最寄り駅から遠くても高く売れるマンションの特徴を解説
2019.08.06
一般的に、マンションの売却額は最寄り駅からの近さ、つまり立地によって決まります。そのため、駅から距離の離れたマンションは売却市場で人気がありません。
ただ、駅から遠くても、立地をカバーできる強みを持っていれば、条件次第で高額売却可能です。
今回は、最寄り駅から距離があっても高く売れるマンションの特徴について解説します。
不動産売却では駅から近い物件ほど高く売りやすい
●駅チカマンションには安定した需要がある
中古・新築を問わず、マンションで最も需要が高いのは駅チカ物件です。
一戸建てに比べると建坪で劣るものの、マンションには利便性を求める人が多いので、駅に近ければ近いほど安定した人気があります。
また、不動産の取引価格も、駅から遠い物件より駅チカ物件の方が高いです。
そもそも、駅に近い土地は資産価値も高いため、駅チカマンションを売り出す場合は、積極的に高額売却を狙いましょう。
●駅チカの定義は徒歩15分未満
一般的に、売り出しの際に「駅チカ」をアピールできるのは、駅から徒歩15分未満だとされています。
徒歩1分=80メートルなので、遠くても駅から1.2キロメートル圏内なら、駅からの近さをアピールしましょう。
なお、「徒歩1分=80メートル」という基準は、不動産公正取引協議会連合会という団体の業界ルールによって統一された数値なので、不動産サイトや広告によって、徒歩1分が70メートルになったり90メートルになったりすることはありません。(※1)
●駅から遠いマンションは売るのが難しい
最寄り駅から徒歩で15分以上離れているマンションは、売却額が下がりやすいです。
駅を利用する層にとって、「徒歩で駅に向かうのが少し面倒」に感じるかどうかのボーダーラインが、徒歩15分なのでしょう。
駅から離れている家を購入する場合、思い切って郊外にある広々とした一戸建てを候補に入れるという選択肢もあるので、駅から遠いマンションは宣伝方法を吟味してから売り出すことが大切です。
最寄り駅から遠くても大丈夫!高く売れるマンションの特徴
●マンションの目の前にバス停がある
目の前に通勤・通学に使えるバス停がある場合、駅から遠くても売却価格を下げる必要はありません。
そもそも駅を使わず、バスを使って移動する層を最初からターゲットにすれば、内装や間取り、周辺環境の良さ等で高額売却を目指せます。
●通勤・通学・生活に最寄り駅を利用する必要がない
駅までいかなくても、周辺にスーパーやコンビニ、ドラッグストアといった生活に必要な施設がある場合、駅を利用する必要がありません。
特に重要なのは、子育てに関連する施設の有無です。
幼稚園や保育園、小学校等まで徒歩でいける距離なら、日常生活を徒歩で送り、通勤や大きな買い物だけ車を使うといった生活を好む層をターゲットにできます。
●駐車場料金が安い
駅チカマンションの需要が高いのは、移動が便利だからです。
駐車場の料金が安いマンションなら、維持費を抑えて車を持てます。車好きの人、運転が苦にならない人に向けて宣伝できれば、立地の不利をカバーして高額売却できるでしょう。
特に有利なのが、駐車場を2台用意できるマンションです。
多くのマンションでは、専用駐車場を1台分しか利用できません。
事前に空いている駐車場の数を確認したり、2台分の契約ができるようマンションオーナーと交渉したり、最寄りにあるお得な月極駐車場を見つけておいたりすると、車好きの世帯にもマンションを売り込めます。
●人気の学区内にある
家を買うタイミングとして、
- 結婚した
- 子どもが生まれるため子育てに向いたエリアに住みたい
- 入学前に人気の学区に引っ越したい
など、「子育て」に関するものをきっかけにする買い主は多いです。
子育てサポートの充実したエリアや治安の良いエリア、人気の学校がある地区は限られています。人気の学区内にマンションがある場合は、積極的にアピールしましょう。
●大きな公園や観光名所などが近くにある
住環境の良さも、子育て層やストレスフルな生活を送っている層にアピールしやすいポイントです。
利便性が高いものの、人通りや店舗も多く騒がしい環境より、静かな場所で暮らしたいと考える人は少なくありません。
大きな公園や花で有名な観光名所等が近くにあれば、落ち着いた環境だけでなく、子育てのしやすさを駆使して高額売却を狙えます。
まとめ
マンション売却では、駅から徒歩15分未満の場所にある駅チカ物件に人気が集中します。
ただ、駅から遠いからといって、必ずしも所有しているマンションを安く売り出す必要はありません。
住居に求める条件は、世帯の状況や個人の嗜好によって人それぞれです。
駅から遠くても、マンションの魅力を適切に伝えられれば、高額売却可能を実現できます。
とはいえ、駅から遠いマンションは、売り出し方を考えたり、隠れた魅力を見つけたりするのが大変です。住人だと距離が近すぎて見えない部分もあるので、信頼できる不動産業者と相談しながら販売戦略を立てましょう。