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売却難易度の高い「狭小住宅」売却のポイントを解説

2020.08.21

売却難易度の高い「狭小住宅」売却のポイントを解説

一般的な不動産売却は、立地の良い物件であればあるほど簡単に高く売れます。
しかし、たとえ立地が良くても、土地が狭く建物の間取りも特殊な狭小住宅は、あまり人気がありません。

そこで今回は、狭小住宅売却を少しでも良い条件で売るために知っておきたい、売却のポイントについて解説します。

狭小住宅とは

狭小住宅とは、いわゆる狭小地に建てられた住まいのことです。
厳密な定義があるわけではありませんが、多くの場合、土地の広さが50平方メートル以下の狭い土地に建てられている住宅のことを指します。

基本的に、不動産市場において人気があるのは、「郊外の広い家」か「駅前にある利便性の高い家」のどちらかです。
立地の良い土地は、広ければ広いほど土地の価格が上がっていくため、居住空間の狭い狭小住宅はいまひとつ人気がありません。

ただし、狭小住宅は、利便性の良い場所でも家を安く購入できる手段の一つです。
魅力の伝え方で売れるかどうかが大きく変わってくるため、売り方を工夫する必要があります。

狭小住宅の売却と一般的な不動産売却の違い

●単純に狭い

一戸建てを購入する層は、「子育て等で騒音を気にする必要のない家が欲しいから」「広い家に住みたいから」といった理由で戸建てを選ぶケースが多いです。
その点、狭小住宅は居住空間が狭いため、「広い家」を求める層のニーズを満たせません。
つまり、狭小住宅売却では、広さ以外のアピールポイントを見つけることが重要です。

●変形地が多い

広い土地を確保できる郊外や地方だと、そもそも狭小地を作る理由がありません。
そのため、狭小地は比較的駅に近い栄えたエリアに多いです。
ただ、駅前を始めとした開発の進んだエリアは土地の広さに余裕がないため、形が変わっていて使いづらいものが多く、売却しづらいという弱点を持っています。

●特殊な仕様・間取りの家が多い

ほかの土地よりも狭く、変形地も多い狭小地の住まいは、狭さを感じさせない住宅を作るために、特殊な仕様や間取りを採用しているケースが多いです。

ただし、自分たちにとって快適でも、その住まいが他人にとっても快適とは限りません。
デザインや仕様でオリジナリティーが高い狭小住宅は、大衆受けする一般的な不動産よりも、売り主が限られてしまいます。

●住宅ローンを組みづらい

狭小住宅は、一般的な不動産よりも人気がありません。
不動産市場で不人気の不動産は、当然他の不動産よりも高く売れる可能性が低いので、「ローンの担保としての価値が少ない」という意味で住宅ローンを利用しづらいです。
不動産を購入する人の多くは、現金ではなくローンで家や建物を購入するため、購入時にローンを組むのが難しい狭小住宅売却には注意を払う必要があります。

狭小住宅売却のポイント

●立地の良さをアピールする

狭小地は駅チカエリアにあることが多いので、まずは立地の良さをアピールしましょう。
不動産売却において、「最寄り駅に近い」「最寄り駅まで徒歩で行き来できる」点は、非常に大きな強みです。
また、立地に支えられた周辺環境の良さや、買い物の便利さなどがあれば、積極的にアピールしましょう。

●ライバル物件との比較で売り込む

狭小住宅は、同じエリアの物件よりも土地が狭いので、比較的価格が安いです。
「このエリアで他の物件よりも安く家が手に入る」というメリットを活かせば、短期間でも買主を見つけられるでしょう。

●内覧対応に力を入れる

広さや部屋数等をアピールできない狭小住宅も、内覧で買主に気に入ってもらえれば好条件で売却できます。
ホームステージングを駆使したり、内覧に参加して買主の質問に答えたりして、内覧の満足度を高めるのもおすすめです。

●更地にして売る

解体費用はかかりますが、いっそのこと建物を解体し、更地にして売るという方法もあります。
建物付きの土地よりも、空き地の方が活用しやすいため、更地にしてから売れば売却額等を底上げできるでしょう。

狭小住宅売却の注意点

狭小住宅売却における注意点は、

・無計画な解体やリフォームをしない
・相場を調べてから売り出し価格を決める

ことです。
建物の解体には、数十万円から100万円近い費用がかかります。
更地にしてもさほど高く売れない物件は、解体工事の費用を負担するメリットが薄いので、不動産会社に相談して解体やリフォームの費用対効果を事前に調べましょう。

また、狭小住宅に限らず、不動産は売り出し価格が相場より高いとなかなか売れません。
売却の可能性を高めるためにも、相場の調査は必須だと考えておきましょう。

まとめ

中古不動産市場では、多くの人にとって使いやすい間取り・広さ・立地を備えた物件が人気です。
そのため、一般的な物件よりも狭く、将来的に手放すのも難しい狭小住宅は、立地の良さや内覧対応等で売り込むことが重要になってきます。
ただ、値付けが相場から外れていると、どれだけ魅力的な狭小住宅でも売れません。
狭小住宅に合わせた売却プランを練るためにも、地域事情に詳しい不動産業者に相談しましょう。

 

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