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仙台市で空き家解体費用を申請する方法

2018.05.31

空き家解体

築年数が経過していて老朽化した空き家や、耐震性に問題のある空き家は、そのまま売りに出しても買い手がつきません。そこでおすすめしたいのが、一旦空き家を解体してから売りに出すという方法です。

しかし、空き家の解体にも少なくないお金がかかります。もし、所有している空き家が「特定空き家」なら、解体費用の補助金をもらえるかもしれません。

今回は、宮城県にあるお得な助成制度と、助成金の申請方法をご紹介します。

解体費用を助成してもらえる「特定空き家」とは

以下の条件に当てはまる空き家が、「特定空き家」です。

  • 放置すると倒壊などの危険がある
  • 放置することで衛生面の問題が出てくる
  • 周囲の景観に悪影響を与えている
  • その他周辺の生活環境に良くない

●そもそも特定空き家とは

特定空き家という制度は、2015年に国が制定した「空家等対策の推進に関する特別措置法(空家対策特別措置法)」に基づいています。

空家等対策の推進に関する特別措置法の目的は、管理されていない空き家=特定空き家を減らすこと。庭の草刈り等建物の管理がされていない空き家が増えると、不審者の侵入や不審火、震災や老朽化による倒壊といった様々なトラブルを招いてしまうからです。それ以外にも、動物の糞を放置することによる悪臭や、伸びっぱなしになった庭木による景観への悪影響といった問題の原因にもなります。空き家の放置によって発生した犯罪や火災、虫、悪臭といった被害を受けるのは、家の持ち主ではなく空き家の周りに住んでいる住民たち。公共の利益を考えると、国にとって空き家の放置は無視できない問題なのです。

しかし、どれだけ周囲の住人が迷惑を受けていても、空き家に所有者がいる以上は私有財産なので、国や市区町村が勝手に家を処分できません。私有財産である宅地の敷地内に入れば不法侵入になりますし、勝手にゴミを処分したり解体工事を行ったりすれば窃盗などの犯罪行為になってしまうからです。

そこで、国は市区町村が調査したうえで特定空き家に指定した空き家については、固定資産税が最大で6分の1になる税の優遇措置を外し、市区町村が強制的に空き家の解体をできる行政代執行の対象になると空家対策特別措置法で定めました。

●自治体によっては解体費用の補助制度が利用できる

ただ、空き家の解体や売却をするにはお金が必要です。空き家の所有者に対する救済措置として、自治体によっては解体費用の助成金を利用できる場合があります。

仙台市の場合、「仙台市危険空家等除却工事補助事業」の申請をすれば、

  • 放置すると倒壊等の危険性がある特定空き家
  • 特定空き家に認定されてからまだ勧告を受けていない
  • 市税の滞納がない
  • 補助金の交付を受けたあと翌年の2月までに解体工事を終えること

を条件に、

・空き家の解体費用の半額(最大60万円)

を補助してもらえるのです。
なお、2018年の年5月8日から同年6月29日までの期間に行われる事前申請に参加する必要があり、補助金をもらえるのは先着順となっています。
補助制度そのものが2018年で終了する予定なので、特定空き家の解体を考えている方は早めに申請準備を始めましょう。

空き家解体費用の申請方法

空き家解体費用の申請は、

  • 事前申請(現地調査あり)
  • 交付申請(書類審査中心)
  • 工事報告完了(実際にかかった解体費用の証明)

の3段階で進みます。
それぞれ、どんなことをすれば良いのか見ていきましょう。

●事前申請方法

事前申請は、2018年の5月8日から6月29日までに先着順。
必要書類は、

  • 空き家の位置等がわかる位置図
  • 建物の現状がわかる写真
  • 空き家の登記事項証明書等
  • 同意書(申請を代理人にしてもらう場合)
  • 空き家への立ち入り同意書(申請時点で特定空き家等の認定を受けていない場合のみ)

です。申請は、二日町第四仮庁舎(アーバンネット勾当台ビル)の9階にある市民局市民生活課となります。郵送では受け付けてもらえないので、書類を用意して役所まで足を運びましょう。

●交付申請

事前申請を行って現地調査をパスしたら、具体的な補助金の額を決めるために交付申請を行う必要があります。
交付申請に必要な書類は、

  • 収支予算書
  • 工事見積書
  • 空き家の権利者がほかにいる場合はその同意書

以上の3つ。
事前申請と同じく、市民局市民生活課に出向いて手続きを行います。

●工事完了報告

特定空き家の解体工事に対する補助金は、後払いです。
補助金を受け取るため、工事が終わってから20日以内に、

  • 工事契約書のコピー
  • 解体工事の請求書のコピー
  • 工事完了後の写真

を提出しましょう。
もちろん、事前申請・交付申請と同様、手続きは市民局市民生活課で行います。

まとめ

仙台市では、2018年5月8日から始まる事前申請を行うことで、最大60万円の空き家解体費用を受け取れます。空き家を解体したあとの更地は、固定資産税が高くなるので持っていると損をしてしまいます。更地の売却方法によって取るべき売却戦略は変わるので、信頼できる地元の不動産業者と良く相談し、できるだけ高く売りましょう。

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