業者に任せて売ってもらおう!不動産を買取業者に引き渡すメリット
2020.08.21多くの人にとって、「不動産売却」という手続きは、仲介業者を通じて中古不動産市場で売るというイメージを持っている人も多いでしょう。
しかし、不要になった不動産の処分方法は、仲介による一般市場での売却だけではありません。
買取業者を利用すれば、直接建物や土地を買い取ってもらうことも可能です。
そこで今回は、不動産の買取業者を利用すべき状況や、買取業者を利用するメリット・デメリットについて解説します。
高額売却できる中古不動産はごく一部
●大半の不動産は高額売却・短期売却を狙うのが難しい
残念なことに、市場に出回るほとんどの不動産は、高額売却や短期売却を狙えません。
不動産の価格は、基本的に需要によって決まります。
好条件で売却できる物件は、「駅から近い」「ブランドイメージが良く高級住宅街として知られている」など、高く売れるだけの理由を持っているものだけです。
それにも関わらず、不動産売却の手間は、優良物件もそれ以外の物件もさほど違いがありません。
時間と手間を十分にかけられるなら、不動産を少しでも高く売るために努力するという手もありますが、手間をかける余裕がないなら、買取業者に預けてしまうのもおすすめです。
●売却しづらい物件は積極的に買取業者に任せよう
「駅から離れていて利便性が低い」
「事故物件等で市場の評判が良くない」
「田舎の土地なので需要が少ない」
「単純に広くて買主が見つからない」
といった条件に当てはまる不動産は、買取業者に売りましょう。
一般的には市場で人気のない不動産でも、業者から見れば利用価値があるというケースは多いものです。
土地活用や土地開発のノウハウを持った不動産業者なら、売主から買い取った土地に家を建てて売ったり、土地の形を整理して企業等に売却したりするといった手段も取れます。
もちろん、不動産の買取にもデメリットはありますが、「不動産が売れなかった場合の最終手段」として買取業者を利用すれば、短期間で効率良く不動産を処分できるでしょう
不動産を買取業者に引き渡すメリット
●短期間で売却できる
不動産の買取業者を利用する最大のメリットは売却期間の短さです。
一般的な不動産の仲介取引では、買主が見つかって物件を引き渡すまで、最低でも2~3ヵ月ほどかかります。
しかし、条件の良い買主が見つかるかどうかは運による部分も大きいですし、市場で人気のない不動産だと1年以上売れ残ってしまうこともあるため、なかなかスケジュールを立てられません。
しかし、買取の場合、相談している不動産会社との間で条件に合意できれば、最短数日で売却代金を受け取れます。
●不動産売却に向けた各種準備や内覧対応等が不要
仲介による不動産売却では、物件を商品として売り出した後、問い合わせや内覧の申し込みに対応するのが通常の流れです。
ただ、買取は不動産業者と1対1でのやり取りなので、複数名の問い合わせや内覧に対応する必要がありません。
査定を行うために訪れるのがプロの不動産業者ということもあって、掃除なども必要最低限で十分です。
「不動産を売りたいが、できるだけ手間はかけたくない」という人にも向いています。
●一般売却と違って仲介手数料がかからない
不動産市場で物件を売る場合、仲介業者に対する「仲介手数料」が必要です。
仲介手数料は後払いの成功報酬ですが、売却代金の一部から支払うことになるため、多少は手取りが減ってしまいます。
しかし、買取の場合は取引を仲介しているわけではないので、仲介手数料がゼロ円です。
手数料という面では、買取の方がお得だといえます。
●友人・知人・近隣住民に知られることなく不動産を売却できる
不動産業者に直接物件を買い取ってもらう不動産買取では、広告を出しません。
プライバシーを重視する人にとって、「周囲の人に家を売ろうとしていることが知られない」点は、大きなメリットです。
不動産を買取業者に引き渡すデメリット
●売却価格が相場よりも安い
買取だと、仲介による売却よりも取引価格が2~3割程度、安くなります。
仲介手数料が発生しないため、業者側の利益を確保するためにも売却価格は低くなりがちです。
●買取に対応している業者を見つける必要がある
一口に不動産業者といっても、すべての業者が同じ業務に対応しているわけではありません。
仲介を得意としている業者と買取に対応している業者も違うため、買取を重視するなら「不動産の買取業者」を探す必要があります。
まとめ
不動産売却の準備に時間をかける余裕がなかったり、一般的には人気のない不動産を売る予定だったりする場合は、買取サービスを利用しましょう。
業者と1対1で交渉することで、仲介よりも早く手軽に売却をまとめられるのが不動産買取の強みです。
ただ、一方で仲介に比べて売却価格が安くなったり、買取に対応している業者を探したりする必要もあります。
仲介で売却すべきか、それとも買取を選ぶべきかの判断は人それぞれ。
どちらが良いのか迷ったときは、仲介・買取の両方に対応している不動産業者に相談しましょう。