不動産査定の疑問を解消!どうして業者によって査定結果が違うの?
2022.10.18不動産を売りたいと思ったとき、多くの方がまずは不動産業者に手放したい物件の査定を頼みます。
ただ、不動産業界では、同じ物件の査定なのに業者によって査定金額に差が出るというケースも多いです。
A社では1,000万円、B社では1,100万円と査定価格にばらつきがあったら、どの業者に不動産売却を頼めば良いのか判断できません。
そこで今回は、不動産業者によって査定結果が違う理由と、不動産業者選びのポイントをお伝えします。
同じ不動産なのに業者によって査定結果が違う理由
●査定に使っているマニュアルの違い
同じ不動産なのに業者によって査定結果が異なるのは、査定に使うマニュアルがそもそも違うからです。
不動産の査定は、社内でどの営業マンが査定してもある程度、同じ数値を出せるように、間取りや築年数、立地、修繕の必要な箇所等に応じて不動産の価値を数値化して査定結果を計算できるようになっています。
多くの業者は、不動産流通推進センターという団体が作った価格査定マニュアルを使うのですが、独自にマニュアルを作っている業者もあるため、使っているマニュアルの評価基準によっては同じ物件でも違う査定結果が出てしまうわけです。
●実績や営業力の差
不動産の査定方法には、「過去似たような条件の不動産がいくらで取引されたか」を参考にして、査定価格を決めるものもあります。
同種の物件を多数売買している業者だと、数多くの取引データから相場を割り出せるので、より正確な見積もりが可能です。
また、営業力があると相場よりやや高くても売り切れるので、査定結果も良くなる傾向があります。
逆に、取引データが少なく営業力にも乏しいと、不動産を高額売却できないため、査定価格は相場か相場より低くなりやすいです。
不動産売却では一番高く査定してくれる業者を選ぶべき?
●査定結果が良い=高く売れるわけではない
不動産売却を成功させたいなら、「一番高く査定してくれるから」という理由で業者を決めるのはやめましょう。
査定結果が良くても、不動産が実際に高く売れるとは限らないからです。
実は、不動産の査定というのは、あくまでも業者が独自の判断基準で調べた、売却の予想額に過ぎません。
販売を任せてみたら、最終的に査定額より安い金額で売ることになったというケースも多いです。
世の中には、契約を取るためにやや甘めの査定をする業者や営業マンも存在します。
重要なのは、査定額が高いことではなく、高く売ってくれたり早く売ってくれたりする業者を見つけることなので、査定結果だけを見るのはおすすめできません。
●査定の何を参考にすれば良いの?
査定結果だけで不動産業者を選ばないほうが良いのなら、わざわざ査定を受ける必要もないのではと疑問を覚える方もいるでしょう。
実は、不動産売却において、重要なのは査定結果よりも査定の根拠です。
査定の根拠があいまいな業者は、査定自体も適当に進めているため、売り主が納得できるような査定結果の説明ができません。
査定について明確な説明ができるということは、売り主を納得させられるだけの取引実績や、営業力があるということです。
査定結果が出たら、査定の根拠も聞くようにしましょう。
業者選びでは査定以外にも見るべきポイントが多い
●営業エリアと実績
不動産業者を選ぶときは、査定だけでなく営業エリアや店舗数、売却実績も見るべきです。
地元で長く営業している、多店舗展開をしている不動産業者なら、実は悪徳業者でだまされてしまったというトラブルも回避できるでしょう。
また、売りたい土地や建物と同種の不動産を多数扱っている実績があれば、不動産売却の結果にも期待できます。
●レスポンスの早さや説明力
不動産売却では、担当の営業マンが営業活動を行ってくれるので、相性の良い営業マンや仕事のできる営業マンを見つけることも重要です。
レスポンスが遅く、説明が下手だったり答えてほしい質問を濁したりする営業マンだと良い結果は望めません。
気になる業者を見つけたら、何度か相談をしにいって、質問に対する返答速度や売却に関する提案能力等を確認しましょう。
●インターネット広告の見やすさ
現代では、多くの買い主がインターネットで物件広告を検索します。
ただ、不動産のインターネット広告は数が膨大なので、広告自体が見づらかったり分かりづらかったりすると、内覧や成約まで進みません。
だからこそ、不動産業者を選ぶときは、自社サイトや不動産情報サイトの物件広告を調べ、どういった広告を作っているのかをチェックしましょう。
まとめ
同じ不動産であっても、業者によって査定に使うマニュアルや査定の参考にする販売実績が違うため、査定価格には差が出ます。
ただ、不動産売却において、重要なのは査定額の高い業者を選ぶことではなく、不動産を良い条件で売ってくれる業者を見つけることです。
査定結果はあくまでも業者を比較する項目の一つとして考え、営業マンの対応を見たり、広告の分かりやすさをチェックしたりして、信頼できる不動産業者と契約しましょう。