8月に転勤するなら賃貸・単身赴任・売却のどれを選ぶべき?
2017.10.31独身で賃貸住まいならいざ知らず、家族がいて持ち家があるなら、転勤と同時に「家をどうするか」を考える必要があります。
賃貸するか、単身赴任するか、売却するかの3択は、どれも大きな決断なので、そう簡単に決められません。どの選択肢が一番自分に合っているかを比較できるように、それぞれのメリットとデメリットを紹介します。
持ち家を賃貸に出す場合のメリットは?
まずは、賃貸のメリットから見ていきましょう。
●住人が見つかれば賃貸収入が手に入る
持ち家を賃貸する最大のメリットは、家賃収入です。うまく行けば、家賃をそのままローンの支払いに充てられます。
●転勤を終えたらマイホームに戻れる
マイホームを維持できるのもメリットです。数年程度の転勤なら、一時的に賃貸に出しておいて、転勤が終わったら家に戻ってくるという選択もできます。知り合いや信頼できる人に借りてもらえば、家をひどく汚される心配もありません。
持ち家を賃貸に出す場合のデメリット
続いて、賃貸のデメリットです。
●他人に自分のマイホームを貸すことで心理的な負担がかかる
せっかく自分好みの内装や間取りにした家を、他人に使われるのが嫌だと思う人にとって、賃貸は良い選択にならないでしょう。
●入居者はなかなか見つからない
知り合いに貸す当てがない場合、一般の入居者を探すことになります。ただ、マンションも戸建ても、一等地でなければなかなか入居者は見つかりません。マイホームの場合、賃貸物件よりも立地を妥協しているケースが少なくないので、借り手探しが非常に難しいのです。
●ローンの残債や管理費用・クリーニング代といったお金がかかる
持ち家を賃貸する一番大きなデメリットは、費用面の負担です。ローンに固定資産税、転勤先での生活費がかかるうえ、賃貸を管理会社に任せる場合、管理費用も支払う必要があります。
家を残して単身赴任する場合のメリット
それでは、賃貸せずに単身赴任する場合のメリットを見ていきましょう。
●持ち家に残る家族の生活が安定する
家族が転勤についてこない場合、残される家族の生活は安定します。これまでに築いてきた人間関係も維持できますし、お子さんが転校する必要もありません。また、単身赴任の場合引っ越しの荷物が少ないので、引っ越すのが楽になることもメリットです。
●家を手放さなくて良い
苦労して購入した持ち家という資産を手放したくない人にとって、家を売らなくて良いことはそれだけで大きなメリットになるでしょう。
家を残して単身赴任する場合のデメリット
単身赴任のデメリットは2種類、精神的なものと金銭的なものです。
●家族が離れ離れになる
単身赴任をすると、家族が離れ離れになります。物理的に距離ができる分、夫婦や親子の会話が少なくなり、さみしく感じることもあるでしょう。
●ローンと家賃を二重に払わなければならない
金銭面のデメリットは、持ち家のローンと単身赴任先の家賃を、二重に払わなければならないことです。生活費のなかでも、家賃は金額の大きい出費なので、家計が苦しくなってしまいます。
持ち家を売却する場合のメリット
最後に、持ち家を売却する場合のメリットと、デメリットを見ていきましょう。
●まとまったお金が手に入る
家は大きな資産なので、売るとまとまったお金が手に入ります。売却益で転勤先の生活を充実させたり、次回マイホームを建てる際の頭金にしたりと、選択肢が広がるのです。
●ローンと新居の家賃を両方払わなくてよい
持ち家を売るときは、家の売却益でローンを完済することになります。毎月重くのしかかる住宅ローンを完済すれば、精神的な負担も、金銭的な負担も軽くなるでしょう。
●マイホームを買った経験を次に活かせる
マイホームを買ったとき、どういう物件が良いのかじっくり考えたはずです。ただ、実際に住んでみると、「こうしておけば良かった」という改善点が見つかることも少なくありません。一度家を買った経験は、次回マイホームを建てるときに活かせます。
持ち家を売却する場合のデメリット
持ち家売却のデメリットを、2点ご紹介しましょう。
●持ち家が売れないと維持費がかかる
売り出しに失敗して売れ残ってしまうと、買い手が見つかるまで固定資産税や電気の基本料金といった維持費がかかります。転勤先の家賃も必要なので、出費もばかになりません。
●不動産業者選びに失敗すると物件が売れない
地域の相場を見て適切な査定額を出し、その地域で家が欲しいと思っている人にうまくアピールできるのは、長年地元で営業している地元密着型の企業だけです。物件の広告や売り出し、査定をする不動産業者選びに失敗すると、高い確率で家は売れ残ってしまいます。
まとめ
持ち家の賃貸・単身赴任・売却それぞれのメリットとデメリットをご紹介いたしました。3つの選択肢を比較すると、不動産業者選びにさえ失敗しなければ、デメリットのない持ち家売却の良さが目立ちます。
実際にどういう販売戦略で家を売り出すべきか、賃貸や単身赴任した方が良いかは、物件によっても違うので、まずは一度、地域密着型の不動産業者に相談してみるのがおすすめです。