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不動産はどうやって売るの?意外と知らない不動産売却の仕組みを解説

2022.09.27

不動産はどうやって売るの?意外と知らない不動産売却の仕組みを解説

不動産売却を成功させたいと思ったら、良い不動産業者を見つける必要があります。

ただ、不動産売却において業者が何を手伝ってくれるのかを理解していないと、どういった業者が良い業者なのか、契約した業者の仕事ぶりに問題はないのか自分で判断できません。

今回は、意外と知らない方も多い、不動産売却の仕組みを解説していきます。

不動産は仲介で売るのが一般的

●そもそも不動産の仲介って何なの?

不動産売却における仲介とは、簡単にいうと売り主と買い主のマッチングです。
仲介業者と契約すると、不動産を売りたい側と買いたい側それぞれの要望を業者が調べて、「この買い主はこの物件に興味を持ちそう」という相手を探してきてくれます。

また、不動産の売買に必要な各種手続き、例えば売買契約書の作成や名義変更手続きの段取り、物件広告づくりなども仲介業者の仕事です。
これらの業務を個人で行うのは難しいですし、専門知識がないと不備のある契約になってしまうリスクもあるので、市場で売買される不動産の大半が、不動産業者の仲介によってやり取りされています。

●仲介の仕組みと流れ

不動産の仲介は、売り主と買い主を結びつける作業です。
ただ、毎回都合良く売り主・買い主の双方が同じ不動産業者へ相談にくるわけではありません。
そこで、不動産の世界では、「レインズ」と呼ばれるシステムを使って、全国規模でありとあらゆる不動産情報を共有できるようになっています。
売り主側の不動産業者が物件情報をレインズに登録しておけば、買い主側の不動産業者が「家や土地を買いたい」という相談を受けたとき、違う会社であってもすぐに物件を紹介できるのです。

売り主側の仲介業者は、レインズを見た不動産業者からの問い合わせや内覧の申し込み、物件の説明、簡単な価格交渉等をしてくれます。
売り主本人がどういう考えを持っていても、実際に不動産業者や買い主と連絡を取り合う売り主側の不動産業者次第で売却結果が変わってしまうため、不動産売却ではどの不動産業者を窓口にするかが重要なのです。

仲介手数料はどうやって決まるのか

不動産業者に家や土地の売却を仲介してもらった場合、手数料として「仲介手数料」を支払う必要があります。
請求できる金額の上限は、不動産の売買価格に応じて3段階に制限されており、本来なら「200万円以下」「200~400万円以下」「400万円超」という金額ごとの計算が必要です。
ただ、上記のような計算をするのは大変なので、一般的には以下の数式を使って簡単に仲介手数料を計算します。

・(不動産の売買価格×3%+6万円)×消費税

なお、宅建業法による仲介手数料の制限は、あくまでも法外な額の手数料を請求できないようにするためのものです。
不動産業者によっては、上限より仲介手数料を安くしている場合もあります。

媒介契約の違い

売り主や買い主が不動産業者に仲介を頼むときは、「仲介手数料を支払う代わりに仲介業務をしてもらう」契約、媒介契約の締結が必要です。
そんな媒介契約は、契約内容によって3種類の違いがあります。

  • 一般媒介契約:同時に複数の業者へ仲介を頼んでも良い
  • 専任媒介契約:契約できるのは1社のみ。定期的に販売活動の報告等をもらえる
  • 専属専任媒介契約:必ず契約した1社経由で取引する。専任媒介契約よりも報告の頻度が高い

一番気軽に利用できるのは、一般媒介契約です。
ただ、仲介手数料が発生するのは「買い主を見つけてきた不動産業者」だけなので、一般媒介契約だと業者側が営業に力を入れてくれない場合もあります。
基本的には、専任媒介契約以上を交わすと良いでしょう。

仲介以外の売却方法はある?

●買取

不動産業者の中には、不動産を直接売り主から買い取る業者が存在します。
買取だと、物件情報をレインズに登録して買い主を探し、条件が合うように調整するといった作業が必要ないので、仲介よりも短期間で不動産を売却可能です。

ただし、買取は仲介よりも売却価格が下がります。市場での相場と比較した場合、2割から3割は取引額が安くなるため、売却を急いでいる時や、できるだけこっそりと不動産を売りたい時に利用すると良いでしょう。

●個人売買

業者に仲介を頼まず、個人間で不動産を売買するという方法もあります。
ただし、本来なら専門知識の勉強をしたプロに頼む各種手続きを自分でやることになるので、個人売買はトラブルになりやすいです。
不動産の取引は、動かす金額が大きいだけに一度揉めると長引くケースが多いので、できれば不動産の個人売買は避けましょう。

まとめ

不動産売却は、業者に仲介を頼んで売るのが一般的です。
日本にはレインズと呼ばれる不動産業者用のデータベースがあるため、プロに仲介を頼めば、別の業者経由で不動産を探している買い主とも交渉できるようになります。
なお、レインズは業者なら閲覧できるので、どの業者と契約を結んでも、探せる買い主の数は変わりません。

ただ、仲介手数料の金額や媒介契約の種類、交渉や物件アピールの上手さは業者によって違い、どの業者と契約するかで売却結果も変わるので、不動産を売るときは業者探しに力を入れましょう。

 

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