築年数の古いアパートや団地を売却するときのポイント
2022.11.24築年数の古いアパートや団地は、築浅のマンションや一戸建てに比べて中々売却できません。
ただ、売れないからといって使う予定のない不動産をいつまでも持っていると、固定資産税や都市計画税で損をするだけです。
集合住宅の場合、修繕積立金や管理費を払っていても、建物全体の修繕費が足りないと物件の老朽化が進むので、できるだけ早く手放すことを考えましょう。
今回は、築年数の古いアパート・団地を売却するときのポイントをお伝えします。
築年数の古い集合住宅は売却するのが難しい
●古い物件はそれだけで人気がない
築年数の古い集合住宅は、古いからこそ中古不動産市場で人気がありません。
なぜなら、古い住宅と新しい住宅を比べた場合、築年数の古い不動産は建物として使える寿命が短く、修繕費も高いからです。
一戸建てと違って、戸数の多い集合住宅は、自分の部屋だけ建て替えるといった対策ができないので、住居として使える内に売却する必要があります。
●設備が古い
設備の古さも、築年数の古いアパートや団地の売却が難しい理由の一つです。
たとえば、古い物件に多いバランス釜は、設置スペースが必要なので、比較的新しいユニットバスに比べて浴槽そのものが小さく狭いというデメリットがあります。
また、トイレが和式、窓やドアの建て付けが良くない、エアコンや給湯器の電気代・ガス代が高いといった点も、不人気の理由です。
古い住宅は、設備の老朽化やサビ・汚れ等の影響も大きく、住み心地の良さをアピールしづらいという問題を抱えています。
●間取りが合わない
核家族化が進む現代の物件と違って、古い集合住宅はファミリー世帯向けなので、狭めの個室が多いです。
夫婦共働き世帯や単身者だと部屋を持て余してしまうため、家族向けの団地やアパートは、そのまま売り出してもなかなか興味を持ってもらえません。
また、耐久性の関係上、間仕切りで重さを支えているため、壁を取り払って大空間のリビングを造るといったリフォームがしづらいのも問題です。
古いアパートや団地の売却確率を底上げする方法
古いアパートや団地を売るときは、相見積もりを取りましょう。
相見積もりとは、2社以上の不動産業者に物件の見積もりを頼むことです。
古い集合住宅は、築浅物件に比べて売却条件が厳しいため、そのまま売りに出してもなかなか売れません。
不動産の魅力を高めてできるだけ良い条件で売るためには、リフォームで住環境を改善したり、適切なターゲットを選定したり、物件広告の見せ方にこだわったりする必要があります。
ただ、不動産をどう売れば良いのかを一般の方が自分で判断するのは困難です。
だからこそ、相見積もりで複数業者の意見とアドバイスを聞き、売却戦略を立てることをおすすめします。
築古アパート・団地をリフォームして売るときのポイント
●水回りを新しくする
築古のアパートや団地をリフォームする場合、効果的なのが水回りの手直しです。
中古住宅の買い主は、水回りのきれいさや新しさを重視しています。
同程度の価格帯なら、水回りのきれいな物件が良いと考える方も多いので、どこを手直しするか迷ったときは、トイレ・キッチン・浴室のリフォームを優先しましょう。
ただし、水回りのリフォームは、品質やデザインにこだわると費用が100万円を軽く越えてきます。
重要なのは新品の設備を入れることなので、無理にグレードの高い設備を選ぶ必要はありません。
●モニター付きのインターホンを設置する
古いアパートや団地は、オートロックがなく、玄関の前まで直接第三者が入り込める構造が多いので、モニター付きのインターホンまたはドアホンを設置するのも効果的です。
後付けタイプのインターホンであれば、1万円ほどで購入できます。
設置も簡単ですし、「この物件の売り主は不動産の防犯性も気にかけている」というアピールになるため、モニター付きのインターホンがない場合は積極的に取り付けましょう。
●想定する世帯に合った間取りにする
物件があるエリアによって、人気の間取りは変わってきます。
現在の間取りが地域のニーズに合っていない場合は、広いリビングを採用する、テレワーク用の書斎を造る、和室を洋室にするなど、間取りや内装をリフォームするのもおすすめです。
自由にリフォーム・リノベーションできる物件として安く売るという手もありますが、リフォーム済みで売り出せば、「すぐに入居したい」というニーズをつかめます。
まとめ
売却難易度の高い古いアパートや団地は、トイレやキッチンを新しくしたり、モニター付きのインターホンを設置したり、想定するターゲットのニーズに合わせたリフォームをしたりして、魅力を高めることが重要です。
ただ、売却の準備にお金をかけすぎると、その分、高く売る必要が出てきます。
不動産売却で損をしないようにするためには、どういった対策をいくら以内で実施すれば良いのかを見極める必要があるので、相見積もりを取って様々な業者の意見を聞き、納得できる販売戦略を立てましょう。