住まいの価値を維持する住宅メンテナンスのポイントを解説①
2020.01.06
不動産は、普段のメンテナンス次第で劣化の程度が大きく変わってきます。
「築年数が古くて壁にヒビが入っており、水回りも汚れている家」と「築年数こそ古くても、丁寧にメンテナンスされていて実用上・外見上の問題がない家」なら、後者の方が売りやすいです。
ただ、どのような点に気をつければ、住宅の資産価値を維持できるのか、ピンとこない方も多いのではないでしょうか。
今回は、不動産の資産価値を維持するために役立つ、住宅メンテナンスのポイントを解説します。
ヒビ・割れ・塗装!外壁のメンテナンス
●原価方式
住まいの外壁は、内覧時の第一印象を大きく左右する設備です。
不動産業者や不動産ポータルサイトの間取り図に魅力を感じても、いざ内覧をするときに一戸建てやマンションの外壁がボロボロになっていると、「説明されていない問題点があるのではないか」と疑われてしまいます。
同程度の間取り・立地・価格の物件があれば、外観の良くない不動産の方が売れ残りやすいので、住まいの外壁はお金をかけてメンテナンスしましょう。
●外壁のヒビ・割れはできるだけ早く補修しよう
外壁のメンテナンスで最も注意したいのが、壁のヒビ・割れです。
基本的に、住宅の壁自体は頑丈に作られているため、気が向いたときに掃除をする以外、自分でメンテナンスをする必要はありません。
ただ、壁に小さなヒビや割れが入っていた場合は、業者を呼んで補修してもらいましょう。
なぜなら、外壁のヒビや割れは、放置すればするほど悪化してしまうからです。
亀裂を通じて壁の内部に雨水等が入り込むと、内部のコンクリートや鉄筋にもダメージが蓄積されてしまいます。
ヒビや割れが大きくなればなるほど、住宅の基礎の対するダメージや補修にかかる費用も大きくなってしまうので、トラブルが小さいうちに対処しましょう。
●約10年で外壁の再塗装も必要になる
使用している塗料や外壁材にもよりますが、一般的な外壁の塗料は、塗ってから約10年で寿命を迎えます。
外壁塗装は、雨風や汚れ、紫外線から外壁材を守るためのコーティングです。
劣化したまま放置すると、壁にヒビ・割れを始めとした悪影響が出やすくなるため、10年に一度は外壁塗装を頼みましょう。
ただし、2階建て以上の住宅を塗り直すためには、足場を組む必要があります。
塗装だけならともかく、足場の設置費用を含めると、壁の再塗装だけで100万円以上かかるケースも多いので、メンテナンス費用はコツコツ貯めておきましょう。
キッチン・トイレ・排水管!水回りのメンテナンス
日常的に利用する場所であり、汚れも溜まりやすい水回りは、メンテナンスの有無で劣化の度合いが大きく変わってきます。
キッチン・トイレ・浴室など水回りのトラブルを放置していると、設備が故障して水やお湯を使えなくなったり、水漏れや汚水による悪臭問題が出たりする可能性もあるため、注意が必要です。
一旦、大規模な水漏れや汚水の溢れなどで室内に悪臭が染み付くと、クリーニングをしてもなかなか臭いが落ちません。
お手入れ不足が売却のしやすさや売却価格に直結するため、水回りは手を抜かずにメンテナンスしましょう。
●水回りのメンテナンスは定期的な掃除が一番大事
水回りのメンテナンスで最も重要なのは、定期的な掃除です。
汚れを落とし、水気を拭き取って乾燥させるだけでも、設備の寿命を伸ばせます。
特に注意したいのが、金属部品のサビです。
水回りの金属パーツは、基本的にサビに強いものが使われているものの、絶対にサビないわけではありません。
サビを放置するとほかの場所までサビていくため、軽度のサビを見つけたら、研磨剤などを使って落としましょう。
雨漏り対策・屋根や瓦のメンテナンス
住宅の劣化を進める大きな原因の一つが、「湿気」です。
屋根瓦や屋根材の破損を放置して雨漏りが発生すると、屋根裏や天井部分に雨水が溜まり、カビの発生や木材の腐食といったトラブルへつながります。
一旦腐ってしまった建材は、補強をしても元には戻りません。
木材が腐ると当然強度も下がってしまうため、壁や天井が歪んだり、地震などの災害時に倒壊したりするリスクも高まってしまいます。
上記のような深刻なトラブルを防ぐために有効なのが、定期的な屋根の再塗装と修理です。
特に、台風後などは飛来物で屋根が破損しているケースも多いので、脚立などを使って大きなゴミが乗っていたり、屋根瓦が破損したりしてしないか確認しましょう。
まとめ
住まいの売却価格や物件の売りやすさは、どれだけ丁寧にメンテナンスされているかで決まります。
立地などの条件が良くても、内装や外観が度を越えて傷ついたりボロボロになったりしていると、買い主を見つけられません。
予算にも限りがあることを考えれば、住宅を隅から隅まで完ぺきな状態で維持するのは困難です。
壁や水回り、屋根といった深刻なトラブルにつながりやすい場所のメンテナンス方法を広めて、不動産の資産価値を守りましょう。