どうして売れないの?売れ残りやすい不動産の特徴や共通点とは
2020.04.03
不動産が思った条件で売れないときに重要なのが、「なぜ売れないのか」を分析することです。
何らかの事情で売れない物件を手放すためには、「売れない理由」を解消する必要があります。
ただし、多くの売り主は不動産売却の素人です。
自分が売り出している住まいや土地のどこに問題があるのか、考えてもわからないケースが大半でしょう。
そこで今回は、売れ残りやすい不動産の特徴や共通点を解説します。
なかなか売れない不動産の特徴
●なかなか売れない不動産の特徴:築年数が古い
なかなか売れない不動産の特徴として、良くあるケースが「単純に古い」物件。
日本では、税法等の関係上、築20年を越えた時点で木造一戸建ての資産価値がほぼゼロに下がってしまいます。
中古不動産の相場や適正額は、周辺の地価や取引履歴、そして資産価値によって決まる部分が大きいので、古いだけで売却の難易度が高くなってしまうのです。
築年数の古い物件は、その分、内装をきれいにしたり、内覧対応を充実させたりして、付加価値を高めてから売りましょう。
●なかなか売れない不動産の特徴:駅から遠い
「駅から遠い」ことも、売るのが難しい不動産の特徴です。
特に、利便性を重視されがちなマンション物件は、駅から離れていると途端に購入希望者が減ってしまいます。
駅から遠いマンションを売る場合は、駅以外の公共交通機関や、周辺環境の充実度などに目を向けて、物件のアピールポイントを見つけましょう。
なお、一戸建ては元々駅から離れた住宅街に建てられることが多いので、駅との距離よりも周辺施設の利便性が重要になってきます。
●なかなか売れない不動産の特徴:土地・建物が大きすぎるまたは小さすぎる
中古の不動産市場で最も活発に売買されているのは、一般的な広さ・大きさの物件です。
広い土地や大きな土地は、地価の安い都市部でも中々買い主が見つかりません。
たとえ地価が安くても、土地・建物が大きければ大きいほど日々のお手入れが大変になり、固定資産税も高くなってしまうからです。
同様に、小さすぎる物件も、住みづらいと感じる人が多いので、あまり好まれません。
広い土地や大きな建物を売るときは、土地を分割したり、不動産の買取業者に買い取ってもらったりすると良いでしょう。
逆に、狭い土地なら隣地を買い上げて広くしてから売る、狭小住宅なら住民だけが分かる物件の魅力を伝えるといった戦略を取るのがおすすめです。
●なかなか売れない不動産の特徴:増改築や法改正の影響で建築基準法に違反している
- 法改正によって、現行の建築基準法をクリアしていない
- 建物が古く新耐震基準を満たしていない
- 知らない間に増改築した結果、建ぺい率や容積率をオーバーしてしまった
等の物件は、建て替えたりリフォームやリノベーションをしたりするときに、法律上問題がないように手を加える必要があります。
安易に建て替えたりリフォーム・リノベーションしたりできず、買い主側の選択肢が狭まってしまうため、売りづらいです。
対策としては、訳あり物件として値引きして売ったり、更地にして問題を解決してから売ったりすると良いでしょう。
●なかなか売れない不動産の特徴:ご近所トラブルがあったり事故物件だったりする
- 騒音問題がある
- ご近所ともめている
- 過去に自殺や事故の現場になったことがある
- 近くに反社会的勢力の事務所がある
など、一般的に住みづらい条件を持った物件は、売却の難易度も高めです。
同程度の価格で同じような間取りの物件があると、どうしてもライバル物件の方に申し込みが流れてしまいます。
事情を説明したうえで値引きをして、「問題を気にしない」タイプの人に売り込むか、業者に相談して買い取ってもらうのがおすすめです。
条件が良くてもなかなか売れない物件の共通点
●条件が良くてもなかなか売れない物件の共通点:荷物が多く散らかって見える
整理整頓されていても、荷物が多いと散らかっているように見えてしまいます。
価格や間取りといった書類上の条件に満足していても、内覧時の印象が悪ければ、売買契約の成立まで話は進みません。
レンタル倉庫を借りて荷物を運び出したり、ホームステージングを利用したりして、雑然とした印象を打ち消しましょう。
●条件が良くてもなかなか売れない物件の共通点:水回りの汚れが目立つ
中古住宅の内覧で、最も厳しくチェックされるのがキッチン・浴室・トイレの水回りです。
水回りの劣化や汚れは目立つので、自分で掃除をしても汚れが気になる場合は、プロの業者に掃除してもらいましょう。
●条件が良くてもなかなか売れない物件の共通点:適切なメンテナンスや補修がされていない
目立つ傷や雨漏り、機器の故障といった住宅の問題は、住まいの寿命を縮めます。
定期的にお手入れされていないと、売り主や物件に対する印象が悪くなってしまうので、最低限壊れている場所、問題のある場所はお金をかけて直しましょう。
まとめ
多くの場合、人気の物件や売れやすい物件は、特に戦略を立てなくても買い主が見つかります。
しかし、売れ残りやすい物件を売るためには、売れない原因の解明と適切な対処が必要不可欠です。
自分一人の力ですべての問題点を明らかにし、対処をするのは難しいので、不動産業者と相談しながら販売戦略を練りましょう。