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老後資金にお悩みなら持ち家のリバースモーゲージを検討しよう

2022.12.21

老後資金にお悩みなら持ち家のリバースモーゲージを検討しよう

「年金はもらえるが不安があるため、もう少し現金収入を増やしたい」
「預貯金をできるだけ切り崩さずに老後の生活を送りたい」
といった場面で活躍するのが、引っ越しなしで不動産を抵当に入れ、担保額の範囲内で定期的に少しずつお金を借りられるリバースモーゲージです。
ただし、老後の生活資金を確保できるリバースモーゲージにも、当然ながらデメリットがあります。
今回は、リバースモーゲージとは何かを解説した上で、リバースモーゲージのメリットや注意点をご紹介します。

リバースモーゲージとは何か解説

●家を担保にして毎月少しずつお金を借りられる仕組みのこと

リバースモーゲージは、持ち家を担保にして、毎月少しずつお金を借りられる特殊なローンです。 不動産を担保にして金融機関からお金を借りる場合、通常は契約時に一括でお金が振り込まれ、その後、元金と利息を返済します。 しかし、リバースモーゲージだと、「毎月○万円」といった形で定期的に少しずつ融資を受けられるのです。 元金は、契約者が亡くなったときに担保を売って一括で返済するため、毎月の返済は借りたお金に対する利息だけで構いません。 融資は一括でも受けられますが、年金のように毎月少しずつお金を借りられること、亡くなるまで自宅に住み続けられることから、高齢者向けの老後資金充実サービスとして注目されています。

リバースモーゲージのメリット

●住居を失う心配がない

リバースモーゲージは、家を担保にしてお金を借り、死後担保を売って返済に当てるサービスです。 「不動産を現金化する」という意味では不動産売却と同じですが、売却と違って引っ越す必要がありません。 高齢になってから家を売ると、資産に余裕があっても賃貸物件を借りたりローンを組んだりしづらくなるので、持ち家に住み続けられるのは大きなメリットです。

●借りたお金をある程度自由に使える

住宅ローンは不動産の購入、カーローンなら車の購入、教育ローンは子どもの教育費など、お金を借りる時は多くの場合、使い道を指定されます。
しかし、リバースモーゲージで借りたお金は、事業や投資に使わなければ、生活費全般に利用可能です。 どの程度の範囲まで許されるのかは金融機関次第ですが、日々の生活費に孫へのプレゼント、旅行代に介護施設の利用料など、リタイア後の生活を充実させられます。

●高齢でも融資を受けられる

リバースモーゲージは、高齢者向けの生活資金確保手段です。 そのため、多くの金融機関では対象年齢が55歳または60歳以上となっています。 一般的なローンは返済期限が決まっているため、一定以上の年齢になるとローンを組めなくなったり、借入期間が短くなったりしますが、リバースモーゲージは終身利用なのです。
審査に通れば亡くなるまで融資を受けられるので、そのほかのローンを利用できなくなっても、不動産に担保価値さえあれば融資を受けられるというメリットがあります。

リバースモーゲージの注意点

●持ち家を子どもに相続させられない

リバースモーゲージで担保にした不動産は、契約者の死後金融機関によって売却され、売却代金を元金の返済に回すため、持ち家を子どもに相続させられません。 日本は、資産の構成上最も高額な財産が不動産なので、不動産を相続できないとなると家族に残せる財産の総額が大きく減ることになります。遺産が減って損をするのは遺族です。

相続人との関係性や、他に残す財産によっては相続トラブルになる可能性があるので、リバースモーゲージを利用する場合は、家族と老後の生活や遺産について話し合っておきましょう。

●地価が下がったり金利が上がったりすると負担が増える

リバースモーゲージで借りられる金額は、「担保不動産の売却価格」が上限です。 担保にしている不動産の評価は、定期的に見直しが行われるため、周辺の地価が下がると融資上限額も下がってしまいます。 また、景気の影響でローンの金利が上昇すると、月々の返済額が高くなって家計の負担が増えてしまうという点にも注意が必要です。

●長生きリスクがある

リバースモーゲージは終身利用のローンですが、生きている間に融資額が上限に達すると、それ以上お金を借りられなくなってしまいます。それどころか、融資上限に達した時点で持ち家が売却され、借りたお金を一括返済することになるのです。 リバースモーゲージを利用する場合は、長生きすると生きている間に家と毎月の現金収入を失ってしまうリスク、長生きリスクについても考えておく必要があります。

まとめ

家を担保にすることで、毎月少しずつお金を借りられるリバースモーゲージは、引っ越したくはないが老後資金に不安があるという高齢者に向いているサービスです。
ただ、リバースモーゲージには、不動産を相続させられない、地価が下がったり金利が上がったりすると負担が増える、長生きすると存命中に家を失う可能性があるといった注意点も存在します。
重要なのは、リスクとリターンを秤にかけ、自分にとって長期的に良いサービスを選ぶこと。 リバースモーゲージに興味を持ったら家族と一緒に業者の話を聞いてみましょう。

 

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