相続した不動産を高く売る!相続不動産の遺品整理と売却時の注意点
2019.02.15「住まない家の維持管理をするくらいなら、相続した家を売ってお金に変えたい」
という人は少なくありません。ただ、相続した不動産を売却する場合、いくつかの注意点を知っているかどうかで売却価格が大きく変わってきます。今回は、相続不動産を売る上で知っておきたい遺品整理の重要性や、相続不動産売却の注意点を一緒に見ていきましょう。
相続した不動産を売る場合は遺品整理が必要
まずは、相続した不動産の売却とは切っても切れない、遺品整理の必要性を解説します。
●故人の荷物であふれている住宅を売るのは難しい
家を売る場合、売り主が家具や家電といった荷物をすべて処分してから買い主へ引き渡すのが一般的です。
しかし、相続した家に関してはすでに元の持ち主が亡くなっているため、家を相続した売り主しか遺品整理をする人がいません。
故人が生前に荷物を整理してくれていれば楽なのですが、多くの場合、親や親族から相続した家には故人が使っていた家具・家電・ゴミなどが大量に残されています。時間が経つと腐敗する生ゴミなどが残っていると、畳やフローリング、壁等に汚れがこびりついてしまう可能性もあるのです。
臭いやこびりついた汚れを落とすのは大変なので、場合によっては掃除業者の利用も必要になります。
また、高齢者の暮らしていた住宅では、認知症等の影響で室内が汚れていることも少なくありません。
当然のことですが、汚れていたり物が散乱していたりする住宅は、内覧時の印象が良くないです。内覧時の印象が悪いと売買の決定まで話が進まないため、家を売るなら遺品整理が必要不可欠。
遺品整理や住宅内の清掃に時間がかかることを考えると、遺品整理はなるべく相続から時間を空けずに始めることをおすすめします。
相続不動産を売却する際の注意点
続いて、相続した不動産を売る際の注意点をご紹介します。
●売却前に相続登記を行う
相続した家は、相続登記をすることで初めて正式に売り主の持ち物になります。
相続登記とは、故人の名前で登録されている物件の所有者情報を、売り主のものに変更する手続きです。相続登記は、相続税の納税と違って忘れてしまっても罰則等がないため、「後でやろう」と考えているうちにすっかり忘れてしまうケースも少なくありません。
ただ、相続不動産を売却する場合、相続登記が必要です。 相続手続きを忘れるとそもそも家を売却できないため、不動産を相続したら忘れずに相続登記を行いましょう。
●相続した不動産はできるだけ早く売りに出そう
人が住まない住宅は、驚くほど早く劣化します。
住宅の状態を維持するためには定期的な換気や掃除といったメンテナンスが必要になりますが、遠方に住んでいる場合、掃除のために相続した不動産のところまで足を運ぶのも大変です。
家が劣化すれば当然売却価格も下がってしまうため、相続物件を売るときはできるだけ早く売りに出しましょう。
●遺品整理の際に重要書類を間違えて処分しないよう要注意
家の権利証や検査済み証、不動産売買契約書、過去のリフォーム歴といった書類があると、高額売却しやすくなります。
しかし、急に家を相続した場合、これらの重要書類が家のどこにあるかわからないことも少なくありません。
住宅関連の重要書類は、処分してしまうと同じものが手に入らなくなることも多いため、遺品整理ついでに書類探しをするときは、慎重に荷物を仕分けすることをおすすめします。
●住宅の取得費が分かる資料を見つけよう
家を売って利益が出た場合、「譲渡所得税」という税の申告と納税が必要です。
ただ、仲介手数料などの家の売買にかかった費用や、住宅の購入費等(取得費)などは住宅の売却利益から差し引きできます。取得費等が大きければ、その分譲渡所得税を節税できるのです。
しかし、書類を紛失していて正確な取得費が分からない場合、「売却額の5%」を取得費として税額計算することになってしまいます。
物件購入時の金額を記載した「売買契約書」があれば節税になる可能性が高いため、相続した家を売るときは売買契約書を忘れずに確保しましょう。
●遺品整理には業者を利用しよう
故人が自宅で亡くなった、大量の荷物やゴミがあって個人では片付けができないといった場合は、素直に遺品整理の専門業者を頼りましょう。多くの場合、個人では対処できないからです。
業者を利用すると特殊な洗剤や器具等を使って住宅をきれいにしてくれるため、内覧時の印象アップにもつながります。
何より、こうした業者は貴重品を間違って処分しないように作業を進めてくれるので、「親族で片付けをしていたら、間違って重要書類を捨ててしまった」といったトラブルになる心配もありません。
まとめ
相続した不動産の処分を考えているなら、遺品整理や相続登記、重要書類の準備をしてから手続きを始めましょう。
永大ハウス工業では、親族から受け継いだ不動産の売却に関する相談も受け付けています。必要な手続きやおすすめ業者の手配などについて知りたい人は、ぜひ当店へご相談ください。