どこが違うの?一戸建て売却とマンション売却の違いとは
2019.05.30一戸建てとマンションは、「住まい」という分類では同じでも、適切な売り出し方や強みとして押し出せるポイントが違います。両者の違いを理解した上で買い主へ物件の魅力をアピールすることが、高額売却を実現するコツです。
今回は、一戸建て売却とマンション売却の主な違いと、特にマンションを売却するときに押さえておきたい注意点について解説していきます。
一戸建て売却とマンション売却のおもな違い
●一般的に一戸建てよりマンションの方が売りやすい
不動産売却市場では、一般的に一戸建てよりもマンションの方が買い主を見つけやすいです。
理由は3つ存在します。
まず、日本では「一戸建てを買うなら新築が良い」という層が非常に多いこと。
次に、郊外の住宅地等に建てられることの多い一戸建てに比べて、マンションは利便性の良い駅の近くなどに建てられているケースが多いこと。
最後に、多くのマンションで普遍的な使いやすい間取りやデザインが採用されていることです。
立地の良いマンションは、一戸建てに比べると地価が高くなったり、延べ床面積が狭くなったりしますが、買い物にも通勤通学にも困りません。エレベーターがあれば階段を使わなくて良いため、高齢になってからの住まいとしても人気があります。
また、施主のこだわりが詰まった注文住宅の一戸建ては、独特な間取りやデザインを採用している場合が多いです。
自分にとって快適な間取りやデザインが、他人にも受け入れてもらえるとは限りません。
より多くの人に売り込むことを考えると、幅広い客層に好まれやすい一般的な間取り・デザインの多いマンションの方が、売却において有利だといって良いでしょう。
●一戸建てに比べると面倒な土地のトラブルがない
一戸建ての場合、隣地との境界線があいまいだったり、どちらかが一方の敷地にはみ出したりしていることが原因で、売却時に土地トラブルが発覚することも少なくありません。
住んでいるときは問題にならなくても、土地や建物の所有者が変わるとなると問題に発展するケースは多いです。
個人間の土地トラブルは、感情的な面でこじれやすく、対処も大変。
場合によっては土地家屋調査士を呼んだり土地を一部切り分けたりと、複雑な手続きも必要になるため、トラブルにならないよう立ち回る知識も求められます。
一方、マンションの場合は専有部分と共用部分が明確に区切られているため、権利関係の問題はほとんど起こりません。売り主が売りたいと思ったら、いつでも気軽に売却手続きを始められます。
●マンションはライバル物件が比較的多い
立地も良く幅広い層に売り込みやすいマンションですが、「同じくらいの価格・同じような間取りの物件が多い」という課題があるのも事実です。
一戸建ての場合、建物のデザインや間取りがほぼ同じでも、実際には土地の形や広さなどに違いがあるため、直接比較される物件は限られてきます。
しかし、マンションの場合、同じエリアなら地価に大きな差はなく、間取りや価格も同程度の物件が近隣で売り出されていることが高いです。
極端な話、同じマンションの別の階で、自分の家より少し安い部屋が売り出されていれば、買い主を見つけるのが難しくなるでしょう。
駅チカエリアなら1日に複数内覧するのも楽なので、物件の比較自体もされやすいです。
マンション売却では、より多くのライバル物件からいかに差別化して買い主の目に留まるかが重要になってきます。
マンション売却ならではの注意点
●一戸建てと違って物件ごとに「管理規約」が存在する
マンションでは、管理規約によってリフォームの可否などが変わってくるため注意が必要です。
管理規約はマンションごとに違うので、物件の特性に合わせた売り出し方をできるように、管理規約を読み込んでおきましょう。
●管理会社の仕事ぶりも査定や売却額に反映されてしまう
部屋自体がきれいでも、共用部分が掃除されていなかったり廊下の電気が切れたままになっていたりするなど、管理会社の仕事ぶりに落ち度があれば査定額や売却額が下がってしまいます。
場合によっては、管理規約や管理会社の変更なども視野に入れましょう。
●駐車場の有無で取引が流れてしまうことがある
一戸建ては、大抵の場合、敷地内に駐車スペースがあります。
しかし、マンションの場合は契約駐車場が埋まっていたり、そもそも専用駐車場がなかったりすることも少なくありません。
人によっては駐車場の有無や駐車場代金などで購入を断念する場合もあるため、駐車場関連の問題がある場合は、近隣の安い月極駐車場等を紹介できるように下調べをしておきましょう。
まとめ
一戸建てとマンションは、不動産としての売りやすさや土地トラブルの有無などさまざまな点で違いを持っています。
特にマンション売却では、同じエリアにライバル物件が多いので、物件の性質や特徴を理解した上で強みを見つけることが重要です。
売却物件の差別化や、強みの発掘についてより詳しく知りたい方は、ぜひ一度、当店にご相談ください。