不動産売却の疑問を解消！家主が住んでいる状態でも家は売れるの？｜永大ハウス工業

不動産売却は、いつ買い主が見つかるかわからない手続きです。 内覧などに備えて早目に現在の住まいから引っ越すと、旧居の維持費と新居の家賃を両方負担することになるため、買い主が決まってから新居に移りたいと考える方も少なくありません。
そこで今回は、住んでいる状態で家を売る場合のメリットやデメリットについて解説します。

結論からいうと、家主が住んでいてもマイホームは問題なく売却可能です。 不動産売却において重要なのは、売買契約書で決めた引き渡し日までに、住宅を渡せる状態にしておくこと。 引き渡し日の数日前までに引っ越しと掃除が終わっていれば良いので、急いで引っ越す必要はありません。
ただし、今の家に住んだまま不動産の売却を進める方法には、良い面も悪い面も存在します。

●新居にいくら使えるのかわかっているため予算オーバーしづらい

引っ越すよりも先に買い主を探すメリットは、新居の予算を立てやすくなることです。 先に新居を買ってしまうと、予想した金額で不動産が売れなかったとき、新居の予算をどうやって工面するか頭を悩ますことになります。
しかし、実際にいくらで売れたか確認してから新居の予算を決めれば、予算オーバーする心配はありません。

●新居のための大きなローンを組みやすい

ローンが残っている家を売るときは、ローンの完済が必要です。
ただ、先に新居のローンを組むと、旧居のローンと新居のローン両方を背負うことになります。 仮に、融資の上限額が5,000万円で、住宅ローンが1,500万円残っているとしたら、3,500万円以上のローンは組めません。 先に家を売ってローンを完済しておけば、融資可能額に余裕が生まれ、最大5,000万円のローンを利用できるようになります。

●生活感をうまくアピールできると内覧の宣伝効果が上がる

住宅を売るときに大切なのは、買い主に「この家を買うと素敵な新生活が待っている」というイメージを持ってもらうことです。 「自分ならこうしたい」「この家でこういう生活をしたい」と思ってもらえば、不動産が売れる可能性は高くなるのです。 その点、住みながらの内覧は、空き家の内覧と違って家具や家電がある分、新生活のイメージがしやすいので、高い宣伝効果を期待できます。

●内覧の対応をするのが面倒

内覧の申し込みは、土日祝日や平日の夜を指定されることが多いです。 引っ越していれば不動産業者に鍵を預け、好きに内覧してもらうという対応も取れますが、家に住んでいる状態だと、鍵を預けておくわけにはいきません。 内覧の度に時間の都合を付け、部屋を掃除して内覧者を出迎える必要があるので、生活感のある室内を他人に見られたくないという方は先に引っ越した方が良いでしょう。

●室内の状態によっては物件の印象が悪くなる

家主が住んでいる状態で内覧を行う以上、どれだけ丁寧に掃除をしても室内の生活感は隠せません。 自分では十分きれいだと思っていても、掃除が不十分・荷物が多すぎる・匂いがある・インテリアの趣味が合わないと思われた場合は、物件全体の印象は悪くなります。 だからこそ、住んだまま不動産の売却を進めるときは、内覧時の印象を高めるために不用品を処分したり、レンタル倉庫に荷物を収納したり、クリーニング業者に掃除をお願いしたりする必要があるのです。

●換気と消臭を徹底する

居住中の住まいを内覧するときは、内覧の前に換気と消臭を徹底しましょう。 ソファやカーテン、壁紙といった家具・家電にも匂いは染み付きます。 人間はかぎ慣れた匂いに自分では気づけないものなので、内覧前の徹底的な掃除と換気、脱臭は必要不可欠です。 なお、換気をした後は、家族以外の第三者に頼んで匂いチェックをしてもらいましょう。

●内覧時は資料を渡して必要以上に話しかけない

住んでいる家の内覧をするときのポイントは、必要以上に話しかけないこと。 内覧をする側は、初めて訪れる場所に緊張しています。 家主がいると細かい部分を遠慮なく見られないという方も多いので、内覧中は質問されたら答える程度の控え目な対応を心がけましょう。物件の良いところを伝えたいなら、事前に資料を用意しておいて、渡すのだけでも十分です。

物件の引き渡し直前までマイホームで生活していても、不動産は売却できます。 先に家を売ってから新居の準備を始めれば、新居の予算オーバーを防げますし、内覧時に生活感をうまくアピールすることで成約率も高められるので、家を売るときに急いで引っ越す必要はありません。
ただ、住んでいる状態での売却は、内覧のスケジュール調整が大変ですし、徹底的な掃除やにおい対策も不可欠です。 空き家の売却よりも気を使うため、家主が住んだまま家を売り出す場合は、不動産業者と相談して必要な準備を整えましょう。