マンションを売却するなら知っておきたいリノベ・リフォームの必要性
2019.10.04マンション売却のリノベーションやリフォームは、安易な気持ちで手を出すと失敗する可能性が高いです。 大金をかけてリノベーションやリフォームを実施しても、不動産の販売期間を短縮したり、高額売却したりできなければ、意味はありません。
そこで今回は、マンション売却で安易にリノベーション・リフォームを頼るリスクと、リノベ・リフォームしたほうが良い物件の見分け方をご紹介します。
マンション売却では安易なリノベーション・リフォームを避けよう
●リノベ・リフォームをしても多くの場合コストを回収できない
基本的に、条件の恵まれた一部のマンション以外は、リノベーションやリフォームに費やした費用を回収できません。
マンションをリノベーションやリフォームしてから売る場合、工事費用を回収するためには、もとの状態でついていた査定額に工事費用を上乗せする必要があります。 例えば、不動産会社の査定で1,000万円という結果が出たマンションを売るため、300万円かけてリノベーションした場合、売値を1,300万円にしないと大損です。
ただ、1,000万円で売れるだろうと予想されていた物件を、1,300万円で売るのは簡単ではありません。 いくらリノベやリフォームで中身を新築同然にしたとしても、その地域でマンションを探している人が、リノベやリフォームに300万円分の価値を感じるとは限らないからです。
●条件の良い物件も地域の予算を越えていると売るのが難しい
不動産の取引額は、大部分が地価によって決まります。
大抵の場合、周囲に同じくらいの広さと仕様で価格も同程度の物件があるため、相場より高い物件はなかなか売れません。
マンションのリノベーションやリフォームをする場合、相場から離れた金額にならないよう、工事の内容や費用を調整する必要があります。
●リノベ・リフォームの仕様を選ぶ戦略も必要になる
同じ予算でも、可能なリノベーションやリフォーム工事の内容はさまざまです。
たとえば、マンションのリビング中心にお金をかける場合と、水回りの手直しにお金をかける場合では、工事後の完成像が大きく変わってきます。
ここで重要になってくるのが、工事内容の取捨選択。
地域や時期によって、家を買う人が物件に求める要素はそれぞれです。 極端な話、中古マンションを買ってから自分でリノベーションやリフォームをしようと考える人の多い地域なら、工事をせずにそのまま売却した方が良いでしょう。
また、壁や床を張り直す工程ひとつ取っても、モダンなデザインにするのか、それともナチュラル系でまとめるのかで物件の印象が大きく変わります。 土地ごとに購入希望者の年代や好みが違うので、ご自身の物件に興味を持つ層に合わせて施工内容を調整しましょう。
リノベやリフォームをした方が良いケース
●水回りの設備が破損・老朽化している
- キッチン
- トイレ
- 浴室
といった水回りの設備が壊れていたり、老朽化していたりする場合、リノベーションやリフォーム工事をするのがおすすめです。
中古マンションの査定や内覧では、水回りの状態を厳しくチェックされます。 水回りに問題のある物件は、購入後に修理する手間とお金がかかるため、不動産市場で人気がありません。
そのほかの場所に問題があっても、水回りの修理や取り替えには優先的に予算をかけましょう。
また、水回りの配管など、目に見えない部分の劣化対策も重要です。 マンションの売却後に雨漏りが起きたり、配管の劣化から水漏れが発生したりすると、売り主の責任を追求されてしまいます。
●間取りや内装が需要に合っていない
洋室がなく和室のみなど、現代の生活に間取りや内装が合っていない場合も、リノベーションやリフォームの出番です。
ただ、水回りのリノベーションやリフォームに比べると、内装工事はあまり費用が高くありません。 和室のタンスをクローゼットにする工事など、工具を用意して手順を調べれば、自分でできる作業も多いです。
●立地が良く高額売却を狙いやすい
駅前など、立地が良く高額売却できるポテンシャルを秘めているマンションは、リノベーションやリフォームを検討しましょう。
不動産は、欠点や問題点を減らせば減らすほど売りやすくなります。 「内装が汚い」「水回りが壊れている」といった欠点を解消すれば、さらなる高額売却も可能です。
まとめ
マンションのリノベーションやリフォームは、
- 水回りの故障・老朽化
- 間取りが現代の仕様に合っていない
- 好条件の立地で手をかければさらに高く売れる可能性がある
場合に考えましょう。
なぜ工事をするのか、工事をすることでどのようなメリットがあるのかを考えながら準備をしないと、せっかくリノベーションやリフォームをしても無駄にしてしまいます。
ただし、工事の必要性を見抜くためには、相場やトレンドといった地域情報が必要です。 マンション売却におけるリノベ・リフォームについて相談したい場合は、ぜひ一度、当店をお訪ねください。