空き家売却をする際に、一括見積もりサイトがおすすめできない理由とは
2018.05.31空き家売却をするなら、一括見積もりサイトを頼るよりも、近所にある地元の不動産会社に相談するのが得策です。一括見積もりサイトは非常に便利なサービスですが、実はメリットばかりではないのです。
今回は、一括見積もりサイトを利用するデメリットと、地元企業に空き家売却の相談をするメリット・デメリットを解説します。
一括見積もりサイトを使うことによるデメリット
一つのWebサイトで空き家の住所や状態等を入力するだけで、数社から十数社の見積もりをまとめて取れる一括見積もりサイト。24時間いつでも利用できるうえに無料のWebサイトがほとんどなので、「空き家を売るなら、まずは一括見積もりで不動産会社を探そうかな」と考えている人も多いでしょう。
しかし、一見便利な一括見積もりサイトも決して万能ではありません。使い方を間違えれば、高額売却どころか二束三文で空き家を買い叩かれることにもなりかねないのです。結論からいえば、あらゆる選択肢があるなかで、もっとも空き家の高額売却に向いているのは地元企業を頼ることです。まずは、一括見積もりサイトのデメリットを押さえていきましょう。
●あくまでも見積もりなので高く売れるとは限らない
一括見積もりサイトで各社が出す見積もりは、あくまでも仮のもの。契約を結んだあとに決める売り出し価格や、現地調査をしたうえで「この金額なら売れるだろう」と計算した売却予定額ではないのです。
手数料が安くて見積もり額が高くても、サービスが良いとは限りません。いざ契約すると、当初の見積もりよりずっと安い金額で売り出すことになってしまった、というケースもよくあります。
●質も営業力もバラバラな複数の不動産会社に情報が渡ってしまう
不動産会社にとって、「家を売りたい人がいる」という情報は貴重な儲け話です。一括見積もりサイトを利用すると、この情報がさまざまな不動産会社に広まってしまいます。
情報が拡散した結果、質の良くない不動産会社から電話がかかってくる、勝手に物件の調査や写真撮影等をされたといったトラブルに巻き込まれてしまう場合も少なくありません。特に、ご近所の方々にあまり売却の話を知られたくない場合は、一括見積もりサイトの利用は避けた方が良いでしょう。
●その地域でどれだけの販売力・営業力を持っているかわからない
一括見積もりサイトでは、全国各地にある不動産会社から見積もりを取れます。しかし、見積もりを出してきた企業が、空き家のある地域でどれだけ不動産を高く売るノウハウを持っているのか、信頼できる営業マンがいるのか、過去実際にどういった物件をいくらで売却してきたのかは、見積もり書類からはわからないのです。
地元の企業に相談するメリットとデメリット
不動産会社の実力は、その地域で不動産を扱ってきた経験とデータの蓄積量で決まります。
●その地域に合わせた販売戦略を取れる
地元の不動産会社に相談する最大のメリットは、「データとノウハウの蓄積」があること。過去に、この地域で同じような物件がいくらで売れたのか、どういう物件が高く売れるのか、この地域で家を探す人はいくらくらいの予算を持っているのかといったデータがあれば、売り出し価格を限界まで高く設定できます。
地元で営業している不動産会社は、地域住民相手にサービスを提供しているため、全国展開している大きな不動産会社よりも細かいデータをたくさん持っています。蓄積があるからこそ、空き家に適した販売戦略も提案できるのです。
●窓口が近いので気軽に何度も足を運べる
電話やメールでは、空き家売却の相談をしていくなかで、細かいニュアンスや疑問点がうまく伝わらない場合があります。一番良いのは、担当の営業マンとこまめに対面して話をすることです。その点、地元の不動産会社なら、思い立ったときすぐに窓口まで足を運べます。
●地域住民からの評判を聞けば実際の良し悪しもわかりやすい
その地域だけで営業している不動産会社は、利用者から悪評が立つと致命的なダメージを受けてしまうので、多くの場合、対応が丁寧なのです。逆に、対応やサービスに問題のある地元企業はすぐに悪い口コミが出回るので、地域住民に評判を聞けば悪徳不動産会社と契約してしまう心配はありません。
●地元の企業であればどこでも良いわけではない
地元の企業といっても、違う地区から引っ越してきた人、違う地区へ引っ越していく人をターゲットにして、強引な営業を行っているあまり良くない不動産会社も存在します。不動産の契約は、「信頼できる営業マンがいるかどうか」に左右されるので、契約をするときは必ず不動産会社を訪問し、対応に問題がないか自分の目と耳で確かめましょう。
まとめ
一括見積もりサイトはとても便利ですが、見積もり額=売却額ではありませんし、複数社から一気に勧誘されるので大変です。その点、地元の不動産会社なら、空き家売却のデータと経験を持っているので安心して販売戦略を任せられます。ただ、なかには悪徳不動産会社もあるので、複数の地元企業に足を運び、自分の目と耳で納得できる不動産会社と契約するのがおすすめです。