ペットを飼っていても大丈夫!不動産の売却価格を下げずに売る工夫
2019.06.27
ペットを飼っている家では、独特の匂いや内装への傷といった住まいの問題を避けられません。
そのため、家でペットを飼っていると、不動産売却時に売却額が下がることが多いです。
そこで今回は、ペットを飼っている家の売却額が下がってしまう理由と、ペットと過ごした家をできるだけ高く売る方法をご紹介します。
ペットを飼っている家の売却額が下がってしまう理由
●匂いの問題
「ペットを飼っていると物件の売却額が下がってしまう」といわれる理由の中で、特に大きいのが匂いの問題です。どれだけ小さなペットでも、それなりの動物臭があります。
ペットを飼っている人にとっては慣れていて気にならなくても、ペットを飼っていない人、または違う種類のペットを飼っている人にとっては不快に感じてしまうもの。
ペットの匂いがついた家を売り出しても買い主が決まらず、結局価格を下げることになってしまうのです。
匂いはフローリングや壁紙、家具などありとあらゆる場所に染み付くので、取り去るのが簡単ではありません。
匂いに敏感な人だと、気になる匂いを感じた時点で購入を断念することもあるので、ペットを飼っているなら匂いの問題に気を配りましょう。
●フローリングや壁についた傷が査定額を引き下げる
ペットの中でも人気のある犬・猫は、足の爪で床を捉えて走る動物なので、飼っているとどうしても壁やフローリングに傷がついてしまいます。
特に、猫は高い場所にも簡単に上がり、気に入った場所で爪とぎをする性質を持っているため、「どうせ傷が入るから」と補修せずに売り出してしまうケースも多いのです。
ただ、飼い主にとっては大切なペットのつけた傷でも、他人から見ればただの傷。
フローリングや壁についた傷を放置していると、当然査定額は下がってしまいます。
幸い、フローリングや壁についた傷は比較的簡単に修繕できるため、内覧用の写真を撮影したり内覧の案内をしたりする前に対処しましょう。
●動物アレルギーのリスク
厚生労働省の調査によると、日本では2人に1人が何らかのアレルギーを持っているとされています。(※1)
また、年齢比率を見ると、喘息やアレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患は、比較的若い世代に多いこともわかります。
一般的に、マイホームを購入するタイミングは
- 転勤などでタイミングが合った
- 子供が生まれた
- 子供の成長に合わせてより条件の良い地区に住み替えたい
といった事情があるときです。
動物アレルギーは、最悪の場合呼吸困難等の症状を引き起こすこともあります。
幼いお子さんのいるご家庭だと、ペットを飼っているだけで検討対象外になってしまう場合もあるのです。
(※1)厚生労働省:アレルギー疾患の現状等
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10905100-Kenkoukyoku-Ganshippeitaisakuka/0000111693.pdf
ペットと過ごした家をできるだけ高く売る方法
●まずは隅々まで丁寧に掃除する
ペットを飼っていた家を売る場合は、徹底的に室内を掃除しましょう。
動物アレルギーの原因は、主に動物から抜け落ちる毛です。
そのため、こまめに掃除をしていれば、ある程度はアレルギーのリスクを減らせます。
また、長年ペットと一緒に生活していると、ペットの抜け毛や汚れに対して鈍感になってしまっている可能性もあるので、意識して掃除することが大切です。
特に、内覧の直前は家中をピカピカに磨き上げましょう。
ペットがいても室内がきれいなら、内覧時の印象はそれほど悪くはなりません。
窓を開け放って換気しながら掃除すると、匂いの問題もある程度、解決できます。
頑固な動物臭は、ハウスクリーニングを頼んで除去してもらうのもおすすめです。匂いや傷の程度によっては、クロスの貼り替えやフローリングの補修を検討しても良いでしょう。
プロの手でクリーニングをしてもらえば、ダニやノミなどの被害も抑えられます。
●内覧までに家具や荷物を処分する
ペット対策の万全を期すのであれば、内覧日までに引っ越しをして家具や荷物を処分するのもおすすめです。
カーテンやソファ、カーペットにラグなどの布製品は、一度ペットの匂いが染み付いてしまうとなかなか取れません。
匂いの染み付いた家具や荷物が室内にあると、どれだけ掃除をしても匂いが取れないので、思い切って部屋から出してしまいましょう。
家具や荷物を引っ越し先でも使う予定があれば、新居へ持って行けば良いだけなので、大した手間もかかりません。
まとめ
ペットと過ごしていた住宅は、独特の動物臭やフローリング・壁などについた傷、アレルギーといった問題があるため、査定額や売却額が安くなりがちです。
特に、動物アレルギーや匂いに敏感なご家庭では、内覧時に匂いが残っているだけで購入を断念されてしまうこともあるので、前もって対処しておきましょう。
幸い、ペットが住まいに与える悪影響は、掃除やクリーニングといった手段で除去できます。
より幅広い層に物件を売り込めるよう、家をきれいにしてからできるだけ高く売りましょう。