地方の6つの県の中でも最も人口の多い県です。2017年5月1日時点では、推計人口232万人あまりを記録しました。1キロ平米あたりの人口は319人と、47都道府県中19番目(2015年国勢調査、10月1日現在)。県庁所在地は仙台市青葉区です。
仙台市には東北大学をはじめ、大学や専門学校などの教育施設が充実しているため、高校卒業後から20代前半にかけての人口比率が高いという特徴があります。
東京から北東に約300kmの位置にあり、平均気温も東京より2.5℃から3℃ほど低くなります(仙台市の場合)。夏涼しく、東北の中では冬の雪が少ない場所なので、比較的過ごしやすい気候といえるでしょう。ただし、西部の山岳地帯には豪雪地帯や特別豪雪地帯に指定されている場所もあります。
仙台市を中心とした仙台都市圏の推計人口は、2017年5月1日時点で約153万人。県民の65.9%が仙台都市圏に住んでいることになり、人口はさらに増加傾向にあります。そのため、仙台市内やその周辺地域であれば不動産を比較的有利に売却しやすいといえるでしょう。ただしそれ以外の地域は人口減少が続いているので、あまり高額での売却は期待できません。
仙南圏にある大河原町は、仙台都市圏から外れていながら人口が増加している唯一のエリアです。国道4号線沿線を中心に発展を続けており、小学校や中学校、高校などの教育施設も充実しています。国道沿線であれば、こちらも売却価格にある程度期待が持てるでしょう。
●宮城県の産業
宮城県では第一次産業が盛んです。冷涼な気候を生かして食味を追求した稲作に加えて、県内には気仙沼漁港や石巻漁港、塩釜漁港といった特定第3種漁港をはじめ140以上もの漁港があり、豊かな海産物が自慢です。カキやフカヒレ、ホヤなどは特産品として知られています。仙台牛やイチゴ、ナシも有名です。宮城県は、公式の食情報発信サイトを「食材王国みやぎ」と名付けて運営しています。
第一次産業に従事する人は地元の人が中心ですが、それに伴う水産加工品の生産も活発です。さらに人口が集中している仙台都市圏周辺では、サービス業に従事する人も多くいます。郊外型の大規模小売店などの出店も活発なので、ロードサイドに不動産を持っていれば、そういったニーズも狙えるかもしれません。
宮城県 路線価の高い地域・低い地域比較
路線価とは、宅地の評価額を決定するための基準となる価格です。道路に面した標準的な宅地1平米あたりの土地の価格を指しており、実際にその価格で土地が取引されるわけではありません。
路線価には「固定資産税路線価」と「相続税路線価」の2種類があります。不動産取得税や固定資産税の税額に関連する「相続税路線価」は、地価公示価格の8割程度に設定されています。これらは「路線価図」という図に定められていますが、路線価図のない地域では「評価倍率」にしたがって計算します。
宮城県で最も地価の高い仙台市における「最高路線価(その地域内の路線価で最も高額なもの)」は、バブル経済の崩壊以降、次のように変遷してきました。バブル後の急激な落ち込みからいったん回復し、その後は緩やかな上下動があることがわかります。
年 | 2010 | 2009 | 2008 | 2007 | 2006 | 2005 | 2000 | 1995 | 1990 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
仙台市 最高 路線価 (万円/平米) |
205 | 235 | 260 | 186 | 143 | 137 | 216 | 558 | 627 |
2017年の地価公示価格ランキングをみると、宮城県で最も地価が高い地点は「 宮城県仙台市青葉区中央1-10-1」で、平米単価は282万円でした。七十七銀行仙台駅前支店などが入居する「ヒューモスファイブ」という商業ビルの地点となり、前年対比13.7%の大幅な上昇を遂げています。地価公示価格は路線価とイコールではありませんが、おおむね連動していると考えてよいでしょう。
公示されている県内の地点で最も地価が安いのは、「宮城県登米市石越町北郷字小谷地97番1」です。平米単価は5,070円でした。2000年以降緩やかな地価の低下が続いており、前年対比は‐1.0%です。JR東北本線石越駅から1kmほどの場所ですが、畑に囲まれたのどかなところです。最高地価に比べると500倍以上の差がありますが、駅周辺にはそれなりに商業施設が揃っており、「住みにくい」といった場所ではありません。
不動産を売却するときのポイント
宮城県で不動産を売却する場合、やはり人口が集中している仙台市やその周辺であれば比較的有利に取引が進められます。それ以外の地域では人口が減少しているため、より細やかな売却戦略が必要となります。
宮城県では自家用車で移動する人が多いので、主要道路の沿線エリアであれば市街地から離れていても一定のニーズが期待できます。
まとめ
不動産の売却では、地域によってきめ細かな戦略や価格設定が求められます。地域密着型のハウスメーカー「永大ハウス工業」に、どうぞお気軽にご相談ください。