老後に住み替えをするメリット・デメリットとは
2018.11.22老後に「何となく」で住み替えをすると、思わぬところで出費がかさみ、老後の生活資金に影響が出てしまうリスクがあります。
しかし、住み替えのメリットやデメリットを知って、損をしないように住み替えの手続きを進めれば、これまでの生活よりもずっと便利で快適な暮らしが手に入ります。今回は、老後に住み替えをするメリット・デメリットの両方をお伝えしていきます。
共老後の住み替えのメリットとは
まずは、老後の住み替えにどのようなメリットがあるのか見ていきましょう。
●駅や病院の近くなど利便性の良い場所に住める
老後に行う住み替えのメリットは、いままでの家よりも駅や病院、スーパーなどに近い場所に引っ越せる点です。人間は誰しも、年齢を重ねると外出の負担が大きくなってきます。車が必須の郊外に家を構えていた場合、加齢によって安全運転ができなくなれば、食料品の買い出しにも困ってしまうでしょう。
あらかじめ便利の良い場所に住み替えておけば、こうした不便を感じずに生活できます。また、アクセスの良い駅チカのマンションなどに住み替えれば、子どもや孫との交流もしやすくなります。
●一戸建てからマンションに移ると掃除の手間が減る
いま一戸建てに住んでいる場合、マンションに住み替えると部屋数が減るため、掃除の手間が楽になります。子育てのことを考えて広い家を郊外に建てたというケースでは、子どもたちが独立するとスペースを持て余しがち。掃除が行き届かない住宅は劣化も進みますし、普段掃除しない部屋は雨漏り等のトラブルが起きていてもすぐに気がつけません。広すぎる住まいはかえって不便になってしまうため、老後の住み替えはライフステージに合った広さの家に移るチャンスなのです。
●バリアフリーの住まいで生活できる
築年数の経過した住宅は、多くの場合バリアフリーに対応していません。また、リフォーム工事をして住宅内をバリアフリーにするのも大変です。すでにバリアフリーになっている家や、リフォーム前提で安く売り出されている住宅に住み替えれば、比較的安価にバリアフリー設備を手に入れられます。
●古くなった住まいの修繕やリフォーム費用を考えなくて良い
基本的に、古い家よりも新しい家の方が機能も良いですし、設備が故障するまでの寿命も長いです。老後に住み替えをすれば、古くなった住まいの修繕費用やリフォーム等を考えなくても良くなります。
古い住宅の場合、耐震性や防火性能、防音性能等に難があるケースも少なくありません。一部の例外を除いて、家は古ければ古いほどメンテナンスの頻度や費用が上がっていきます。大金をかけてリフォームするより、思い切って新しい家に住み替えた方が快適に暮らせるでしょう。
●相続税の節税になる
相続税の仕組みをざっくり説明すると、相続税の納税額は、遺産の価値を現金換算したものに、税率をかけて計算します。
試しに、1,000万円を現金と不動産どちらで残した方がお得か、税率10%で計算してみましょう。
1,000万円を現金で残した場合、納める相続税額は単純計算で100万円です。しかし、不動産の場合、「固定資産税評価額×税率」という計算をします。固定資産税評価額は、市場価値の7割程度。つまり、
1,000万円×0.7×10%=70万円
となり、現金を不動産に替えるだけで30万円も節税できるわけです。実際には、相続した不動産の売却が簡単かどうかなどさまざまな要因が絡んできますが、遺産を現金で残すと損してしまいます。現金を残すくらいなら、住み替えをして資産化してしまった方が、生活も楽で税金面でもお得なのです。
老後の住み替えのデメリットとは
では逆に、老後に住み替えをすることでデメリットになる点を見ていきましょう。
●住み慣れた環境から離れるストレス
住み慣れた環境からまったく新しい場所へ住み替えをするという行為は、かなりのストレスです。周辺住民とのコミュニケーション、新生活への不安、長く住んできた愛着のある家や土地から離れる不安で、体調を崩してしまう人も少なくありません。
新居は同じ市内にするなど、できるだけ生活環境を一定に維持することで住み替えのストレスを軽減しましょう。
●家の売却や購入は知識がないと損をしやすい
老後の住み替えでは、築年数の経過した家を手放すことになります。古い家は、高く売るのが難しいので損をしやすいです。また、新居のローンを組む場合、予算の決め方によっては返済負担が大きすぎて生活が苦しくなってしまうというデメリットも。
住宅の売却や購入は、それだけで専門職が生まれるほど複雑な手続きです。両方を同時に進める住み替えの場合、積極的に地域の不動産業者を頼りましょう。
まとめ
老後の住み替えには、利便性や生活環境の向上のほか、相続税の節税といったメリットがたくさんあります。一方で、適切な知識がないと自宅の売却・新居の購入の両方で時間がかかり過ぎたり、余計な費用がかかったりするリスクがあるのです。
当社では、メリット・デメリットを比較したうえで、老後の住み替えをサポートしています。住み替えをする際は、ぜひご相談ください。