宮城県大崎市で不動産売却をする際に知っておきたい路線価比較

column 112.

宮城県大崎市で不動産売却をする際に知っておきたい路線価比較

2017.09.04

鳴子峡

宮城県の北西部にあり、西端で秋田県、山形県と接する大崎市。政治・経済の中心地である古川を中心に、古くから交通の要所として、また近代にあっては宿場町として発展してきました。

そんな大崎市は東西に細長い形状をしており、面積も広いため、地域によって不動産の価格も大きく異なります。そこで、この記事では大崎市の特徴や路線価を紹介していきます。

大崎市の特徴

大崎市はもともと古川市、松山町、三本木町、鹿島台町、岩出山町、鳴子町、田尻町の1市6町に分かれていました。それが平成18年の市町村合併でひとつの市「大崎市」となりました。

平成29年7月1日時点での人口は約13万人で、宮城県内では仙台市、石巻市に次ぐ人口数となっています。面積は約800km2で、栗原市に次ぐ県内2番目の大きさを誇ります。

市の大部分は「大崎平野」と呼ばれる平地部で構成されていて、このエリアに広がる農地は「大崎耕土」と呼ばれる肥沃な土地。特にコメ作りが盛んで、ブランド米であるササニシキやひとめぼれなどを生産する日本でも屈指の米どころのひとつです。

市の中心は、もともと古川市であったエリアで、人口もこの地域に集中しています。古川は交通面を見ても、市の玄関口としての役割を果たしており、県庁所在地である仙台から古川までは東北新幹線を使えばわずか10分強です。

市内の鉄道は新幹線のほか、JR東北本線と奥の細道湯けむりライン（JR陸奥東線）が走っており、古川駅からは広域・幹線バス路線として8路線が通っています。

観光名所として知られているのは、豊富な泉質を誇る温泉が人気の「鳴子温泉郷」。鳴子温泉、東鳴子温泉、川渡温泉、中山平温泉、鬼首温泉といった5つのエリアに分かれており、日本国内にある11の泉質のうち、9つの泉質を有するとしてPRしています。

また、市内の主なイベントとしては2017年で54回目を数える「正宗公まつり」があります。これは、伊達政宗が仙台城へ移る前に青年時代を過ごした大崎市岩出山で開催される祭りで、騎馬武者や甲冑武者の衣装を着た人々が街を練り歩く武者行列が人気。

子育て事情についてみてみると、保育園については兄弟入所の場合で第2子が基準額の1/2、第3子以降は0円となる支援を行っています。また、日中家族の支援が受けられない育児が困難な過程を対象として、ヘルパーを派遣する事業も実施されています。

医療費については、入院・通院について中学生まで保険診療自己負担額を助成してもらうことができます（ただし所得制限あり）。

大崎市の路線価の高い地域・低い地域比較

ここからは、大崎市の路線価、公示地価について紹介していきます。路線価とは路線（＝道路）に面する宅地の１平米あたりの評価額のこと。一方、公示地価とは、国土交通省が年に1度、ある土地を選定して公示する価格のことです。

それぞれ、実際に売買された価格というわけではありませんが、不動産業者も売買の際に参考にする指標なので、事前にチェックしておくことで売価の判断基準のひとつとすることができます。

大崎市の路線価については、古川駅の周辺で3.4～5.2万円/m2。温泉地として名高い鳴子温泉駅周辺だと、徒歩2分の場所で2.3万円/m2となっています。

公示地価についてみてみると、大崎市の平均は2万2120円/m2（7万3125円/坪）で、1732市町村中、932位につけています。

この価格は、全国的に見れば新潟県南魚沼市や島根県江津市と、県内で見ると宮城県松島町や白石市と近い数字となっています。

2017年の公示地価でもっとも高かったところは、古川駅より420mに位置する地点で、5万5,500円/m2（18万3,471円/坪）。一方、もっとも低かったところは、古川駅から奥の細道湯けむりライン（JR陸羽東線）で西に6駅移動した有備館駅から5.7kmに位置する地点（岩出山町内）で、45円/m2（148円/坪）でした。

市内では、人口が集まる古川駅近辺の公示地価が高く、ここから離れると低くなっていく傾向が見られます。