当てはまったら要注意!不動産の短期売却に失敗してしまう理由とは
2020.04.03
中古不動産売却は、基本的に減点方式で不動産の評価が決まります。
欠点や問題点が多ければ多いほど、不動産は売れません。
不動産を短期間で売りたい場合、「売却の失敗につながる理由・要因」を一つでも減らしていくことが重要です。
そこで今回は、不動産の短期売却に失敗してしまう理由をご紹介します。
本コラムを参考に、「物件が売れ残ってしまう理由」を解消しましょう。
不動産業者を決められない
●業者選びに手間取ると、その分、売却までの期間が延びてしまう
不動産売却には、数ヵ月単位で時間がかかります。
ごくまれに、売り出してから1ヵ月ほどで買い主が見つかるケースもありますが、売り出してから3ヵ月~半年はかかるのが一般的です。
売却の所要時間は、「不動産業者を決めてから」カウントしたものなので、不動産業者探しに時間をかけると、その分、売却が終了するまでの時間も延びてしまいます。
●不動産業者選びに失敗した場合も売却に時間がかかる
すべての不動産業者が、不動産の売却を成功させてくれるとは限りません。
そんなときに効果的な対処法の一つが、「契約している不動産業者の変更」です。
ただ、売り主が不動産業者との間で交わす契約は、原則3ヵ月単位の期間制。
明確に相手側に非があるならともかく、契約期間中に契約解除をするとトラブルになる可能性もあります。
トラブルを避けるために、3ヵ月待って契約を解除してから新しい業者と契約する必要があるので、不動産業者選びに失敗すると、約3ヵ月ずつ売買契約の成立がどんどん遠ざかってしまうのです。
売り出し価格が高い
●相場よりも高い不動産は売れ残る可能性が高い
近隣地域の取引相場より高値の不動産は、なかなか売れません。
土地や建物に対する思い入れから、「この金額以下では売りたくない」と強気の値付けをする売り主は多いものの、主観的な思い入れと客観的な物件の価値は別物です。
売り値を決めるときは、不動産業者の査定やアドバイスを聞いて、相場の前後に落ち着けましょう。
●査定額をそのまま売り出し価格にすると生じるリスク
ただし、査定額を信用して、そのまま売り出し価格を決定した結果、売れ残ってしまったというケースもあります。
不動産売却の見積もりで出してもらう査定額は、あくまでも「不動産業者の見立てでは、おおよそこれくらいの金額で売れるだろう」という予想値です。
「絶対にこの金額で売れる」という数字ではないため、あえて査定額を高く出し、契約を取ってしまおうとする不動産業者に相談すると、思ったような結果につながりません。
業者を選ぶときは、複数社からまとめて見積もりを出してもらい、各社の平均値に近い査定をしている業者に相談しましょう。
相見積もりを活用し、自分なりに物件価格の決定理由を説明できるようになれば、「値付けのミス」による売却の失敗を防げます。
売り惜しみをしている
●「もっと良い条件の買い主が出てくるかも」は失敗のもと
不動産売却において、条件の良い買い主との出会いは運次第です。
「この条件で買ってくれる人がいるなら、もっと良い条件の買い主が出てくるはず」
「複数の買い主に交渉を持ちかけて、売却価格を釣り上げよう」
といった考えは、売れ残り物件への第一歩。
ある程度、条件の良い買い主が出てきたら、欲を出さずに交渉をまとめてしまいましょう。
●購入希望者を断り続けると業者側のやる気がなくなってしまう
「もっと高く売れる」と何度も購入の相談を断っていると、買い主を探して営業してくれている不動産業者の担当者がやる気を失ってしまうことも。
大抵の場合、担当者が扱っている売却物件は一つではないので、「このオーナーの物件は売りづらい」と判断されてしまえば、物件の売却や広告に力を入れてもらえません。
チャンスを逃さず売却を決断できるように、「どうしても値引きしたくない」「○円以上なら売る」「○ヵ月以内に売れなかったら、値下げしてでも売る」など、自分なりの売却条件や優先順位を決めておきましょう。
●不動産業者側の事情で売却に時間がかかる場合も
意外かもしれませんが、不動産業者にはそれぞれ「得意分野」が存在します。
すべての業者が、中古の不動産売却を得意としているわけではありません。
そこで重要なのが、不動産業者の見極めです。
- 査定が適正額
- 強引な営業をしてこない
- 質問・問い合わせに対して丁寧に答えてくれる
- 過去の売却実績を見せてもらう
など、見積もりの対応を見て契約する不動産業者を選びましょう。
まとめ
不動産の売れ残りを防ぐためには、
- できるだけ短い期間で信頼できる不動産業者を見つける
- 適切な値付けをする
- 自分なりの売却ルールを作ってむやみに売り惜しまない
ことが重要です。
このなかでも特に重要なのが、不動産業者の探し方。
不動産業者選びに失敗すると、その後の価格決めや売却ルールづくりにも良くない影響が出てしまいます。
相見積もりを活用したり、相談時の対応から人間的な信用度をチェックしたりして、信頼できる業者を見つけましょう。