リノベーションは役に立つ？リノベ物件売却のリスクと良くある失敗談｜永大ハウス工業

「不動産を少しでも高く売りたい！」 と考えている場合は、物件のリノベーションを検討しましょう。

リノベーションとは、住宅の内装や間取りに手を加えて、元の状態とは違う価値を付け足す、住宅の再生工事のことです。

ただし、住まいのリノベーションにはお金も時間もかかります。 安易なリノベはかえって不動産売却の妨げになってしまうので、慎重に計画を立てましょう。

今回は、リノベーション物件売却の失敗を避けるために知っておきたい、リノベ物件のリスクと良くある失敗談をご紹介します。

●リノベーションすれば不動産を高く売れるわけではない

築年数の古い住宅でも、内装や外観を手直しして新築同然にできるのが、リノベーション工事です。

ただし、不動産市場では「内装のきれいさ」で売却価格が大きく変わるわけではありません。 一般的に、不動産の資産価値を左右するのは「築年数」と「立地の良し悪し」です。 リノベーション後で内装や見た目がきれいになっていれば、購入希望者の受けは良くなりますが、築年数を覆るほど物件の価値を高くはできないのです。

また、リノベ物件は、工事にかかった費用を回収するために、不動産の売り出し価格を元の状態より高くする必要があります。 工事費用の分だけ売却額を妥協できなくなるため、無計画なリノベーションはおすすめできません。

●リノベーション失敗談1：リノベーションの内容が購入希望者の好みと合わなかった

不動産は、地域によって需要やおおよその予算、住まいを探す人の属性が決まってきます。 例えば、子育て支援に力を入れている地域の物件をコンクリート打ちっぱなしのおしゃれなデザイナーズ物件にリノベーションしても、内覧の予約は入らないでしょう。

また、不動産売却に伴ってリノベーション工事をする場合、せっかくだからと内装にこだわりすぎるのも問題です。 自分から見て使いやすく快適だと感じる仕様やデザインが、購入希望者にも好かれるとは限りません。

不動産をリノベーションしてから売る場合、地域密着型の不動産業者と相談しながらターゲットに合った内容で工事するか、万人受けするシンプルな間取り・デザインで工事すると良いでしょう。

●リノベーション失敗談2：リノベーションにお金をかけすぎてしまった

予算のかけすぎも、リノベ物件売却の失敗談としては良くあるケースです。 リノベーションの工事代金は、内容次第で数百万円のコストがかかります。 リノベ後に売却する場合、工事費用を売り出し価格に上乗せしないと、かけたコストを回収できません。

同程度の広さと立地条件を持った物件が複数あるなかで、1件だけ相場より数百万円高い物件を売り出せば、高確率で売れ残ってしまうでしょう。

苦労して個性的なリノベ工事を実施しても、顧客に受けるとは限らない以上、リノベーションにかける予算は必要最低限に抑えるのが基本です。 とくに、中古不動産売却では内覧で水回りを厳しくチェックされるため、水回りの補修や設備の入れ替えを中心に工事の内容を考えましょう。

●水リノベーション失敗談3：実力不足のリノベ業者に工事を依頼してしまった

不動産をリノベーションしてから売る場合、まずはリノベーション会社を探して工事を依頼する必要があります。

しかし、不動産売買の仲介会社と同じで、リノベ業者の品質もピンからキリまでさまざまです。 なかには、「見た目さえきれいにすれば良いだろう」と、配管等の劣化に気づいていても補修を提案してこない業者や、法外なお金を取って実際には仕上がりの良くないリノベーションを実施する悪徳業者も存在します。

特に、マンションの配管関係は外から見ても劣化の程度が分かりづらいため、配管を取り替える工事には高い技術力や経験が必要です。 リノベーション業者を探す場合は、信頼できる不動産業者から紹介してもらうと良いでしょう。

不動産の状態や条件によって、リノベーションをした方が良いのか、それともリノベーションなしでそのまま売却した方が良いのかは変わってきます。

解体して更地にしてから売った方が高額になる不動産もあれば、リノベなしでもハウスクリーニング等で十分高額売却を狙える物件もあるので、安易なリノベーションは避けましょう。

地域のニーズや中古不動産の相場を知らず、変わった仕様のリノベをしたり、リノベ工事にお金をかけすぎたりしても、売却を失敗するだけです。

物件によっては、リノベーションで内装を新しくすることで売却しやすくなります。 ただ、無計画なリノベーションは、不動産の売り出し価格を相場より高くしてしまうだけで、意味がありません。

重要なのは、売りたい物件の立地や条件に合わせて適切な販売戦略を練ることです。 不動産の地域事情は地元で長年活動している業者が一番詳しいので、まずはリノベーションするべきかどうかを地元の不動産業者に相談しましょう。