仙台市の「新事業創出支援融資(起業家支援資金)」の申し込みに必要な書類まとめ
2018.06.06年利1%で最大2,000万円の融資を受けられる、仙台市の「新事業創出支援融資(起業家支援資金)」は、非常にお得な一方申請手続きが複雑です。手続きを間違ったり、必要書類が用意できていなかったりすれば、当然融資は受けられません。
なるべく一度の申し込みで審査を突破できるように、申し込みに必要な書類や手続きの流れをまとめてご紹介します。
「新事業創出支援融資」申し込みに必要な書類
新事業創出支援融資の申し込みは、以下の3種類です。
- 申込書
- 添付書類
- 場合によっては必要になる書類
●新事業創出支援融資の申込書
新事業創出支援融資の申し込みには、「仙台市新事業創出支援融資制度(起業家支援資金)申込書(第1号様式)」という書類を使います。
- 申込人の名前・連絡先
- これから創業するのかor創業後5年未満の人なのか
- 融資希望額と返済期間
- 資金の用途
- 事業の内容(将来性やビジネスモデル等)
- 市場調査等の戦略面(シェアやマーケティング計画等)
- 創業の場合はこれまでの経歴
などを記入する書類です。新事業創出支援融資を受けるためには、しっかり黒字が出せると金融機関を納得させられるだけの計画が必須です。
なお、申込書は仙台市の公式ホームページからダウンロードできます。
●申込書と一緒に提出する添付書類
新事業創出支援融資の申し込みをする際、必ず提出を求められる添付書類は、以下の通りです。
- 信用保証委託申込書
- 信用保証依頼書
- 信用保証委託契約書
- 創業・再挑戦計画書(これから創業する場合)
- 申込人と保証人(法人のみ。個人の場合は不要)の印鑑証明書
- 申込人が市税を滞納していないことを証明できる書類
- 融資資金を設備投資に充てる場合は、見積書の写し
- 建設業の場合は、工事概況表の写し
個人と法人で、少し必要書類が違います。工事概況表の写しなど、建設業を始める場合のみ必要な書類もあるので、必要な書類を確実に準備しましょう。
●場合によっては必要になる書類
初回ないし2回目以降の申し込みで、金融機関に書類を提出してから決算が行われている場合、
- 申込人(企業)概要
-
直近1期分の確定申告書の控え(コピー・個人の場合)
確定申告をしておらず、市県民税の申告をしている場合は、「直近1期分の市県民税の申告書(控えの写し)」
所得税か市県民税の申告期日がくる前に申し込んだ場合は、「開業届・帳簿の写し」 -
直近1期分の決算書の写し(法人の場合)
決算の期日がくる前に申し込んだ場合、開業してから申し込み時点までの「試算表の写し」
が必要です。おおまかに説明すると、申し込み時点での納税状況や、事業の経営状態がわかる書類の提出が求められます。
また、初回ないし2回目以降の申し込みで、申し込み内容に変更がある場合、
-
申込人の住民票の写し(個人の場合)
申込人が外国人の場合は、「登録原票の写し」か「外国人登録原票記載事項証明書」
- 定款の写し(法人の場合)
- 登記事項証明書の現在事項全部証明書ないし、履歴事項全部証明書(法人の場合)
- 申込人と保証人の所有不動産を証明できる書類(固定資産課税台帳の写しなど)
- 認可・許可制の事業なら、許認可証等の写しや取得見込みを証明できる書類
が必要です。
「新事業創出支援融資」の手続きフロー
制度の手続きフローは複雑なので、3つのステップで順番に押さえていきましょう。
●1.地域産業支援課に証明申請を行う
新事業創出支援融資を含む仙台市内の創業支援事業は、仙台市役所内にある「地域産業支援課」が取り仕切っています。ただ、実際にお金を貸してくれるのは金融機関です。
そのため、融資の申し込み手続きは金融機関に対して行います。しかし、事前に「特定創業支援事業の支援を受けたことの証明」を受けていると、創業時にさまざまな特典を受けられるのです。条件を把握して、証明申請をしておきましょう。無事に特定創業支援事業に認められれば、仙台市から証明書を交付してもらえます。
●2.融資を取り扱っている金融機関に申し込む
証明を受けたら、新事業創出支援融資を取り扱っている金融機関に申し込みを行いましょう。申し込みを受けた金融機関は、提出書類をチェックして審査し、融資を行って良いのか地域産業支援課へ問い合わせます。
●3.審査をパスすれば金融機関から融資の実施
金融機関・地域産業支援課の両方で問題なしと判断されたら、融資決定です。申込書に記入した金融機関の口座に、お金が振り込まれます。制度自体は仙台市が管理しているため、金融機関は地域産業支援課に毎月返済状況等を報告することになりますが、きちんと返済している限り気にする必要はありません。
まとめ
仙台市で創業するなら、新事業創出支援融資(起業家支援資金)の利用がおすすめです。ただし、今回解説した通り、融資の申し込みはかなり複雑。仙台市への移住と創業を考えているなら、手続きのミスをなくすためにも、ぜひ当社にご相談ください。