不動産を高く売る工夫!ホームステージングのメリットとデメリット
2020.03.25不動産を少しでも高く売りたいと思ったときに使える手段の一つが、「ホームステージング」です。
売却物件の内装を、ホテルやモデルハウスのように仕上げるホームステージングを利用すれば、内覧時の印象を最大限に高められます。
ただし、ホームステージングもタダでは利用できません。
今回は、家を売る人が知っておきたいホームステージングのメリットと、デメリットを解説します。
ホームステージングとは
ホームステージングとは、売却物件の家具を入れ替えて、モデルハウスに飾り立てる空間演出のことです。
普段利用している家具や家電を一旦搬出し、デザイン性の高いおしゃれな家具や家電を設置するため、ホームステージングの有無で内覧時の印象は大きく変わります。
日本ではあまり浸透していない手法ですが、専門の業者に頼めばインテリアコーディネートも家具の搬入・搬出も任せっぱなしにできるので、手間もかかりません。
ホームステージングを利用するメリット
●内覧でより良い印象を残せる
ホームステージングの利用をおすすめする一番のメリットは、物件の内装を魅力的に演出できることです。
中古物件は、散らかっていたり汚れていたりして、生活感・不衛生感があるとなかなか売れません。
かといって、室内に何もない空き部屋状態だと、どのような新生活を送るのかを買い主側がイメージできないので、アピールポイントが弱いです。
その点、不要な家具や荷物を片付け、家具や小物を飾り付けておしゃれに仕上げるホームステージングを利用すれば、生活感を減らしつつ物件をきれいに見せられます。
●ホームステージング後の写真を使えば集客力もアップ
ホームステージングの利用時に、写真を残しておける点もメリットです。
インターネットで物件情報を検索するとき、真っ先に買い主の目に入るのは物件写真。
価格や間取りも重要ですが、写真の画質が悪かったり、写真の枚数が少なかったりすると、内覧の申し込みや問い合わせまで話が進みません。
しかし、「プロにコーディネートしてもらった状態」のきれいな写真があれば、より多くの注目を集められます。
●利用者が少ないため差別化しやすい
「家は買うもの、もしくは借りるもの」という意識の根強い日本では、一般消費者による不動産の売却ノウハウがまだまだ未熟です。
海外に比べて、ホームステージングの利用者がそもそも少ないため、ホームステージングを利用するだけでライバル物件と差別化できます。
●プロにインテリアをコーディネートしてもらえる
ホームステージングの業者は、プロのインテリアコーディネーターです。
「○人家族向けのインテリア」「○○な暮らしを好む人向けのインテリア」など、物件を売り込みたい買い主の属性に合わせて内装を作り込んでもらえます。
また、プロのインテリア術を参考にして、新居の家具選びを充実させられるのもポイントです。
ホームステージングを利用するデメリット
●ホームステージングの利用料がかかる
ホームステージングもタダでは利用できません。
サービスの利用期間や間取りの広さによって金額は変わりますが、数時間の家具レンタルでも数万円ほどの費用がかかるため、「家を売るためにあまりお金を使いたくない」場合、利用しづらいでしょう。
●ホームステージング中は生活しづらい
売り主が住んでいる部屋のホームステージングを頼むと、使っている家具を運び出して、レンタル家具を運び込むことになります。
家具の搬出や搬入作業は業者にやってもらえますが、ホームステージング中に普段通りの生活をしづらくなる点には注意が必要です。
●ホームステージングの結果を内覧者が気にいるとは限らない
お金をかけてホームステージングを頼んだとしても、絶対に高く売れるとは限りません。
デザインには好みもありますし、購入希望者の属性に合わせてデザインを調整する必要もあります。
ホームステージングの成功には、広告対象に合わせたインテリアを提案できる業者の見極めが必要不可欠です。
ホームステージングの料金相場
ホームステージングの料金は、
- 数ヵ月単位のプラン:15万円前後
- 数時間のプラン:5万円前後
を目安にしましょう。
空き家の一戸建て全体をホームステージングする場合、数ヶ月契約だと10~30万円ほどかかります。
ただ、数時間程度なら、住んでいる状態でも5万円前後で内装のコーディネートと家具のレンタルを頼めるので、物件の状態や売り出し方に合わせて利用するかどうかを決めましょう。
まとめ
不動産売却では、主に不動産ポータルサイト等に掲載する物件写真を見て興味を持った人が、内覧をして物件を買うかどうかを決断するという流れが一般的です。
内覧の印象を改善すれば、その分不動産が売れる可能性やチャンスを高めることにもつながります。
「少しでも家を高く売りたい」「より良い条件で住まいを手放せるなら多少手間をかけても構わない」人は、ぜひ一度ホームステージングの利用を検討してみましょう。