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親子間売買でも住宅ローン控除は適用される?

2018.11.22

親子間売買

親子間売買でも、住宅ローン控除は利用できます。ただ、親子間売買の場合、そもそも住宅ローンを組めない場合も少なくありません。また、住宅ローンを組めたとしても、控除の利用条件をすべてクリアしている必要があります。

今回は、住宅ローン控除を利用するための条件や、親子間売買で控除を申請する際の手続き方法をまとめました。

住宅ローン控除が適用される場合

●住宅ローン審査に通っている

住宅ローン控除を利用するためには、住宅ローンの利用が必須です。ただ、親子間売買は不正な取引をしやすいという問題点を抱えており、金融機関は非常に厳しく審査をしています。そのため、不動産会社を経由せずに個人同士で取引をすると、基本的には住宅ローンの審査に通りません。

親子間売買で住宅ローン控除の適用を受けるには、不動産会社に相談し、売買そのものが正当なものだとアピールできるよう準備をする必要があります。取引する住宅や住宅ローンの契約内容が、控除の利用条件をクリアしているのかどうかを確認するためにも、親子間売買は不動産会社経由で進めましょう。

●住宅ローンの返済期間が10年以上である

住宅ローン控除は、「ローン残債の1%を、10年間控除できる」という制度です。住宅ローンを組んでいても、返済期間が10年未満なら住宅ローン控除は使えません。

親子間売買では、ある程度ローンが減っている住宅を取引するケースが多いです。住宅ローン控除の利用を考えているなら、ローンの残債が少なくても10年以上のローンを組むようにしましょう。

●親子間売買する住宅の面積と地区面積の条件をクリアしている

住宅ローン控除の適用を受けられる物件には、以下2つの条件があります。

  • 床面積が50平方メートル以上
  • 一定の耐震基準をクリアしている

耐震基準については、木造の場合築20年以内、鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造の場合は築25年以内であれば問題ありません。築年数が一定以下であれば、耐震基準が現行のものになっているからです。

また、家が古くても、別途耐震等級等を取得していれば耐震基準の条件はクリアできます。

どうしても耐震基準を満たせない場合は、売買を行った後に耐震改修を行うなど、必要な条件をクリアする方法を考えましょう。

●買った家に住んでいること

住宅ローンも住宅ローン減税も、「自分が住むための家を買う」ときに利用できる制度です。親子間売買をした後、買い主側がその家に住まない場合は住宅ローン減税を利用できないので、注意しましょう。

●買い主が売り主と同居していない・仕送りをしていない

親子間売買が成立したとき、売り主と買い主の生計を一にしていると、住宅ローン減税制度の対象になりません。

「生計を一にする」とは、「同じ財布で生活している」という意味です。親子で同居していたり、生活費を仕送りで面倒見ていたりすると、生計を一にしていると判断されてしまいます。

●買い主の年収が3,000万円以下である

年収が3,000万円を越えている人は、住宅ローン減税を利用できません。

親子間売買の場合、申請方法は変わる?

●申請方法は一般的な売買をした場合と同じ

親子間売買でも一般売買でも、住宅ローン減税制度の申請方法は同じです。

日本の税制度は、いくら稼いだか、いくら納税するかをすべて自分で税務署に申告する「申告納税」方式になっています。そのため、住宅ローン減税制度を受けるためには、買い主が自分で申請する必要があるのです。

親子間売買だから、住宅ローン控除の申請方法が通常よりも難しいといったデメリットはありません。

●初年度は買い主が自分で確定申告する

会社員の方も自営業の方も、初年度はご自身での申請が必須となります。住宅ローンを組んで親子間売買をしたら、

  • 残高証明書
  • 登記事項証明書
  • 売買契約書
  • 給与の源泉徴収票など
  • 住民票の写し
  • 耐震性について証明できる書類(耐震基準適合証明書等)

といった書類を揃えて、家を買った翌年に確定申告を行いましょう。なお、確定申告とは、「去年これだけ稼いでこれだけ控除や経費があるから、今年は税金をこれだけ納めます」と税務署に申告する手続きのことです。

会社勤めなら、これらの手続きは会社が代わりにしてくれています。ただ、不動産を買ったこと、住宅ローン減税を使って税金が安くなることを会社は知りません。そのため、住宅ローン控除を自分で申告する必要があります。

●申2年目以降は年末調整だけで控除を継続できる

会社員の場合、2年目以降は会社が年末調整で申請手続きをやってくれます。必要な手続きは、会社に住宅ローンの残高証明書を提出するだけです。自営業などの場合は、2年目以降も自分で確定申告時に申請します。

まとめ

親子間売買でも住宅ローン控除は使えますが、条件がいくつもあって大変です。控除の利用条件を確認し、住宅ローン審査を突破できるように、不動産会社を頼りましょう。不動産売買でお悩みの際は、ぜひ当店にご相談ください。

 

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