不動産を高く売るコツ!他人に貸している不動産を売るときの注意点
2019.12.24
他人に貸し出して賃料を取っている物件をできるだけ高く売るためには、定期メンテナンスが必要不可欠です。
立地条件が良く広い物件でも、建物が老朽化していたり、将来的な収益性を見込めなかったりする場合は売却できません。
ただ、賃貸物件を売却した経験がなく、どういう点に注意すれば良いのかわからない方も多いでしょう。
そこで今回は、他人に貸し出している賃貸物件を少しでも高く売却するコツや、売却時の注意点について解説していきます。
賃貸物件の資産価値を維持するためにはメンテナンスが必要不可欠
●賃貸物件の売却額は「収益性の高さ」で決まる
「マイホーム」
「親族から相続したものの自分では住む予定がない家」
など、住むことを目的とした住宅の売却額を左右するのは、ほとんどの場合、立地です。
駅前など、立地条件の良い場所にある不動産は、多少築年数が古くても好条件で売却できます。
ただし、賃貸物件売却では、立地ももちろん大切ですが、「収益性の高さ」の方が重要です。
居住用の不動産は、地域の相場や物件の現況から査定額を計算しますが、賃貸物件の場合「購入後どの程度の利益を期待できるのか」で査定額が決まります。
立地条件が良くても、売却する時点で空き室が多かったり、老朽化していて長く運用できなかったりする場合は、利益を出すのが難しいためなかなか高く売れません。
賃貸不動産を購入する層は、基本的に投資や資産形成をするために物件探しをしています。
デザインや内装の充実度よりも、「儲かる可能性が高いか低いか」で購入を決めるので、物件の資産価値を維持するためにメンテンナスが必要不可欠なのです。
修繕費を積み立てて定期的に大規模修繕を依頼しよう
収益性が売却額を大きく左右する賃貸不動産売却では、「いかに建物の寿命を伸ばして資産価値を長持ちさせられるか」が重要になってきます。
そして、建物の寿命を伸ばすためには、定期メンテナンスが欠かせません。
その中でも優先順位の高い不動産のメンテナンスが、約10年に一度のペースで必要になる大規模修繕工事です。
一戸建てもマンションも、基本的には約10年で外壁の塗装がはがれたり、防水工事の効果が薄れてきたりします。
見た目がボロボロになっている賃貸物件は、よほど入居率や立地等が好条件でない限り、高額売却できません。
外壁の劣化は物件をひと目見たときの印象を大きく低下させますし、屋根や外壁の防水性に難のある物件は、湿気や雨で劣化が進みます。
不動産を長持ちさせるためには、
- 外壁の再塗装
- 水回り設備の点検や交換
- 防水工事のやり直し
といった大規模修繕工事を定期的に行う必要があるのです。
ただし、大規模修繕工事には、数十~数百万円単位のお金がかかります。
賃貸物件の場合、入居者から回収した家賃の一部を分けておき、積立金から工事費用を出すという方法が一般的なので、賃貸不動産のオーナーは毎月の家賃から忘れずに修繕積立金を積み立てておきましょう。
賃貸不動産は「寿命を迎える前に売る」のが鉄則
賃貸不動産売却の注意点として、押さえておきたいのが売却のタイミングです。
物件にもよりますが、基本的に大規模修繕を3回実施した物件は、寿命を迎えて修繕だけでは住まいの問題を解決できなくなってきます。
賃貸物件は、居住用の物件に比べて人の出入りが激しい分、建物や設備の劣化も早いです。
寿命を迎えた物件は、安全性にも問題があるため、売りに出しても買い主を見つけられません。
一度、解体してから建て替えるといった対策も必要になるため、賃貸物件は「高く売れる間に売る」ことを考えましょう。
賃貸不動産売却は売却相手を厳選することも大切
賃貸不動産の売却を成功させるコツとして、ぜひ知っておいて欲しいのが買い主の厳選です。
賃貸不動産を購入するのは、
- 個人投資家
- 賃貸物件の管理をしている不動産業者
のどちらかに限られます。
資金力でいえば、個人投資家よりも企業として活動している不動産業者の方がお金を持っているため、不動産をできるだけ高く売りたい場合は業者向きの宣伝広告をするのがおすすめです。
一方、売却相手を増やして少しでも早く物件を売却したい場合は、個人投資家でも手を出しやすい価格設定をするといったテクニックが使えます。
「どういう相手に売り込むか」によって、売り出し価格や広告の内容を変える必要があるため、賃貸不動産を売るときは賃貸物件の取り扱いに慣れている不動産業者を頼りましょう。
まとめ
賃貸物件を売却する場合、居住用物件とは違った販売戦略を考える必要があります。
賃貸用の不動産は、物件の査定でも相場より収益性が重視されるため、定期メンテナンスや大規模修繕にお金をかけて資産価値を維持することが大切です。
また、賃貸物件としての寿命を迎えてから売却を検討しても、多くの場合買い主を見つけられません。
賃貸物件には売りどきもあるため、信頼できる不動産業者と相談しながら、もっとも高く売れるタイミングを探りましょう。