中古不動産の短期・高額売却を促進する！？「安心R住宅」をご紹介

column 242.

中古不動産の短期・高額売却を促進する！？「安心R住宅」をご紹介

2018.12.05

中古不動産の短期・高額売却を促進

2018年の4月から、政府が推進する「安心R住宅」という制度が始まりました。安心R住宅は、リフォームや耐震性能等の検査、これまでに行われた設備点検等の情報公開に対応している中古住宅だけが利用できる、売買物件の認定制度です。

安心R住宅は、中古住宅を1円でも高く短期間で売りたい人にとって、とても心強い制度となっています。今回は、中古物件にありがちな「汚い」「安全面が不安」「情報が少ない」といったイメージの解消に役立つ、安心R住宅について解説します。

「安心R住宅」とは

●国土交通省がつくった中古住宅の品質保証制度

安心R住宅は、国土交通省がつくった中古住宅の品質保証制度です。

もともと、中古の不動産には、

品質に関する不安（耐震性や不具合がわからない）
見た目や内装が古い・汚い
比較しようと思っても物件の詳しい情報が少ない

といったイメージがつきものでした。

品質に不安があったり、不具合が隠れていたりする可能性があると、家を売り出してもなかなか買い主が見つかりません。そこで、

インスペクション（建物状況調査等）を受けており、新耐震基準を満たしている
リフォーム済みまたはリフォームプラン付き
住宅の写真や過去の点検記録等がたくさん揃っている

といった住宅を「安心R住宅」に認定する制度をつくったのです。

●登録事業者団体に加盟している不動産業者だけが広告できる

安心R住宅制度は、国が直接個々の不動産を審査するわけではありません。「安心R住宅」は登録制で、国の審査をクリアした特定の団体だけが利用できるようになっています。各団体が国の審査を受け、その団体に所属している不動産業者が、実際の審査等を行うかたちです。

2018年11月時点では、8つの団体が「登録事業者団体」として認可を受けています。ちなみに、当店が所属する「公益社団法人全日本不動産協会」も登録事業者団体のひとつなので、「安心R住宅」制度を利用可能です。

「安心R住宅」の認定要件3つ

●調査の結果耐震性等住宅の基礎性能に問題がないこと

安心R住宅の認定要件としては、

建築基準法の新耐震基準を満たしている
インスペクションを受け、「既存建物売買瑕疵保険」の検査基準をクリアしている

ことが求められます。

耐震基準に関しては、住宅完成時に行う調査で問題がなければ交付される、「検査済証」で確認可能です。

インスペクション（建物状況調査等）は、基礎等重要な部分の劣化や雨漏りなどの不具合を、目視等でチェックする調査のこと。既存住宅売買瑕疵保険は、「家を調べても明らかな瑕疵がないとき」のみ加入できる保険です。そのため、既存住宅売買瑕疵保険の検査基準をクリアしている＝インスペクションの結果、住宅に大きな問題点がなかったという証明になります。

なお、インスペクションを実施できるのは、国が指定した講習を修了した建築士だけです。不動産業者と相談して、信頼できる相手を紹介してもらいましょう。