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マンション売却は大規模修繕の前後どちらのほうがお得なの?

2019.05.09

お得

マンション売却では、基本的に大規模修繕の前に家を売るのがおすすめです。ただ、「大規模修繕の後、きれいになってからマンションを売る方がお得なのでは?」と考える人もいるでしょう。

そこで今回は、マンションの大規模修繕前後で家を売った場合のメリットとデメリットを比較していきます。所有する物件が大規模修繕の前後どちらで売った方がお得なのか、売却タイミングを見極められるようになりましょう。

マンションを売る前に知っておきたい大規模修繕とは

●マンションは10年から15年に一度修繕工事を実施する

10~15年に一度、マンションでは大規模な補修工事を実施します。
たとえば、外壁塗装の寿命は約10年。劣化した塗装を放置していると、塗装が剥がれたところから雨水などが染み込み、ヒビや雨漏りといった大きなトラブルを起こしてしまいます。

資産価値を維持するためにも、マンションの安全性を維持するためにも、定期的な大規模修繕は必須の工事なのです。

●どんな工事をするの?いくらかかる?大規模修繕の中身を解説

大規模修繕は、回数によって中身が変わります。
築10~15年の段階で行う1回目の大規模修繕では、外壁の再塗装や防水工事など建物の見た目に関する補修工事が中心です。

築30年前後の第2回大規模修繕では、マンションのエレベーターや給水用の設備、電気設備などの交換をします。築40年以上、3回目の工事までくると、玄関ドアやサッシなどの交換も必要です。

古くなるにつれて補修箇所が増えてしまうので、大規模修繕は回を重ねるごとに工事費用が高くなります。目安としては、1戸につき約100万円も必要です。

●3回目の大規模修繕を予定している場合はすぐに売ろう

すでに2回大規模修繕をしている場合、3回目の大規模修繕を待たずにできるだけ早くマンションを手放しましょう。

3回目ともなると、資金繰りに困って大規模修繕工事を諦めてしまう管理組合も少なくありません。大規模修繕後に売るつもりでいると、「修繕工事の費用が足りないので工事はなし」という状況に追い込まれてしまう場合もあるので、注意しましょう。

大規模修繕前にマンション売却する場合のメリット・デメリット

●築年数が新しいため高額売却を狙いやすい

大規模修繕の前にマンションを売るメリットは、大規模修繕を待ってから売るより築年数が浅くなることです。
中古不動産市場では、築年数が古くなると欲しがる人が減ってきます。つまり、設備や間取りが同じ古い家と新しい家を比べた場合、築年数の浅いマンションの方が高額売却を狙いやすいのです。

おすすめは、マンションを築15年以内に手放すこと。1回目の大規模修繕前なら、内装もそれほど劣化していません。内装や外観がきれいだと補修やリフォームにお金をかけることなく売れるので、売るなら早めに売ってしまいましょう。

●外観のきれいさをアピールポイントにできない

基本的に、大規模前よりも、大規模修繕直後の方がマンションの見た目はきれいです。
前回の大規模修繕から10年以上経過していると、外壁などが明らかに劣化しているため、「新しさ」や「きれいさ」をアピールできません。内覧の際に「きれいではない」と思われると、高額売却しづらいですし、買い主探しも難しくなってしまいます。

ただし、多少見た目が古くても、内装がきれいで共用部分の掃除が行き届いていればマンションの売却は可能です。適正価格で売れるかどうかは売り方次第なので、不動産業者と相談して販売戦略を練りましょう。

大規模修繕後にマンション売却する場合のメリット・デメリット

●外観・共用部分がきれいなので内覧時の印象が良い

大規模修繕後にマンションを売るメリットは、外観や共用部分のきれいさをアピールできること。特に、大規模修繕直後は外壁や廊下などが新品同然になるので、内覧時の印象が大幅にアップします。

ある程度、築年数の古い物件でも、見た目がきれいだと評価も高まるので、売り出し価格を高めに設定しやすいでしょう。

●修繕積立金が高くなりやすいので買い主を見つけづらい

ただし、大規模修繕の費用は回を重ねるたびに高くなります。
そのため、大規模修繕後は修繕積立金の値上げが起こりがち。修繕積立金の値上げは買い主の負担になるため、2回目以降の大規模修繕を待ってから売るのはおすすめできません。

まとめ

不動産は、築年数が古くなればなるほど価値が下がります。
「大規模修繕をしてきれいになってから売ろう」と考えている人も、できるだけ大規模修繕前に家を売るのがおすすめです。

特に、3回目の大規模修繕が控えている物件は、管理組合の見通しが甘くて次回以降の修繕費用を用意できていない可能性があるため、要注意。大規模修繕後に修繕積立金が値上がりすると、買い主探しが困難になってしまいます。

ただ、次の大規模修繕まで何年あるのか、管理組合の修繕計画がどうなっているのかなど、いつどのように売った方が良いかは物件次第です。大規模修繕の前後どちらで売ろうか迷っている場合は、ぜひ一度、当店へご相談ください。

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